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中国語とはどのような言語か 橋本陽介(著/文) - 東方書店
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中国語とはどのような言語か (チュウゴクゴトハドノヨウナゲンゴカ)

語学・辞事典
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発行:東方書店
四六判
280ページ
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-497-22210-7   COPY
ISBN 13
9784497222107   COPY
ISBN 10h
4-497-22210-1   COPY
ISBN 10
4497222101   COPY
出版者記号
497   COPY
Cコード
C0387  
0:一般 3:全集・双書 87:各国語
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年9月20日
書店発売日
登録日
2022年8月15日
最終更新日
2022年9月1日
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紹介

基本文法、語彙、品詞から、「連続構造」、「流水文」まで、中国語の特徴を概説。英語や日本語文法との比較によって視点を拡げ、個別テーマの先行研究などを紹介する「読書案内」も充実。学習の疑問点の解消に、中国語文法の復習に、研究のヒントに、あらゆる場面で役立つ1冊。
著者のことば:中国語とはどのような言語なのだろうか。少なくない研究が積み重ねられてきている。個別のテーマからすると、優れたものも多い。しかし近年、その全体像を提示するような一般書籍がしばらく出ていない。本書は主に中国語の文法について、その全体像を提示しつつ、中国語学への導入を行おうとするものである。本書を読めば、中国語学でどのようなことがトピックとなってきたかがわかる。
 学習者の多くが気にかかるが、学習書にはそれほど解説のない事項を多く取り上げ、わかりやすくその謎を解くことも同時に行っていく。すでにある研究のほか、私自身の研究成果もふんだんに記述に取り入れている。
 本書を出発点にして、さらに中国語について学べるように、適宜読書案内も付す。本書をきっかけに、中国語学を芋づる式に学習していけるようにも設計している。(「まえがき」より)

目次

まえがき

第一章 基本文法
人称代名詞/否定と疑問/疑問詞疑問文/連体修飾語と連用修飾語/時間・場所と前置詞句/前置詞と文法化[読書案内]/動詞が二つ以上出てくる文/能願動詞/量詞/「犬を3匹飼っている」と「3匹の犬を飼っている」/語気助詞/テンスとアスペクト/進行と経験、持続[読書案内]/近未来と経験/補語[読書案内]/使役と受け身/現代中国語への歩み/欧化語法[読書案内]

第二章 語彙
「離合詞」を巡る謎/リズムと文法[読書案内]/語構成の明確でない二音節単語/外来語の翻訳/アメリカはなぜ「美国」なのか/日本語からの流入[読書案内]/その他の外来語/原因―結果構造[読書案内]

第三章 中国語の品詞と文成分
現代的な「文法」研究のスタートと品詞/「品詞」を巡る議論の歴史[読書案内]/「品詞」の分類方法/主語になっている動詞は名詞か?/形は同じでも品詞が変わっている例[読書案内]

第四章 中国語における主語、主題、目的語
中国語の「目的語」の多様性/主語と主題[読書案内]/自動詞には2種類ある/存現文の「主語」は何か[読書案内]/「他動詞+結果」構造の自動詞用法

第五章 連動文と前置詞
動詞句の連続と時間順序原則/連動文[読書案内]/前置詞へ/“住在东京”と“在东京住”[読書案内]/動詞の後につく“给”[読書案内]/場所を表すのに“在”が出てこないこと
 
第六章 中国語の時間表現
「開始限界達成」と「終結限界達成」/“了”と文終止/小説文における“V了O”/「現在」と関係する文末の“了”/“要~了”は“了”があるのに、なぜ近未来を表すのか/小説文中の“了”/文脈で見る“了”/視点との関係[読書案内]

第七章 現代中国語の“是”
“A是B”はいつから使われているのか/判断詞とされる“是”/副詞とされる“是”/確認を表す“是”/焦点を表すとされる“是”/“是~的”構文/日本語「のだ」との比較[読書案内]

第八章 連体修飾と“的”
日中の連体修飾語の違い[読書案内]/連体修飾ではなく連続構造を使う[読書案内]/連体“的”の使用率の変遷/『水滸伝』『紅楼夢』中の連体修飾と“的”/五四時期の連体修飾と“的”[読書案内]
 
第九章 中国語の「一つの文」と「流水文」
中国語書き言葉の「長い文」/時間軸に沿って継起的に起こる出来事/性質・状態を表す連続構造/後ろの詳細情報が連続する場合/後ろに判断が続く場合/後ろに原因・理由が続く/意合現象[読書案内]
 
第十章 流動する叙述と修辞構造
「流れる水のよう」に感じられる要因/平板ではあるが、退屈ではない/頂真構造と結束性/動詞などを反復する方式[読書案内]/言語研究と修辞研究の接点[読書案内]

あとがき
参考文献
例文出典

著者プロフィール

橋本陽介  (ハシモトヨウスケ)  (著/文

1982年埼玉県生まれ。慶應義塾志木高等学校卒業。慶應義塾大学大学院文学研究科中国文学専攻博士課程単位取得。博士(文学)。専門は、中国語を中心とした文体論、テクスト言語学。現在、お茶の水女子大学基幹研究院准教授。著書に『物語における時間と話法の比較詩学 日本語と中国語からのナラトロジー』(水声社、2014年)、『越境する小説文体 意識の流れ、魔術的リアリズム、ブラックユーモア』(水声社、2017年)、『物語論 基礎と応用』(講談社選書メチエ、2017年)、『中国語実況講義』(東方書店、2020年)、『中国語における「流水文」の研究 「一つの文」とは何か』(東方書店、2020年)、『「文」とは何か 愉しい日本語文法のはなし』(光文社新書、2020年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。