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出版者情報
処世の別解
-比較を拒み「自己新」を目指せ-
- 初版年月日
- 2017年10月1日
- 書店発売日
- 2017年10月30日
- 登録日
- 2017年10月2日
- 最終更新日
- 2017年10月21日
紹介
世に溢れる夢、希望、努力といった「前向きな言葉」の洪水に閉口している人に向け、「辞める」ことから逆算する「人生の別解」の重要性を示す。
他人との比較を拒み、自分の能力向上のみに専心することで、「最悪の選択」は避けられると力強く説く。
長く科学教育に携わってきた著者独特の切口が冴える「脱力の勧め」である。
目次
第 1 部 警句に疑問符を!
第 2 部 幻想に終止符を!
版元から一言
著者からのコメント『処世の別解』によせて
本書は、悩める人に贈る「脱力の勧め」である。競争を煽る世の中に翻弄され、欲してもいない「夢」や「希望」を語ることに疲れた人。争いを嫌い、そこから距離を取ることを「逃げ」と批判され困惑している人。「あの時、辞めれば/辞めなければ」という後悔をしたくない人のために、人生訓や諺など世の常識を支えている言葉について再考する。本書が求めるものは、永続的な指針であって、その場限りの答ではない。「多数派の言葉」がもたらす「圧力」を退け、小事を大事と思わせる「幻想」に終止符を打つことである。「短絡的な結論」「最悪の判断」を避けるためには、「辞める」ことを選択肢に含む「別解」の模索が、そしてこれを「攻め」と捉える発想の転換が、何より重要なのである。
出版社からのコメント
著者は、「本書は苦悶する人・悲観的な人のものであり、順風満帆の人・楽観的な人のものではない」と記し、「好調な人はその流れのままで」としてこれを肯定し、持論に誘導しない。苦しみの根源が「多数派の言葉」にあることを示し、そこから如何に「逃れるか」という議論に徹している。従って、読者の立場により読後感は大きく異なるだろう。しかし、心身ともに疲弊した末に「結論を急ぐ人」が多い昨今、全ての人が「表面的な激励が持つ危うさ」について知る必要があると説いている。なお記述は平易であり、難解な用語などは一切用いず、難読字にはルビを振っている。大著『虚数の情緒』などを通して、長く科学教育に貢献してきた著者独特の切口が冴える警世の書である。御一読を乞う。
上記内容は本書刊行時のものです。