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のろけんの弓道三昧 大島 和子(著) - 柏艪舎
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のろけんの弓道三昧 野呂健吉 弓道範士九段 自伝

発行:柏艪舎
発売:星雲社
四六判
重さ 200g
152ページ
並製
定価 1,200円+税
ISBN
978-4-434-27326-1
Cコード
C0095
一般 単行本 日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫僅少
初版年月日
2020年5月25日
書店発売日
登録日
2020年4月16日
最終更新日
2020年6月26日
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紹介

野呂健吉、101歳、弓道範士九段。
弓道を始めて90年になる。
日中戦争、太平洋戦争と2度の戦争中、7年間にわたり従軍し、
大正、昭和、平成、令和と四つの元号を生きぬき、
101歳のいまも現役で弓道を続ける。
その活力はどこからくるのか?
一世紀にわたる人生の軌跡を追う。

目次

・はじめに 3
・三歳で卓球・十二歳で弓道に転向 10
・はじめてのお勤め 18
・素人少年が軍人になりました 22
・終戦になりました 30
・結婚・家族・仕事のこと 36
・食べ物の好み 43
・時代の流れ 46
・妻にお願いしました 54
・オイゲン・ヘリゲルと阿波研造先生 58
・自分と向き合う弓道 66
・「のろけん」と呼ばれたキッカケ 71
・野呂健吉弓歴 79
・上海旧ガーデンブリッジに六十年ぶりに行きました 82
・愛妻の存在は大きかったです! 90
・高速カメラ検査実験を受けました 94
・敬老の日の取材 98
・デイサービス 99
・柏艪舎の写真集 104
・年寄りは弓道が出来ないのか 108
・愛車を手放す 111
・自分の人生を面白くするのは自分です 114
・本多利実と阿波研造のつながり 118
・弓道範士九段・白寿祝 125
・通販生活・百歳現役 133
・読売新聞掲載 135
・「笹森儀助賞」をいただきました 137
・テレビ取材の裏話 141
・あとがき 148
・参考文献 151

前書きなど

 【はじめに】                     野呂健吉

ある時、「これだけの資料と写真があるのだから、自伝を作りたい!」と、取材の合間に、親戚の大島和子さんに言いました。
私は今年で一〇一歳。弓道を始めて九十年になります。戦争で焼けてしまったものもありますが、人生体験の資料や写真を、大切に保管してきました。それを自伝にしたいと、ずっと思っていたのです。
写真をみると、家族の顔、学生時代弓道の友人、職場仲間、戦友、四五歳で弓道再開したときご指導いただいた先生、先輩、後輩の顔など、その時代の思い出が、鮮明に記憶から出てきます。
みんなにとっては過去の事でも、私にとっては未来と続いて見えるし、昨日の事のように鮮明に記憶されているのです。
とくに弓道においては、青森県立青森高等学校で学んだ弓道体験をはっきりと覚えています。私は生存中に、青森県立青森商業高等学校弓道部の創設者は誰か? 私たち兄弟が関わった弓道部の活動記録を残したいと思っていました。私達の学生時代はお互いを兄弟のように考えて一緒に行動し、よく笑い、夢を語り合いました。私の弓術・弓道はいつも時代と共に、仲間、先生、兄二人と共にありました。
夢は物事を成し遂げる上での原動力です。また人間は経済の成長ばかりでなく、人生の諸問題に対応できる体験や育成を目指し、自分で考え、判断、行動できる教育が大事ではないでしょうか?
今後も弓道は国内、世界へと益々普及・発展していくに違いないと思いますが、世界へ通用する「心豊かに物事を進めていく、未来のリーダー」を育てるために、どのようにしたらよいかが、人生の課題だと思いました。
令和元年八月十日一〇一歳で思いがけず、青森県立青森商業高等学校から、創設者「笹森儀助賞」を頂きました。
母校の弓道部の在校生のみなさまが、今に至るまで存続・発展することに、尽力されてこられたことに、感謝の意を表したいと思います。
しかし私は、「自伝」を作成したから、これが最後という事ではありません。
私の信念は、「千万人と雖吾往かん」の言葉を忘れないように夢を持ち、努力することが大切だと思っています。
この本での、私の体験話は未来のリーダーにとって、時代を生きた者の話として、少しは参考になる事があるかもしれません。
この本が未来を背負う、若きリーダーの、お役に少しでも立てれば幸いです。

今回大島和子さんから、柏艪舎と共同出版で、本を出せるチャンスを頂きました。柏艪舎の可知さんには、多くの助言と細やかな点に至るまで、配慮を頂きましたことを感謝申し上げます。




【あとがき】                   

この度、「威風堂々」という言葉がぴったりの野呂健吉先生の「自伝」が発行されました。発行のきっかけは、弓道をはじめた親戚の私に野呂先生が、「自伝を作りたい。資料はこのようにある」と写真、活動記録を見せてくれたことです。私は野呂宅隣の家で生まれ、高校生のとき学生寮が火事で焼けて、津田宅に下宿をさせて頂いたことがあります。また、長姉は野呂家に自宅のように出入りして、大変お世話になった親戚でした。でも、私の記憶では野呂先生はいつも留守でした(笑)。今回ご縁を頂き、野呂先生のお話を聞いていると、青森弁まじりの語りの中で懐かしい両親や叔母の話、父が働いていたロープ工場、小さい頃に住んでいた、北見紋別や北見枝幸の思い出が、明朗快活に蘇るのでした。
「大正」「昭和」「平成」「令和」四つの元号を経験して、時代や戦争の流れに立ち向かいながら空前絶後、悪戦苦闘の想像を超えるお話で、義務を担う国民は大変な立場だと思いました。
興味を持ったのは、昭和四年(一九二九年)師範佐藤信敬教授範士八段指導の元、青森県立青森商業高等学校弓道部のお話でした。
一期主将 第二一期卒業 長内健治(次男)
四期主将 第二五期卒業 長内建雄(三男)
六期主将 第二七期卒業 長内健吉(四男)
野呂(長内)健吉先生兄弟三人が力を合わせ、母校弓道部活動をしてきたというのです。そして、令和元年(二〇一九年)十月四日、母校、青森県立青森商業高等学校創設者、「笹森儀助賞」を一〇一歳、八四年ぶりで受賞しました。私は「弓道三昧」へ繋がる動機の一つは、ここにあると思いました。
この本は野呂健吉先生が、九八歳で弓道範士九段を取得した到達した強いモチベーションはどこから来るのかをテーマにまとめたものです。そして、それは時代の豊かな人間関係と、感受性豊かな青春時代の命懸けの体験が、年齢を重ねるほどに燃え上がる、情熱と使命感であることを知りました。また、人間は年を取っても、病気になっても才能は無くならないという事を教えて頂きました。文章を作成するにあたって、野呂先生と息子忠史さんにチェックして頂きました。野呂先生のお話を聞いてから、人間は家族でも知らない事が多くあることがわかり、父母の話ももっと聞いておけばよかったと思いました。
柏艪舎の山本光伸社長と可知佳恵さんは、十年程前に学生時代先輩の鈴木邦男さんからご紹介を頂きました。鈴木邦男さんありがとうございました。その時、居酒屋で山本社長から、柏艪舎の仕事内容を熱心に聞かせて頂いたのを、今でも覚えております。山本社長、その時御馳走になり、ありがとうございました。
そのようなご縁を頂いて、本書を共同出版するにあたっては、可知佳恵さんには、丁寧なご助言を賜り、多大なご協力を賜りましたことを、重ねて感謝申し上げます。

   令和二年四月吉日                    大島和子

著者プロフィール

大島 和子  (オオシマ カズコ)  (

昭和25年2月19日生まれ。
最終学歴:平成25年早稲田大学人間科学部通信課程卒業。
職歴:メナード化粧品道央統轄販売株式会社

上記内容は本書刊行時のものです。