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西欧の東 ミロスラフ・ペンコフ(著/文) - 白水社
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西欧の東 (セイオウノヒガシ)

文芸
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発行:白水社
四六判
306ページ
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-560-09271-2   COPY
ISBN 13
9784560092712   COPY
ISBN 10h
4-560-09271-0   COPY
ISBN 10
4560092710   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0097  
0:一般 0:単行本 97:外国文学小説
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2018年8月28日
最終更新日
2018年10月11日
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書評掲載情報

2019-12-22 読売新聞  朝刊
評者: 鈴木幸一(インターネットイニシアティブ会長CEO)
2019-02-17 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 山家悠平(女性史研究家)
2019-01-27 読売新聞  朝刊
評者: 鈴木幸一(インターネットイニシアティブ会長CEO)
2018-12-02 産經新聞  朝刊
評者: 上原隆(コラムニスト)
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紹介

過去と現在、故郷と異国の距離を埋める

 過去と現在、故郷と異国の距離、土地と血の持つ意味……〈BBC国際短篇小説賞〉および〈O・ヘンリー賞〉受賞作を含む、ブルガリア出身の新鋭による鮮烈なデビュー短篇集。
 「マケドニア」 脳梗塞で倒れた妻を介護する70代の主人公は、結婚前に10代の妻が受け取った恋文を偶然発見する。そこには1905年にオスマン・トルコ打倒を目指して義勇軍に加わった恋人の体験が綴られていた。
 「西欧の東」 共産主義体制下のブルガリア、川によってセルビアと隔てられた国境の村に生まれた「ぼく」。対岸の村に住むヴェラへの恋心と、「西側」への憧れを募らせつつ成長する。ある日、姉が結婚を目前に国境警備隊に射殺され、家族の運命は大きく変わる……。
 「ユキとの写真」 シカゴの空港で出会った日本人留学生ユキと結婚した語り手は、子供に恵まれず、祖国ブルガリアで不妊治療を受けることを決意する。祖父母の家がある北部の村に滞在中、ユキは「本物のジプシー」を見てみたいと口にする。
 いずれもブルガリアの歴史や社会情勢を背景とする、長篇小説のようなスケールのある読後感を残す8つの物語。その1篇「ユキとの写真」は、現在映画化が進行中。なお、著者自身が翻訳したブルガリア語版は母国でベストセラーとなった。

著者プロフィール

ミロスラフ・ペンコフ  (ペンコフ)  (著/文

1982年、ブルガリアのガブロヴォ生まれ。幼少期に首都ソフィアに移り住み、18歳まで同地で過ごす。2001年に留学生としてアメリカ合衆国に渡り、アーカンソー大学で心理学を学んだ後、大学院では創作科に進む。2006年に発表した短篇小説「レーニン買います」が2007年のユードラ・ウェルティ賞に選ばれ、サルマン・ラシュディ編『ベスト・アメリカン・ショート・ストーリーズ2008』にも選出。2011年にデビュー作となる本書を刊行。表題作「西欧の東」が2012年のBBC国際短篇賞およびO・ヘンリー賞を受賞。ペンコフ自身が翻訳したブルガリア語版は、母国でベストセラーとなった。2016年には初の長篇小説『コウノトリの山』(Stork Mountain)を刊行。現在、北テキサス大学の創作科で教鞭を執る。

藤井 光  (フジイ ヒカル)  (翻訳

1980年大阪生まれ。同志社大学文学部英文学科准教授。訳書に、ジョンソン「煙の樹」、プラセンシア「紙の民」、R・カリー・ジュニア「神は死んだ」、ユーン「かつては岸」、ゴンザレス「ミニチュアの妻」、ブラーシム「死体展覧会」(以上、白水社)、ドーア「すべての見えない光」、マカーイ『戦時の音楽』(以上、新潮社)ほか多数。

上記内容は本書刊行時のものです。