版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
北欧 木の家具と建築の知恵 長谷川 清之(著/文) - 誠文堂新光社
..
【利用不可】

北欧 木の家具と建築の知恵 (ホクオウデザイン キノカグトケンチクノチエ) 北欧デザインのルーツはここにあった (ホクオウゲンダイデザインノルーツハココニアッタ)

趣味・実用
このエントリーをはてなブックマークに追加
A5判
208ページ
定価 2,600円+税
ISBN
978-4-416-71741-7   COPY
ISBN 13
9784416717417   COPY
ISBN 10h
4-416-71741-5   COPY
ISBN 10
4416717415   COPY
出版者記号
416   COPY
Cコード
C0072  
0:一般 0:単行本 72:写真・工芸
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年11月27日
最終更新日
2024年1月24日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

北欧の木造家具や建築を長年研究してきた著者が今だからこそ伝えたい、北欧現代デザインを生み出した人々の生活の知恵の数々。

北欧の家具や什器、建築のデザインに興味のある人はもちろん、
そのルーツを探ることで見えてきた、日本人にとっても重要な木の文化や、ものづくりの原点について、
著者が現地で撮りだめてきた多くの写真とともに解説した書籍です。

はじめにより~
北欧の木造建築、さらに当時のままの家具や什器などを見ると、
技術的には劣っていても、木を如何に活かすかを考え、木を丸ごと活かす工夫が見られます。
特に椅子を見るとそれを強く感じるとともに、モノの本来の在り方にまで思いを巡らせていることが理解できます。
19世紀になっても、北欧の人々にとって、家は一家の主を中心として家族総出で造るものでした。
什器や椅子、テーブルなども勿論、主を初めとした使い手の手作りでした。
そのため現代でも、家の補修さえ専門家に任せることなく、自ら行う人々が多く見られます。

もちろん私達日本人も、歴史的にも木との関わりが強く、木に対する親しみの深い民俗です。
しかし現代の私達はそれを忘れかけているように思えます。
日本では早くから専門分化が進み、家を建てるのも家具什器を作るのも、もっぱら工人の仕事となっていきました。
それによって専門家の技術は発達しました。
一方で、それらを使う立場の者は木との関わり・木への想いが薄れたとも云えそうです。
現代では、「住まい」は耐久消費財として住宅メーカーの手にわたり、住み手との関りはますます遠のいています。
住み手は、「住まい」を共に「造る」のではなく、「買う」感覚になってしまっています。

近年、各種メディアで古民家や木の家具が取り上げられます。
しかし常に一過性のブームに終わってしまう。
日本の森は、戦後植林された杉、檜が成長しているにも関わらず、手入れがされないため、70%が“死の森”となっていると云われます。この森との関わり方にも、現代の日本人が置き忘れた大切なことが感じられます。

このような北欧の人々の木や自然への想いを知るにつけ、
私たち日本人にも親しみやすく、優れた“北欧デザイン”の根底には、
その想いを基にした“ものづくり”の思想があるのではないか、と考えるようになりました。

民家の調査行を通して得たエピソードを交えつつ、
第二章に示した、無名の人々の手によって作られた、北欧の民家の中の家具・什器等、云わば民芸品の数々を通して、
それらに込めた彼らの強く、深い木(樹)に対する想いを伝えたい。
そして、彼らの想いの表れた“ものたち”から、「北欧デザイン」の根底にあるものを読み取っていただきたいと考えています。

目次

第1章 北欧の人々の帰途の強く深い関わり
第2章 住まいと建築物
第3章 家具
第4章 暮らしの道具

著者プロフィール

長谷川 清之  (ハセガワ セイシ)  (著/文

長谷川 清之:1941年 静岡県下田市出身。日本大学芸術学部美術卒業。建築・インテリアデザイン (現、建築デザインコース) 専攻。1988年 日本大学芸術学部美術学科教授・日本大学大学院芸術学研究科教授などを経て、建築設計、北欧民家・木造建築調査研究を継続し、現在に至る。北欧建築・デザイン協会、北欧文化協会会員。著書に 『フィンランドの木造民家』『スウェーデンの木造民家』『ノルウェーの木造民家』(いずれも井上書院)ほか、共著も多数あり。

上記内容は本書刊行時のものです。