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失われた未来を求めて 木澤 佐登志(著/文) - 大和書房
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失われた未来を求めて (ウシナワレタミライヲモトメテ)

社会一般
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発行:大和書房
四六判
縦188mm 横130mm 厚さ19mm
重さ 260g
344ページ
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-479-39381-8   COPY
ISBN 13
9784479393818   COPY
ISBN 10h
4-479-39381-1   COPY
ISBN 10
4479393811   COPY
出版者記号
479   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年1月27日
書店発売日
登録日
2021年12月31日
最終更新日
2021年12月31日
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紹介

『ニック・ランドと新反動主義』『ダークウェブ・アンダーグラウンド』『闇の自己啓発』など、いま最注目の文筆家による約3年ぶりの単著!

資本主義の〈外部〉を見据え
アリスのようにウサギの穴から落ちること??

カール・マルクス、サイバーシン計画、L S D、反知性主義、再魔術化、そしてアシッド・コミュニズム。
過去と現在を行き来し、亡霊のように彷徨う〈ありえた未来〉を幻視する旅は、やがて60年代サイケデリクスとカウンターカルチャーの可能性を再び蘇らせる。
世界の変容を志す新たな覚醒のために捧げる16篇。

目次

Chapter1 資本主義リアリズムと失われた未来

1 未来の誕生と喪失
*ルイス・キャロルは黄金色の午後の夢を見たか
*カール・マルクスと胎動する〈革命〉
*虚構としての未来
*〈未来=子ども〉の光と闇
*エーデルマンと致死的な〈未来〉

2 資本主義リアリズムの起源
*チリ・クーデターが崩壊させたもの
*サイバネティクスと恒常性
*サイバーシン計画――テクノロジーによる社会民主主義
*新自由主義の実験場

3 未来を幻視する――失われた連帯のために
*シティズンシップの崩壊
*道化と超人――ジョーカーの虚ろな哄笑
*持たざる者たちの連帯と叛乱?
*ポピュリズムは「解放」か「抑圧」か
*人びとを繫ぐ共同体を求めて
*タランティーノと失われた未来――ヒッピーの死、テト攻勢、シャロン・テート

4 カウンターカルチャーの亡霊――祓われた六〇年代
*濁りきったサイケデリア
*憑在論的メランコリー
*保守化したカウンターカルチャーの担い手たち
*反体制と消費資本主義――ジョセフ・ヒース
*ユートピアの再構築――ヘルベルト・マルクーゼ
*意識変革に対するシニシズム
*資本主義リアリズムに罹患した世界

Chapter2 アシッド・コミュニズム――再魔術化と反脱魔術化

1 マーク・フィッシャーと再魔術化する世界
*アシッド・コミュニズムとは何か
*脱魔術化――世界からの疎外、生の意味の喪失
*再魔術化――ニューエイジ運動、あるいは世界変革という名の自己変容
*反脱魔術化――カウンターカルチャーと消費文化の断絶

2 近代からの逃走――スイスに胚胎したカウンター思想の源流
*マックス・ウェーバーの死
*脱魔術化への疑義
*異端者たちの狂騒――キャバレー・ヴォルテール
*「真理の山」と「魔の山」――カウンター思想の結節点
*ダレスとユングの邂逅

3 LSDと知覚の扉―― 帰郷、あるいは自己変容による革命
*LSDの誕生
*ホフマンとユンガーのトリップ・セッション
*現実の複数性と超越的現実
*MKウルトラ計画
*再プログラミングとしてのLSD
*LSDから除かれた近代批判

4 霊的資本主義――スピリチュアル、自己啓発、スマートドラッグ
*世界に纏わせたフィルターを払う
*エサレン研究所とアブラハム・マズロー
*サイケデリクスからニューエイジへ
*ハイパフォーマンスのためのスマートドラッグ
*一八世紀の「大覚醒」、六〇年代の「トリップフェスティバル」
*ドラッグによるインナートリップから、サイバー空間へのジャックインへ


Chapter3 変性する世界 

1 反知性主義の起源を求めて――大覚醒、食物中毒、集団幻想
*知の奪還――大衆に開かれたLSD
*反知性主義はアメリカ史に通底する
*信仰復興運動と反知性主義
*ピューリタニズムと民主主義を結ぶもの

2 蜂起を生きる――カント、フーコー、フィッシャー
*世界という不条理の〈外部〉
*フーコー 、ドラッグ、快楽
*イグジットとしての「啓蒙」
*批判――境界の恣意性を示す
*不服従と霊性

3 議事堂の中のシャーマン――虚構の時代の陰謀論
*世界のディズニーランド化
*代替現実ゲーム
*大きな物語との一体化
*Qアノンの論理システム
*瞬間のシナリオを生きるポストモダン
*自己啓発としての陰謀論
*マルチビジネスを彩るパステルQアノン
*議事堂の中のシャーマン

4 可塑的な〈世界〉へ――資本主義リアリズムからの解放
*能力主義社会が追いやる人びと
*自己責任のメンタルヘルス――マネジメントとレジリエンス
*鬱は資本主義に固有の病である
*魔術的自立主義と自己啓発
*世界の可塑性――反脱魔術化としてのスピノザ主義


Chapter4 共同体と陶酔――反脱魔術化の身体に星が降るとき

1 否定と治癒 ――逸脱者たちの目覚め
*資本主義はなぜ健常でいられるか
*幻想となった〈外部〉
*生権力 ――規律から生政治へ
*規範というファクター
*異常と正常の連続性
*精神疾患をラベリングする感情管理社会
*包摂は誰のためか
*治癒としての否定性

2 痙攣する身体
*魔女狩りと資本主義
*搾取される身体――生殖機械と労働機械
*生産性――現代社会に通底する優生思想
*抵抗と痙攣――身体の反脱魔術化
*適応不全を知らせるもの

3 鏡の牢獄――既知と自己の乱反射
*個人を規定するアーキテクチャ
*ナッジは自由を制約するのか
*最適化する環境、偶然性の喪失
*自由意志と責任

4 それでも未来は長く続く
*当事者研究――現代社会へのアンチ・テーゼ
*障害学とクィア理論――異なる未来を構想する
*共に在る意味
*公的空間の再構築
*新たな始まり――見せかけの必然性を解体する
*照応し合う身体と宇宙

著者プロフィール

木澤 佐登志  (キザワ サトシ)  (著/文

木澤佐登志 SATOSHI KIZAWA
1988年生まれ。文筆家。思想、ポップカルチャー、アングラカルチャーの諸相を領域横断的に分析、執筆する。
著書に『ダークウェブ・アンダーグラウンド――社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち』(イースト・プレス)、『ニック・ランドと新反動主義――現代世界を覆う〈ダーク〉な思想』(星海社新書)、共著に『闇の自己啓発』(早川書房)、『異常論文』(ハヤカワ文庫)がある。『SFマガジン』にて「さようなら、世界――〈外部〉への遁走論」を連載する。

上記内容は本書刊行時のものです。