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消えゆく「限界大学」
私立大学定員割れの構造
発行:白水社
四六判
232ページ
定価
2,000円+税
- 書店発売日
- 2016年12月29日
- 登録日
- 2016年10月27日
- 最終更新日
- 2016年12月14日
書評掲載情報
2017-03-05 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 鷲田小彌太(哲学史家) |
2017-03-04 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 両角亜希子(東京大学准教授) |
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紹介
弱小私大淘汰のメカニズムを明快に示す
限界大学――恒常的な定員割れを引き起こし、人材的にも財力的にも大学を経営するだけの能力に欠ける、文字どおり弱くて小規模な弱小私大を、本書ではそう名づけた。
しばらく横ばいだった18歳人口が再び減少傾向に入る2018年以降、私立大学の定員割れが加速し、経営困難校の公立移管や統合、閉校が相次ぐのは避けられないと見られている。本書は、戦後の教育行政の変遷や生徒を送り出す高校側の事情などを踏まえたうえで、統計データを駆使しながら、弱小私大のさらなる弱体化の背景と、定員割れの実態、そのメカニズムを明らかにしていく。
18歳人口の再減少が目前に迫るなか、市場主義的な競争原理が導入され、いま「負け組」増加の条件が整いつつある。その結果もし大学が破綻したら、周囲に及ぼす影響は当の学生や教職員だけにとどまらない。本書には、そうした限界大学への道を避けるべく、組織改革や財務健全化に取り組み、成功した事例も紹介されている。教育行政学・教育社会学の蓄積による実証性と、高校・大学教育に長年携わってきた著者の経験が融合し、説得力に富んだ画期的書。オクスフォード大学教授(教育社会学)苅谷剛彦氏推薦!
上記内容は本書刊行時のものです。