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正解を目指さない!? 意思決定⇔支援 阿部 泰之(著/文) - 南江堂
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正解を目指さない!? 意思決定⇔支援 (セイカイヲメザサナイイシケッテイシエン) 人生最終段階の話し合い (ジンセイサイシュウダンカイノハナシアイ)

医学
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発行:南江堂
A5判
262ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-524-24666-3   COPY
ISBN 13
9784524246663   COPY
ISBN 10h
4-524-24666-5   COPY
ISBN 10
4524246665   COPY
出版者記号
524   COPY
Cコード
C3047  
3:専門 0:単行本 47:医学・歯学・薬学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年7月
書店発売日
登録日
2019年5月22日
最終更新日
2019年6月25日
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紹介

緩和ケア・患者の意思決定支援に造詣が深い著者による,「意思決定とは何か?」,「コミュニケーションの本質とは?」という深い洞察にもとづく,よりよい意思決定支援のための実践書.人生の最終段階へと向かいつつある患者さんやその家族が,豊かな人生を送るためにどのようにかかわればよいのか,どのような支援の在り方が望ましいのか,具体的な事例やワークを交えて解説.「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の解説も掲載.

目次

【内容目次】
まえがき~話し合いを始めましょう
意思決定支援~よくある30のギモン
第1章 2000年以上変わっていないこと
 1 「人生の最終段階」と「意思決定」を考えるにあたって
 2 約2400年前,ソクラテスは自分の死をどのように考えたか
  裁判にかけられたソクラテス
  ソクラテスは話し合いをしたかった
  周囲の人はどう受け取ったか
  ソクラテスにとっての「死」
 3 人間は大昔から人生最終段階について話し合ってきた
第2章 人生最終段階の意思決定⇔支援
 1 人生最終段階とはいつのことか?
  人それぞれの「人生最終段階」
  国の調査における「人生の最終段階」表現の変遷
  医療現場(臨床医学)における「人生の最終段階」
 2 人生最終段階の意思決定過去
  60年の議論をふりかえる
  歴史をふりかえるにあたってのおさらい
  医療におけるパターナリズム
  当事者の権利運動が人生最終段階の医療に流れ込む-リヴィング・ウィル
  リヴィング・ウィルの制度化-アドバンス・ディレクティブ
  アドバンス・ディレクティブの失敗
  アドバンス・ディレクティブを越えて
 3 「意思決定」についてちょっと深く考える
  アドバンス・ディレクティブとアドバンス・ケア・プランニングの違い
  アドバンス・ディレクティブの背景にある考え方
  アドバンス・ケア・プランニングの背景にある考え方
 4 アドバンス・ケア・プランニングにだって課題はある
  モダニズムに逆戻りする場合がある
  ポストモダニズムに偏り過ぎる場合がある
 5 アドバンス・ケア・プランニングにできないこと
  「意思決定能力がある」という前提
  病気を抱える人をイメージしてみれば
第3章 意思決定とは何か意思決定を基礎づける
 1 意思決定に関与する要因
 2 意思決定を全体像として捉える
  医療における意思決定はどのように考えられてきたか
  全体像(構造)は常に動く
 3 じぶんできめるって?
  ケンタくんの疑問
  じぶんできめるのはあたりまえのこと?
  じぶんできめさえすればよいの?
  誰でも自己決定する能力があるとみなしてよいか
  改めて医療における意思決定を考えると
  自己決定・自律に関わる実験の紹介
  決め方を選ぶのも考えどころ
 4 不合理を認めよう
  理性以外のよりどころ-感情
  行動経済学からのアプローチ
  「理性か感情か」「合理か不合理か」
 5 “正解は目指せない”からこその“正解を目指さない”意思決定
  そもそも正解は“ある”のか
  「正解」≒「正解だったとする確信」!
  現象学からの説明
 6 意思決定プロセスにおける「納得感」を指標にする
  人間の心は“変わる”
  話し合って“決める”
 7 意思決定を保留するという選択肢
  保留することのメリット
  時間を味方にしよう
 8 意思決定の支援とエビデンス
  ほんとうのEBM
  エビデンスに基づいた医療とは
  エビデンスの“利用法”
第4章 価値観コミュニケーション
 1 医療現場にあふれる「対立」
  信念対立という捉え方
  信念対立はそのままにしてはいけない
 2 隣の人は異星人?
  人が「怒る」のは
  「違うのがあたりまえ」からスタートする
 3 意見は必ず何かしらの価値観に基づく
  「価値観」について考える
  価値観の違いの具体例
 4 価値観レベルでの話し合い=価値観コミュニケーション
  まずは“アイスブレイキング”
  家族旅行の例で考える
  共通の大きな(メタな)目的・目標を掲げる
  自分の価値観を俯瞰する
  お互いの価値観を開示する(自己開示)
  全力で相手を認める
  納得感を指標にして話し合う
 5 価値観コミュニケーションは未来志向のコミュニケーション
  コミュニケーションスキルとして身につける
  多様性が重視される世の中で
第5章 「人生最終段階の意思決定を支援します!」-そういうあなたはどんな人?
 1 意思決定支援者の態度・姿勢
  支援者がこんな態度だったら
  「今世紀最大の人権問題」ではないか
  態度・姿勢の「形」を身につけよう!
 2 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン
  最初の最終段階ガイドライン
  新しい最終段階ガイドイン(平成30年改訂)のポイント
  なぜ,最終段階ガイドラインが態度・姿勢の「形」と言えるのか
  最終段階ガイドラインの5つの要点と3つの段階
 3 意思決定能力を評価し本人の関与を最大化する
  なぜ,意思決定能力の評価が態度・姿勢の「形」と言えるのか
  意思決定能力の評価を考えよう(事例提示)
  意思決定能力とは何か,どう評価されているか
  意思決定能力の評価方法
  意思決定能力評価の際に気をつけること
  事例の田中さんの意思決定能力は?
 4 代理意思決定者のあり方とベスト・インタレスト
  なぜ,代理意思決定者のあり方を考えることが態度・姿勢の「形」と言えるのか
  代理意思決定者の選択
  当事者にはたらきかける
  ベスト・インタレスト
第6章 人生最終段階の意思決定の実際-これまで学んだことを実践に
 1 「正治さん」の例
 2 話し合いの前に必要な2つのポイント
  患者さんを“他者”と認識する
  苦痛を緩和する
 3 畏(かしこ)まること
 4 話し合いはいつから始めるのがよいか
  時期の目安(一般論)
  早すぎることもある
 5 関係性を意識する(関係性を深める)
  こんな形で関係性が深められることも
  関係性が築ければタイミングは自然にやってくる
 6 人生最終段階の話し合いの導入
  導入は誰でも難しいもの
  どのような態度で臨めばよいのか
  どんな言葉で切り出すか
 7 撤退する勇気
 8 価値観コミュニケーションを使う
  患者さんに答えの理由まで聞こう
  医療者からの自己開示
  10のkeyテーマによる進め方
 9 話し合いのイニシアチブについて
 10 納得感,信頼関係
 11 決めごとは変わりうるもの
 12 おわりに人生最終段階の意思決定およびその支援に取り組むみなさんへ
  ほぼコミュニケーション研修である
  医療者の研修と患者さん・市民への啓発が両輪である
  「決めること」から「関係性の深まり」へのパラダイムシフト
付録
 1 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン
 2 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン解説編
あとがき~最後のラブレター
索引
著者紹介

上記内容は本書刊行時のものです。