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意識と無意識 C・G・ユング(著) - 創元社
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意識と無意識 (イシキトムイシキ)

哲学・宗教
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発行:創元社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ18mm
重さ 365g
224ページ
定価 4,000 円+税   4,400 円(税込)
ISBN
978-4-422-11734-8   COPY
ISBN 13
9784422117348   COPY
ISBN 10h
4-422-11734-3   COPY
ISBN 10
4422117343   COPY
出版者記号
422   COPY
Cコード
C3311  
3:専門 3:全集・双書 11:心理(学)
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年6月10日
書店発売日
登録日
2024年4月9日
最終更新日
2024年9月3日
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紹介

ユングが大学に復帰した2年目、1934年に行われた講義の記録。
この講義の目的は、前年度(ETHレクチャー第1巻に収録)とは異なり、まず何よりもユング心理学をわかりやすく聴衆に提示することにあった。

本書では、ユングみずからが「意識と無意識」という考え方、世界と関わるための4つの機能「思考」「感情」「感覚」「直観」、「タイプ」によって変化する世界の様相、「言語連想検査」の方法とその事例、「夢の臨床」に関する事例を通じた解説など、ユング心理学を知るための入口となる基礎的な概念をひとつ一つていねいに説いている。

私たちの意識の状態は、実は不変のものではなく、住む場所が変われば変化していく。また、同じものを見ていてもそれぞれの人の現実に差異があるのは、そこに必ず心的なプロセスが関わっているからである。

ユング心理学は何よりも心の現象そのものを大切にしており、それを安易にテクニックに落とし込んだり、社会的な文脈に沿わせたりせずに、わかりにくいことをわかりにくいままに提示しようとする。ユング心理学の本質はまさにそこにあり、心を単純化せずに関わりたいという読者を心理学の深層へ誘う。

多くの人にとって本書が手に取って読んで理解しやすいユングの入門書であることは間違いない。入門の書でありながら、それと同時にユングの精髄が秘められた一冊であると言える。

目次

監修者によるまえがき 河合俊雄
全体の序論 エルンスト・ファルツェーダー、マーティン・リープシャー、ソヌ・シャムダサーニ
編集方針
本巻の編集についての覚書 エルンスト・ファルツェーダー
謝辞
年表(一九三三~一九四一年) エルンスト・ファルツェーダー、マーティン・リープシャー、ソヌ・シャムダサーニ編纂
第2巻への序論 エルンスト・ファルツェーダー
凡例

第1講
第2講
第3講
第4講
第5講
第6講
第7講
第8講
第9講
第10講
第11講
第12講

原注
訳注

解題 猪股 剛

文献リスト
人名索引
事項索引

著者プロフィール

C・G・ユング  (カール グスタフ ユング)  (

カール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung, 1875~1961)
スイス生まれの精神科医。S・フロイトと並ぶ深層心理学の開拓者。ユング自身はみずからの体系を分析心理学と称し、集合的無意識、元型といった概念を提唱して、単なる一個人の枠にとどまらない壮大な心の見取り図を示した。約20冊におよぶ『著作集』(日本教文社)の他に、長らく門外不出の扱いだった『赤の書』(創元社)も公刊され、世界に衝撃を与えた。また2018年からはユングの壮年期の仕事であるスイス連邦工科大学(ETH)講義の公開が始まり、第1巻『近代心理学の歴史』、第6巻『ヨーガと瞑想の心理学』(邦訳は創元社)が公刊されている。

E・ファルツェーダー  (エルンスト ファルツェーダー)  (

エルンスト・ファルツェーダー(Ernst Falzeder, PhD.)
フィレモン財団シニア・エディター兼翻訳者。ジュネーブ大学、コーネル大学医学部、ハーバード大学の研究員、ロンドン大学(UCL)主任研究員(主に精神分析と分析心理学の歴史・理論・技法に関する調査研究)を経て現職。著書に『Psychoanalytic Filiations』『History of Modern Psychology』など。オーストリア、ザルツブルク在住。

河合 俊雄  (カワイ トシオ)  (監修

1957年生まれ。京都こころ研究所代表理事。京都大学大学院教育学研究科修士課程修了。Ph.D.(チューリッヒ大学)。ユング派分析家、臨床心理士、公認心理師。著書に、『心理臨床の理論』(岩波書店)、『発達障害への心理療法的アプローチ』(編著、創元社)、『ユング派心理療法』(編著、ミネルヴァ書房)、『夢とこころの古層』(創元社)などがある。

猪股 剛  (イノマタ ツヨシ)  (

1969年生まれ。帝塚山学院大学准教授。博士(教育学)。ユング派分析家、臨床心理士、公認心理師。著書に『心理学の時間』(日本評論社)、『遠野物語 遭遇と鎮魂』(共著、岩波書店)、『ホロコーストから届く声』『家族のおわり、心のはじまり』(いずれも編著、左右社)、訳書に『仏教的心理学と西洋的心理学』(W・ギーゲリッヒ著、共訳、創元社)、『夢と共に作業する』(W・ギーゲリッヒ著、監訳、日本評論社)などがある。

宮澤 淳滋  (ミヤザワ ジュンジ)  (

1978年生まれ。新潟青陵大学准教授。上智大学大学院文学研究科心理学専攻博士後期課程満期退学。臨床心理士、公認心理師。著書に『ホロコーストから届く声』『私たちのなかの自然』(いずれも共著、左右社)、訳書に『近代心理学の歴史』『C・G・ユングの夢セミナー パウリの夢』(いずれもC・G・ユング著、共訳、創元社)、『仏教的心理学と西洋的心理学』(W・ギーゲリッヒ著、共訳、創元社)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。