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出版者情報
増補 20世紀写真史
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年12月8日
- 書店発売日
- 2022年12月12日
- 登録日
- 2022年11月2日
- 最終更新日
- 2023年7月31日
紹介
写真の歴史を通じて、20世紀の感受性と人間という概念の運命を浮かび上がらせた名著が、21世紀以降の新しい道筋までを書下し大幅増補して刊行。
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写真とは、19世紀後半にはじまった〈終末〉と密接な関係を持ち、〈人間〉という概念の死滅と結びついた、20世紀の黙示録のひとつの形式ではなかっただろうか――。写真の歴史を読むことを通じて、時代の記録や個人の表現を超えた世紀の無意識と感受性を浮かび上がらせた著者の代表作。新たな書下ろし2章を付し、増補決定版としていま再び世に問う。21世紀以降注目を集める動向、フィクションとドキュメンタリーの狭間に生じた新しい位相、デジタル環境の深化による影響など、誕生後200年を迎える写真というメディアの歴史を描き出す。
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21世紀に何が変わったか?
大幅増補した決定版!
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目次
Ⅰ 都市と時間の象徴 ― 変わりゆく時空認識一八九〇↓一九一〇
1 意識の発生/2 都市の動感/3 写真家集団と芸術運動/4 旧世界から新世界へ/5 失われた時間/6 写真の象徴性/7 都市からの眼差し、都市への眼差し
Ⅱ 機械神の幻影 ― 〝光の死〞とその後の展開一九一〇↓一九三〇
1 〝機械の眼〞の覚醒/2 デウス・エクス・マキナ/3 「機械」に突き刺さる「時間」/4 浮上する内部感覚/5 射影される精神環境/6 写真言語の確立
Ⅲ デザインされるイコン ― 機能する写真の新しい均衡一九二五↓一九四五
1 グラフィズムの成立/2 マニピュレイションの浮上/3 フォト・ジャーナリズムの拡大/4 写真は説得する/5 読まれる写真、読まれえない写真/6 もうひとつの眼差し
Ⅳ 揺れ動く記録 ― 「主観」と「現実」への眼差し一九四五↓一九六〇
1 フォト・ジャーナリズムの変容/2 ヒューマン・インタレストの崩壊/3 二つの異邦の眼/4 たちあらわれる知覚と記憶/5 主観と客観のはざまに/6 現在性の介入
Ⅴ 他者のフィギュア ― 人間と環境のはざまに一九六〇↓一九七〇
1 転換期/2 鮮明な日常の澱/3 主体のパニック/4 闇の跡の記録/5 比喩としての自画像
Ⅵ メディアと死の位相 ― 終末の様々なヴィジョン一九七〇↓一九八五
1 身体感覚のメディア/2 フィクショナルな画像/3 サバービアの内面/4 女たちの写真/5 肉体の境界へ/6 黙示録のヴィジョン
あとがき/文庫版あとがき
コラム一、時間軸の交差/二、都市の無意識/三、物からのメッセージ/四、風景の悲劇/五、身体感情の散乱/六、私性と死性
補遺
Ⅶ 粒子化するスペクタクル― ドキュメントとフィクションの新位相一九九〇↓二〇〇五
1 手法としてのフィクショナル・ドキュメンタリー/2 現実のアナロジー/3 拡大家族へ/4 アンチドキュメントと写真映画/5 イメージとピクチャーの衝突/6 スペクタクルとロールプレイング
Ⅷ 基層への凝視 ― 歴史の転換とデジタル世界二〇〇五↓二〇二〇
1 ベッヒャー派の台頭/2 新しいウィルス/3 ネットワークと情報圧縮/4 デッドパンを巡って/5 ポストシュトルフスキーへ/6 再構成される眼
増補版あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。