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木版画 伝統技法とその意匠 竹中 健司(著/文) - 誠文堂新光社
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木版画 伝統技法とその意匠 (モクハンガ デントウギホウトソノイショウ) 絵師・彫師・摺師 三者協業による出版文化の歴史 (エシ ホリシ スリシ サンシャキョウギョウニヨルシュッパンブンカノレキシ)

趣味・実用
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B5変型判
縦243mm 横182mm
224ページ
定価 4,000円+税
ISBN
978-4-416-62152-3   COPY
ISBN 13
9784416621523   COPY
ISBN 10h
4-416-62152-3   COPY
ISBN 10
4416621523   COPY
出版者記号
416   COPY
Cコード
C2072  
2:実用 0:単行本 72:写真・工芸
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2021年10月15日
最終更新日
2021年11月17日
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紹介

「木版印刷」とは、木の板に刃物で凹凸をつくり、そこに色を付けて文字や図像を紙に写す技法です。
日本では浮世絵に代表される多色摺りによって、版数を重ねて色彩を組み合わせる技法が発展してきました。
また、出版・印刷物の歴史として、人間の生活とともに受け継がれてきた伝統工芸であり、いわば人間の生活史といえます。

機械印刷が主流になったいまでも、その木版印刷ならではの独特の風合いは紙にかかわるデザイナーやアーティストら多くの人を魅了し、さまざまな印刷物や作品に採用されています。

本書は、京都の老舗「竹中木版 竹笹堂」による、彫り、摺りを中心とした技術を丁寧な解説とともに紹介するとともに、江戸時代の浮世絵からはじまり現代の木版プリントまで、老舗ならではの貴重な資料を豊富に用いながら、日本の「木版印刷」の歴史をひもときます。

資料価値の高い内容でありながら、数々の図版と美しいビジュアルで、美術、工芸関係者はもちろん、若手作家やアーティストの参考になる一冊になっています。

■目次

木版印刷とは
はじめに

第1章 木版印刷の歴史第2章 木版印刷の仕事
①-木版印刷の誕生
②-出版産業の勃興
③-浮世絵の登場
④-浮世絵の最盛期
⑤-京の木版画、江戸の木版画
⑥-近代の木版画 商業と芸術

第2章 木版印刷の仕事
版元とともに歩んできた木版画
①-浮世絵
②-染色図案
③-巨匠たちの名画
④-掛紙・短冊・便箋
⑤-京うちわ
⑥-初釜の扇子
⑦-寺社の縁起物
⑧-絵柄・文様・タイポグラフィ
⑨-手摺りの雑貨

第3章 木版画の制作技法
赤富士に見る、木版画の技法
絵師・彫師・摺師の協業について

摺りの技法を知る
絵具のつくり方 /大きな面を摺る/小さな面を摺る
ぼかしの技法
彫師・摺師が手入れする道具

第4章 現代木版画の意匠

第5章 これからの木版画
先人に学び、現代に求められる制作を続けることが、技術を更新する
竹中木版 竹笹堂について

資料提供協力先/参考文献

おわりに

コラム
❶明朝体のルーツとなった日本で最初の『一切経』開版事業―宝蔵院
❷木版印刷の「版元」が担う役割とは―芸艸堂が受け継ぐ版木と伝統
❸古版木は「歴史の証人」だ―虎屋所蔵の版木から商業印刷としての役割がみえる
❹木版画を支える、職人を訪ねて
越前和紙 岩野市兵衛 和紙の里を訪ねて

*************************

目次

木版印刷とは
はじめに

第1章 木版印刷の歴史
①-木版印刷の誕生
印刷の起源
仏教の伝播とともに
日本への伝来
末法の平安後期に求められた摺仏

②-出版産業の勃興
出版の幕開け 鎌倉時代、室町時代
東アジアでの伝播、その後

③-浮世絵の登場
浮世絵の黎明期
振袖火事による江戸文化の再構築
「錦絵」の登場

④-浮世絵の最盛期
異才たちの登場
美人画と役者絵 喜多川歌麿、東洲斎写楽
人物から風景へ 葛飾北斎

⑤-京の木版画、江戸の木版画
京と江戸
その後の京版画
地域文化に根ざした「地方版画」

⑥-近代の木版画 商業と芸術
竹久夢二の功績
創作版画運動
創作版画と新版画/新しい芸術として
商品と芸術品


第2章 木版印刷の仕事
版元とともに歩んできた木版画
①-浮世絵
②-染色図案
③-巨匠たちの名画
商業印刷としての木版画
④-掛紙・短冊・便箋
⑤-京うちわ
⑥-初釜の扇子
⑦-寺社の縁起物
⑧-絵柄・文様・タイポグラフィ
⑨-手摺りの雑貨

第3章 木版画の制作技法
赤富士に見る、木版画の技法
浮世絵の制作工程
絵師・彫師・摺師の協業について

彫師の技法
摺師の技法

『冨嶽三十六景 凱風快晴』を彫る
版木四版七度摺り
『冨嶽三十六景 凱風快晴』を摺る
順序摺り

摺りの技法を知る
絵具のつくり方 /大きな面を摺る/小さな面を摺る
ぼかしの技法
あてなしぼかし/布ぼかし/ 空摺り
彫師・摺師が手入れする道具
絵具/バレン

第4章 現代木版画の意匠

第5章 これからの木版画
先人に学び、現代に求められる制作を続けることが、技術を更新する
国宝『孔雀明王像』を摺る 
―世界最大級の複製木版画への挑戦
フランスに渡った浮世絵版木 
―フランス国立図書館収蔵品の調査
日本印刷文化史上、最も美しい版本の復元事業
―「嵯峨本謡本」にみる職人技術の極み

クリエイターとコラボレーション
現在のデザインで広がる可能性
内田喜基 ×カンバラクニエ ×竹中健司

竹中木版 竹笹堂について

資料提供協力先/参考文献

おわりに

コラム
❶明朝体のルーツとなった日本で最初の『一切経』開版事業―宝蔵院
❷木版印刷の「版元」が担う役割とは―芸艸堂が受け継ぐ版木と伝統
❸古版木は「歴史の証人」だ―虎屋所蔵の版木から商業印刷としての役割がみえる
❹木版画を支える、職人を訪ねて
越前和紙 岩野市兵衛 和紙の里を訪ねて

著者プロフィール

竹中 健司  (タケナカ ケンジ)  (著/文

■竹中 健司(タケナカ ケンジ)
竹中木版五代目摺師。有限会社竹笹堂代表取締役/木版画作家。
1970年京都市生まれ。京版画の摺師として伝統的な木版技術の継承、失われた技術の再現や古版木の調査・修復に取り組む。また、国内外でワークショップやアーティストとの共同制作を行う。ボストン美術館、フランス国立図書館などに作品所蔵。京都木版画工芸組合副理事長、京都精華大学伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員等を務める。
著書に『京都・竹笹堂のはじめての木版画』(光村推古書院)など。

米原 有二  (ヨネハラ ユウジ)  (著/文

■米原 有二(ヨネハラ ユウジ)
ライター。京都精華大学伝統産業イノベーションセンター長。
1977年京都府生まれ。京都を拠点に工芸を対象とした執筆活動を行う。2018年に京都精華大学伝統産業イノベーションセンター長に着任。工芸を起点とした社会研究・教育に取り組む。
おもな著書に『京都職人-匠のてのひら-』『京都老舗-暖簾のこころ-』(ともに共著・水曜社)、『京職人ブルース』(京阪神エルマガジン社)、『近世の即位礼-東山天皇即位式模型でみる京職人の技術-』(共著・青幻舎)など。

上記内容は本書刊行時のものです。