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小学校でのスクールカウンセリングに活かすアドラー心理学
どうすれば子ども、保護者、学校を勇気づけられるのか
- 初版年月日
- 2020年7月15日
- 書店発売日
- 2020年7月16日
- 登録日
- 2020年7月1日
- 最終更新日
- 2021年12月3日
紹介
アドラー心理学は小学校でのスクールカウンセリングにどう活用されているのか?アドラー心理学による「勇気づけ」により、小学校現場が抱える諸問題の解決策を提示する
目次
●はじめに――スクールカウンセリング活動とアドラー心理学
本書を読んでくださる皆様へ
アドラー心理学との出会い、学びと実践
スクールカウンセリング活動の主要なプロセス
スクールカウンセリング活動にアドラー心理学が活かせるわけ
●第1章 アドラー心理学における子どもの教育
子ども時代の大切さ――ライフスタイルの原型
第一次世界大戦後のウィーンで児童相談所を設立
子どもの成長にとって大切なこと――共同体感覚の育成
子どもに関わる大人として大切なこと――「勇気づけ」の態度
社会を学ぶ関わり方――自然の結末、論理的結末
アドラー心理学によるプログラム
●第2章 SCとしての役割・あり方に活かすアドラー心理学
スクールカウンセラーの仕事と役割
SC活動の特徴
学校でのSCのあり方と「課題の分離」
「不完全である勇気」を持つこと
スクールカウンセラーのライフスタイル
まとめ
●第3章 信頼関係づくりに活かすアドラー心理学
教職員との信頼関係づくり
保護者との信頼関係づくり
子どもとの信頼関係づくり
まとめ
●コラム「クラス会議」
アドラー心理学に基づく学級経営とクラス会議
小学校の先生に「クラス会議」を紹介
A先生から見たアドラー心理学とは
●第4章 アセスメントに活かすアドラー心理学
スクールカウンセラーとアセスメント
子どもの様々な困りごとに対する大切な視点
行動観察に必要な「目的論」の視点
不適切な行動の四つの目標(目的)
子どもと関わることからの情報収集
行動観察以外の情報収集
保護者との面談からの情報
心理検査からの情報
情報をまとめ、仮説を立てるときに必要な「ライフスタイル」の視点
まとめ
●第5章 問題対処、連携に活かすアドラー心理学
アセスメントから問題対処、連携へ
問題対処過程、協働・連携で大切なこと
ケース全体を勇気づける
SCの役割を改めて考える
まとめ
●付録1 アドラー心理学の基礎
アドラーが求めた「人間知」の心理学
全体論
認知論
主体論
目的論
ライフタスク、対人関係論
共同体感覚
劣等性、劣等感、劣等コンプレックス、優越コンプレックス
優越性の追求と共同体感覚の関係について
セーフガード
ライフスタイル、パーソナリティの統一性
●付録2 アドラー心理学の技法
ライフスタイルを読み解くための技術
共同体感覚を育み、発揮させるための技術
アドラー心理学は「共同採石場」
●おわりに
前書きなど
SCは、時として、目の前で起こっている事にどのように接すれば良いのか、迷うこともあります。そんな時、SCとして、自分がどのように振る舞うべきなのかは、自分が臨床活動の拠り所としている考えや理論などに従って、対応・行動するのだと思われます。筆者は、二〇一一年から学んでいるアドラー心理学(英語ではIndividual Psychology、 個人心理学とも訳されます)の教え、理論、思想などに支えられ、SC活動を続けてこられたと感じることが多くあります。ですから、本書では、小学校でSCとして勤務されている方々や、これから小学校でSCとして働きたいと思っている方々に、小学校SCに役立つアドラー心理学をお伝えしたい、と思っております。もちろん、それ以外の方々、例えば、他の校種でSCとして働いている方々、小学校の教職員の方々、保護者の方々、他の機関で、小学生に関わっている対人援助職の方々、アドラー心理学に興味を持たれる方々などにも、読んでいただけたら幸いに存じます。
上記内容は本書刊行時のものです。