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医学は歴史をどう変えてきたか
古代の癒やしから近代医学の奇跡まで
- 書店発売日
- 2014年8月30日
- 登録日
- 2015年8月13日
- 最終更新日
- 2015年8月13日
紹介
人類を悩ませてきたさまざまな病気や怪我への対処は、医学の歴史そのものです。
魔術、迷信や宗教の力を借りた時代から、人体や微生物・病原菌などの理解が進み、人体の働きと病気の仕組みが理解されてくるにつれ、医薬品や内科・外科の手術などを含めた治療介入が進展し、精神や遺伝の最深部の働きをコントロールする試みも生まれてきました。
本書は、古代世界から西洋・東洋の医学をバランスよく紹介し、この100年間での手術、遺伝子工学、そしてヒトゲノムマッピングを含む近代医学の飛躍的発展に至るまでの変遷を250点を超える豊富で貴重な図版を駆使して伝えてくれます。
そして医学が人類に何をもたらしてきたか、その原点を見つめ直す機会を与えてくれます。
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医学の物語は病気の物語でもある。
となれば、科学者や治療師のように病気や怪我を研究し、それと闘う人びとだけでなく、病に耐えてきた患者のことも語らないわけにはいかない―――そして、医学の試行錯誤やさまざまな実験についても。
私たちは、人類を悩ませてきた病気や災難は昔からあってずっと変わらない、変わったのは私たちの対処能力だけだ、とつい考えたくなる。
しかし実際はそうではない。
医学の進歩により多くのことが達成されたが、医学の物語は完結にはほど遠い。古代ギリシャ人と同じように、今の私たちも、受胎からいつの時点で生命が始まるのか知らないし、血と肉に生命を与えて意識を創りだす魔法の火花の正体も理解できていない。
(はじめに より)
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「医は単なる科学ではなく、芸術でもある。医とは錠剤や膏薬を調合することではなく、生命の過程そのものを扱うことである。このことが、指導に先だって理解されなければならない」
パラケルスス(1493~1541)
上記内容は本書刊行時のものです。