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鉱山のビッグバンド 小田 豊二(著) - 白水社
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【書誌情報利用可】

鉱山のビッグバンド (ヤマノビッグバンド)

社会一般
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発行:白水社
四六判
253ページ
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-560-09260-6   COPY
ISBN 13
9784560092606   COPY
ISBN 10h
4-560-09260-5   COPY
ISBN 10
4560092605   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2016年5月27日
最終更新日
2016年7月26日
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書評掲載情報

2016-10-02 読売新聞  朝刊
評者: 松山巖(評論家、作家)
2016-10-02 朝日新聞  朝刊
評者: 斎藤美奈子(文芸評論家)
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紹介

廃墟から聞こえる幻の楽団の響き
 梶田隆章のノーベル物理学賞受賞で湧く、岐阜県飛騨市神岡町にあるスーパーカミオカンデ。その1000メートル上には、かつて東洋一の採掘規模を誇り、同時に「イタイイタイ病」の原因企業ともなった三井金属神岡鉱山の集落が、廃墟となって静かに眠っている。
 昭和30年代、鉱山が好景気に沸き返っていたころ、この地区には約800世帯、4000人が暮らしていた。社宅にはテレビ、冷蔵庫、洗濯機はもちろん、水洗トイレまで完備されており、まさに「天空の楽園」だったという。
 あるときそこに、「音楽は好きだけれど、楽器もない、譜面も読めない」鉱山労働者たちが集まり、「神岡マイン・ニュー・アンサンブル」なるビッグバンドが結成された。三交代制のなか猛練習を重ね、彼らは集落の人々を楽しませるばかりでなく、企業の音楽部等がその実力を競う産業音楽祭中部大会で13回連続優秀賞受賞という大記録を打ち立て、東京でも公演を行う玄人はだしの集団となっていった。
 本書は廃墟の風景から聞こえてくる幻の音楽と彼らの熱い思いを、生存者への取材等から浮かび上がらせる、「昭和」のドキュメントである。

著者プロフィール

小田 豊二  (オダ トヨジ)  (

1945年旧満洲ハルピン市生まれ。早稲田大学政経学部卒。雑誌編集等を経て、井上ひさしの「こまつ座」創立に参加、機関誌「the座」元編集長。聞き書きを専門職として確立させる運動を続けている。

上記内容は本書刊行時のものです。