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コミュニケーションのモノサシ 三尾眞由美(著/文) - 同友館
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コミュニケーションのモノサシ (コミュニケーションノモノサシ)

哲学・宗教
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発行:同友館
A5判
250ページ
定価 1,900円+税
ISBN
978-4-496-05460-0   COPY
ISBN 13
9784496054600   COPY
ISBN 10h
4-496-05460-4   COPY
ISBN 10
4496054604   COPY
出版者記号
496   COPY
Cコード
C3036  
3:専門 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2020年1月17日
最終更新日
2020年2月6日
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紹介

心理学の発展とともに構築されてきた理論と長年の実践経験を踏まえて心理学の専門家の小児発達学博士である著者が苦しい心を楽にするスキルを身に付け、爽やかな人間関係を築く方法を解説している。世の中でコミュニケーションに悩んでいる人は多い。この本も分類ではそうした人のためのコミュニケーションの方法を解説する本である。しかしノウハウの伝授にとどまらず「どうしてそうなるのか?」 に丁寧に答えてくれる内容になっている。自分を変えたいと思っている人は「こうすればいい」と言われてもその背景を知り科学的な裏付けを示してもらいたくなるものではないだろうか。それにできる限り答えようとしている。
こうしたノウハウ本にはそういわれてもできないと思うことが多く挫折しやすいポイントがあるものだがこの本には全編を通じて「とは言えメモ」と称するコラムがちりばめられている。先回りしてそう簡単ではないと思う気持ちを汲んでくれるのがこのコラムである。教科書的なきっちりした話の運びの中にこのエッセイ的な表現が挟み込まれているおかげで読みやすい。 
人は人と関わってこそ成長していくものであり人間として生きていくうえで人との関わりを避けることはできない。でもその関わりはストレスの原因になる。自分と他人は違うのだから意見やその表現方法が違い、相手は自分の思い通りにならないことこそが当たり前であることが前提として話が始まる。その基本である自分とは、他者とはという社会哲学者の理論をもとにした「自己概念」を基本に「ジョハリの窓」による自己分析のしかたを紹介している。人は自分を他者と比較してどうして傷ついてしまうのか、傷つかないようにするにはどうしたらよいのか、いくつかの心理学の理論をベースにいろいろな方向から述べられている。人というのはわからないものだと切り捨てるのではなく「傾聴」し相手を理解・受容することが大事でそれは日常生活に活かせる。話を聴いてもらえるという安心感から話し手は心にたまっていたものを吐き出し、自分自身を受け入れ、より客観的に理解し、態度・行動まで変わっていく。関係性が聴き方で大きく変わるのである。心理カウンセリングの基本であるこの「傾聴」のテクニックについて詳しく解説している。自分と相手を理解したら今度こそ自分のことをきちんと伝える技術に入る。アサーションは自分の考えや気持ちを尊重しながら、相手の考えや気持ちも大切にするコミュニケーション手法である。取引や妥協ではない第三の道ともいえる成果を相手と一緒に手に入れる。それが爽やかな人間関係を生むのだ。「人間はなぜ心が苦しくなるのだろうか」という問いをたて、認知行動療法についても解説している。苦しい心を生むのは自分の考えである、その苦しい心を楽にする筆者の開発した「OKSプログラム」についてそのやり方と成果を示している。ストレスマネージメントやアンガーマネジメントの基本はコミュニケーションが求められる職場で役立つ。伝える技術は特に仕事で重要になろう。説得的コミュニケーションの効果的な方法にもきちんと心理学の裏付けがあることがわかり興味深い。

目次

第1章 人は人と関わりあって生きている
第2章 自分を知り、自分を受け入れるということ
第3章 相手を知り、相手を受け止める「傾聴」の知識
第4章 相手を受け入れる「傾聴」のテクニック
第5章 爽やかな人間関係を目指すアサーション
第6章 苦しい心はどこから生まれるのか
第7章 苦しい心を楽にするスキル
第8章 解決方法への気づきを促すスキル
第9章 コミュニケーションが求められる職場
第10章 コミュニケーションストーリー
第11章 相手に「伝える」技術
付 録 今すぐ始められる「魔法の言葉」

上記内容は本書刊行時のものです。