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出版者情報
石橋湛山の65日
- 書店発売日
- 2021年3月26日
- 登録日
- 2021年1月27日
- 最終更新日
- 2021年3月8日
書評掲載情報
2021-07-24 |
朝日新聞
朝刊 評者: 保阪正康(ノンフィクション作家) |
2021-05-30 |
産經新聞
朝刊 評者: 助川幸逸郎(岐阜女子大学教授) |
2021-05-29 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 御厨貴(政治学者) |
2021-04-24 | 毎日新聞 朝刊 |
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紹介
石橋湛山は首相としての在任期間がわずか65日である。近代日本史の上では最短に近い。しかし私は、「最短の在任、最大の業績」と思っている。石橋と対峙する言い伝えは「最長の在任、最小の事績」と言えようか。
首相というポストには、石橋のように政治家になる前の言論人時代の信念がそのまま刻まれたケースと、政治家になる前の信念が屈折した形で刻まれているケースがある。最長の首相がさしたる事績を残さなかったとするならば、そこには首相の格の違いが浮きぼりになるだけではないだろうか。
石橋は、首相という存在は日頃から思想や哲学を明確にしておくことの重要性を教えた。首相が何を目ざし、どのような方向に、この国を率いていくのか、そのことを国民は知る権利がある。それは首相を目ざす政治家が日頃から信念を発信する姿勢を持たなければならないということだ。石橋を範とせよ、と強調しておきたいのである。
──〈おわりに〉より
太平洋戦争の終戦から10年余の時を経た昭和31年、国内政治の民主化と自主外交を旗印にした石橋湛山政権が誕生した。だが、わずか65日の短命で終わる――。そして、日本は自主性なき外交の道を歩み出した。戦前・戦中から一貫して小日本主義、反ファシズムを唱え続けた反骨の言論人が、戦後、政治家の道を歩み、首相の座を降りるまでの激動の保守政治の史実を克明に描き、短命に終わった〝まぼろしの政権〟が日本人に投げかけた謎に迫るノンフィクション。新型コロナウイルスの未曾有の危機が立ち去った後、日本の前途は洋々たりと歩むために立ち返るべき、もう一つの戦後史!
目次
はじめに ある自由主義者の歩み
序章 七票で決まった新総裁
第一章 戦後政治家としての出発点
第二章 反吉田への思想と軌跡
第三章 追放解除後の戦い
第四章 首相への道程、その政局
第五章 総裁選での勝利。そして挫折
終章 何ごとも運命だよ
おわりに 最短の在任、最大の業績
上記内容は本書刊行時のものです。