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出版者情報
客観性の落とし穴
発行:筑摩書房
新書判
192ページ
定価
800円+税
- 出版社在庫情報
- 重版中
- 初版年月日
- 2023年6月6日
- 書店発売日
- 2023年6月8日
- 登録日
- 2023年4月26日
- 最終更新日
- 2024年4月20日
書評掲載情報
2023-10-07 |
朝日新聞
朝刊 評者: 斎藤環(筑波大学教授・精神科医) |
2023-07-22 |
朝日新聞
朝刊 評者: 高谷幸(東京大学准教授) |
2023-07-01 | 東京新聞/中日新聞 朝刊 |
2023-07-01 |
毎日新聞
朝刊 評者: 藻谷浩介(日本総合研究所主席研究員) |
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紹介
「それはあなたの主観ですか?」。こういった言葉を聞いたことがあるひとは多いだろう。なにかを発信する際、それが主観的な意見なのか、客観的な意見なのか、を明確にすることが求められる。よく作文と論文の違いを説明する際にも、作文は主観的なことを書いていいが、論文では客観的なことを書く必要がある、と言われている。そういった教育のせいか、客観的なことが正しくて、主観的なことは正しくない、もしくは、あなたが思っているだけでしょ、と非難されることが多い。では、そういった客観的なものが優勢になっていくなかで、主観的な感覚は捨てられてしまってよいものだろうか? 著者の村上氏はそうは考えない。それは、数値が優位にたって世界においては、1人ひとりが持つはずの経験のリアリティが失われがちであるからだ。統計を過信し、経験が数値に置き換えられてしまうとそこにはディテールが失われてしまうだろう。その経験のリアリティをみつけることが主観的に考えることだといえるだろう。自分の体をもち、それがなにかと出会い、出来事が体験し、それを語ることでリアリティをつかまえる手段となるのだ。
上記内容は本書刊行時のものです。