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百姓・宇根豊と考える農の哲学 下 殺さずに食べることはできるか 宇根 豊(著) - 農山漁村文化協会
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百姓・宇根豊と考える農の哲学 下 殺さずに食べることはできるか (ヒャクショウウネユタカトカンガエルノウノテツガクゲコロサズニタベルコトハデキルカ)

哲学・宗教
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四六判
縦188mm 横130mm 厚さ20mm
重さ 279g
256ページ
定価 1,800 円+税   1,980 円(税込)
ISBN
978-4-540-25144-3   COPY
ISBN 13
9784540251443   COPY
ISBN 10h
4-540-25144-9   COPY
ISBN 10
4540251449   COPY
出版者記号
540   COPY
Cコード
C0010  
0:一般 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2026年6月20日
書店発売日
登録日
2026年5月20日
最終更新日
2026年6月15日
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書評掲載情報

2026-08-08 毎日新聞  朝刊
評者: 中村桂子(JT生命誌研究館名誉館長)
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紹介

食べることは生きものを殺すこと。そして農業は日々、生きものを殺し続ける職業である。だがそのことを百姓はふだんそれほど意識していないし、悩むこともない。それは、いのちと「また会える」と確信しているからではないか。そして、農によって、生きものを含む天地自然が人間の身体に入り込むようになったからではないか。しかし、農が産業としての農業に変わっていくなかで、人間もまた自然(天地)から切り離された存在になっていった。百姓の本来のあり方から、人間中心主義の農業を超えて「めぐみ返し」としての農を取り戻す道を模索する。

目次

はじめに 「いのち」の謎がわかった

1 食べものは、生きものだよね
 1話 「食べもの」が「生きもの」だということを忘れないのはなぜ?
 2話 食べるときの殺生を悩まずに済むのは、どうしてか?
 3話 「ごはん」の中に詰まっているものは何?
 4話 「どこでとれたの」と尋ねる習慣はなぜ生まれたのか?
 5話 食べものが「季節」を伝えてくるのはなぜかな?
 6話 「いただきます」は、何に、誰に向かって言っているの?
 7話 食べものは食べる前に、神棚や仏壇に供えていたのはどうしてか?
 8話 「培養肉」や「クローン家畜」で、私たちは何を失うのだろうか?
 9話 「ベジタリアン」も植物の「いのち」は奪っているのではないか?
2 食べもののいのちと人間のいのちは同じなの?
 1話 なぜ、生きていることは「いのち」があると言うのだろうか?
 2話 どうして「いのち」という命名はすごいのか?
 3話 ほんとうに自分の(人間の)「いのち」と生きものの「いのち」は同じものか?
 4話 「草にまた会える」という感覚は、どこからくるのか?
  COLUMN 日本では遅れている「動物の福祉」の取組み
 5話 百姓ならではの「いのち」のとらえ方とはどういうもの?
 6話 「土になる」ではなく「土にかえる」と言うわけは?
3 「アメツチ(天地)」って、いったい何?
 1話 「アメツチ(天地)」が身近なものになったのはなぜか?
 2話 「アメツチ」という言葉は、農耕によってどう変わったのか?
 3話 アメツチに「有用なもの」「無用なもの」の区別はあるのか?
 4話 「アメツチ」と「自然」のちがいとは?
4 生きものを相手にするって、いいものなの?
 1話 「センス・オブ・ワンダー」をなくした先には
 2話 「アニミズム」という言葉は、なぜ復活したのか?
 3話 なぜ人間の身体の名前と、草木の名前は同じなのか?
 4話 名前を付ける方法と気持ちはどういうものだったのか?
 5話 なぜ「人は、もともと草だった」という言い伝えがあるのか?
 6話 「草木」へ「生まれ変わたい」という願望はどうして生まれたのか?
 7話 「生きもの」には、ほんとうに「タマシイ」があるのか?
 8話 「生きもの語り」を復活させることはできないか?
  COLUMN 稲の花の「生きもの語り」です!
 9話 百姓の「風景」の見方は、なぜ独特なのか?
5 生きものたちの悩みがわかるかな?
 1話 田んぼの生きものたちはなぜ減ってしまったのだろうか?
  COLUMN 「田んぼの生きもの全種リスト」と夜空の星たち
 2話 「生物多様性」という言葉からこぼれ落ちるものとは何だろうか?
  COLUMN 「多面的機能」に決定的に欠けているもの
  COLUMN 「メタンガス」削減のまやかし
 3話 「花」に惹かれるのはどうしてか?
 4話 なぜ「花」を手折って持ち帰らなかったのか?
  COLUMN 花びら散っても花は散らない
6 天地有情ってどういう感覚なんだろう?
 1話 共同体って人間だけのつながりだと思う?
 2話 田んぼに毎日通いたくなるのはなぜか?
 3話 百姓仕事が風物詩になったのはなぜか?
 4話 「はかどる」の「はか」って何?
 5話 休み時間って、いったい何なんだ
 6話 「生きかはり死にかはりして打つ田かな」の百姓は、蛙にどう見えるか?
 7話 仕事の長さが世代を超えることはどういうことか?
  COLUMN カミナリと稲妻
 8話 「カミ」と「神」はどう違うのか?
7 人間中心主義を超えられるかな?
 1話 「にん人げん間ちゆう中しん心しゆ主ぎ義」が環境破壊の根本原因ってどういうこと?
 2話 百姓仕事が「自然保護」と見なされてこなかったのはなぜか?
 3話 なぜ百姓は「人間中心主義」になりきれないのか?
 4話 日本人が天地自然の外に出ることがなかったのはなぜか?
 5話 百姓仕事は受け身だからいいのではないか?
 6話 農で感じた信心(宗教)はなぜ表に出ないのか?
 7話 信じることで、救われるのはどうしてか?
 8話 百姓は「生きる意味」を考えてはいけない?
8 「めぐみ返し」をあたりまえにできる世の中へ
 1話 「所有」「私有」にそぐわないものとは何か?
 2話 「食料安全保障」という考え方には何が欠けているのか?
 3話 「農業」は「農(なりわい)」に戻れるか?
 4話 「農」を「めぐみ返し」に転換することはできるのだろうか?
 5話 「農の哲学」というものはあるのか?

おわりに 「語って」おかなければならない」

著者プロフィール

宇根 豊  (ウネ ユタカ)  (

1950年長崎県島原市生まれ。島原高校、九州大学農学部農学科卒業。1973年より福岡県の農業改良普及員。1978年より福岡県下で減農薬稲作運動を提唱。1988年糸島郡二丈町(現・糸島市)にて就農。2000年福岡県庁を退職。NPO法人「農と自然の研究所」を設立、代表理事に。2004年九州大学より農学博士の学位取得。2010年農と自然の研究所はNPO法人を解散して任意団体へ移行。
主な受賞歴、1999年日本農業普及学会奨励賞、2003年日本作物学会第2回技術賞、2006年 「第7回明日への環境賞」(朝日新聞社、農と自然の研究所)、2009年 「第1回環境アワード」(環境省・イオン財団、農と自然の研究所)など。

上記内容は本書刊行時のものです。