書店員向け情報 HELP
出版者情報
すばらしい人体
あなたの体をめぐる知的冒険
- 初版年月日
- 2021年7月27日
- 書店発売日
- 2021年9月2日
- 登録日
- 2021年5月19日
- 最終更新日
- 2021年8月11日
書評掲載情報
2021-11-27 |
朝日新聞
朝刊 評者: 郡司芽久(東洋大学助教授・解剖学) |
2021-11-14 |
読売新聞
朝刊 評者: 南沢奈央(女優) |
2021-11-06 | 日本経済新聞 朝刊 |
MORE | |
LESS |
紹介
人体の構造は、非常によくできている。汚い例になってしまうが、私たちが「おなら」が できるのは、肛門に降りてきた物質が固体か液体か気体かを瞬時に見分けて、「気体の場合のみ気体だけを排出する」というすごい芸当ができるからである。
著者は、学生時代の解剖学実習で思わず仰天したことがある。脚が1本あたり 10kg 以上も あり、持ち運ぶのに信じられないほど苦労したのだ。ちなみに腕も1本4~5kg あり、意外なほどにずっしり重い。私たちは、身の回りにあるものの重さを、実際に手にしなくと もある程度正確に推測できるが、大変不思議なことに、自分の体の「部品」だけは、日常的に「持ち運んでいる」にもかかわらずその重さを全く感じない。これは、自分の腕や脚 は自分の体に最も密着していて、かつ肩(三角筋)や背中(広背筋)、臀部(臀筋、腸腰 筋)などかなり大きな筋肉で支える仕組みになっているからだ。
このような人体のしくみを探求する学問、それが医学である。医学は自然科学の一分野であり、物理学、化学、地学、数学、生物学・・・と並び称される学問として、人体の構造や機能、疾病について研究を積み重ねている。医学や人体に関する知識は、身近であるにもかかわらずあまり学ぶ機会がない。学校でも、 ごく一部が理科の授業で扱われる程度で、多くの人が「医学や人体の最も面白い部分」を学ぶことがない。
本書は、外科医けいゆうとして、ブログ累計 1000 万 PV超、twitter(外科医けいゆう)アカウント8万人超のフォロワーを持つ著者が、人体の知識、医学の偉人の物語、ウイルスや細菌の発見やワクチン開発のエピソード、現代医療にまつわる意外な常識などを紹介していく。健康情報として医学を取り上げるのではなく、サイエンス書、教養書として、人体の面白さ、医学の奥深さを伝え、読者の知的好奇心を満たす一冊。
上記内容は本書刊行時のものです。