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企画力
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年6月30日
- 書店発売日
- 2022年6月30日
- 登録日
- 2022年5月20日
- 最終更新日
- 2022年10月4日
紹介
企画にはコツがある
エリザベス女王即位50周年記念ロイヤル特別企画、そして世界初となった「ノーベル賞授賞晩餐会の再現」や「長嶋茂雄 スペシャルディナーショー」など大きな話題となったイベントや商品開発を成功させてきた伝説の企画師・出村明弘が明かす、企画の真髄。
イベントだけでなく、全国自治体の地域振興や観光振興においても先頭に立つ彼の企画に対する考え方は、様々な場面に応用できる“生きた企画論”と言えるだろう。
数々のイベントを実現してきた伝説の企画師が、
企画実現のためのノウハウをここに明かす。
目次
第一章 実例でみる「企画」の在り方
第二章 活きた「企画」の創り方
第三章 「企画」の発想
第四章 「企画」の構築
前書きなど
はじめに
私はかつて全国に観光施設や事業を展開する会社に籍を置き、各地の事業所の業務改善を軸に数々の商品開発やイベントプログラムを企画・指導してきた。これらの経験や培った人脈を活かし、地域開発や企業経営戦略などのマーケティング・コンサルタント業務並びに商品開発や教育研修を総括的に遂行させることを目的とした会社を設立して今年で十六年、時の経つのは実に早い。
つくづく感じることがある。
そもそも観光業界に身を置きながら「観光の定義」すら語れない事業主がいる。
サービス業の老舗と言われながら「サービス」と「ホスピタリティ」の違いも説明できない経営者がいる。「地域創生」と「地域活性」の区分けも理解できぬまま「地域振興」の部署に身を置く役所職員がいる。戦略も講じぬまま戦術論を捲し立てる様はいささか閉口してしまう。あらためてなぜ「企画力」が伸びないのだろうか。
関わる課題や問題意識の低さ、創造しようという熱量の無さ……自分の目で見て、耳で聞いて、足で稼ぐという泥臭くともスキルがあれば、そのベクトルを適確に示すことで光明が見えてくるはずである。
「企画人」がもうひとつ育たないのは、企画の基本を理解していないか、或いは〝変な〟「プライド」と「縄張り意識」に他ならない。高を括り知ったかぶりをする……、自己の領域の存在を主張したがることで排他的になってしまう……、それは「個人の流儀」なのか、「組織の流儀」なのか、まさに「流儀」と「らしさ」の交差のなかで歪みが生まれてしまうのだ。
先ずは、〝己を知る〟ところからはじめよう。〝人を認める〟ところからはじめよう。〝なぜ? なに?〟という疑問を大事にしよう。そして〝企てる喜び〟を知ろうではないか。
本書は「観光産業」「地域振興」から捉えた「企画」を論じてみた。その考え方は業界を越えて様々な場面で活かすことのできる基本と応用を網羅した〝生きた企画論〟であると考えている。
ヒットする企画、それはマーケットの中で潜在的なニーズを捉え、説得力のあるストーリーをいかに創造できるか、魂となるメッセージをいかに発信できるか―「企て」を実践するにあたってのプロセスを習得……「企画」に対する苦手意識に悩まされぬよう、導入部として理解しやすい「実例」を通して、〝学び〟から〝考え〟そして〝創り出す〟までを体系的に解説してみた。
「企画」は何も仕事上のものとは限らない。これから生き抜く上で大変に重要な行為であり考え方である。しかしながらこのカテゴリーにおける学びや受講の機会は至って少ない。
書店においても「マーケティング」に関する書は多いものの、「企画」に関連する書籍は残念ながら少ないようだ。
時間は経過しても基本は変わらない。どうか、身近なところに本書を置いて末永くご活用いただければ嬉しい限り、冥利に尽きる。
出村明弘
上記内容は本書刊行時のものです。