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核の恐怖全史 スペンサー・R・ワート(著/文) - 人文書院
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核の恐怖全史 (カクノキョウフゼンシ) 核イメージは現実政治にいかなる影響を与えたか (カクイメージハゲンジツセイジニイカナルエイキョウヲアタエタカ)

社会科学
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発行:人文書院
A5
432ページ
定価 6,800円+税
ISBN
978-4-409-24114-1   COPY
ISBN 13
9784409241141   COPY
ISBN 10h
4-409-24114-1   COPY
ISBN 10
4409241141   COPY
出版者記号
409   COPY
Cコード
C1036  
1:教養 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2017年6月6日
最終更新日
2021年10月14日
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紹介

核のイメージは、いかに思考を左右し、政治を動かしたか。アメリカを代表する科学史家が、膨大な資料探索と広範な知見をもとに、フィクションから国際政治まで含め、壮大なスケールで描き出す核表象の歴史。福島第一原発事故とその後の動きを踏まえ、全面的に改稿された決定版。

目次

はじめに

第1章 放射線を帯びた希望
  核エネルギーへの畏怖と希望/元素転換の発見/錬金術、そして黙示録との関わり

第2章 放射線を帯びた恐怖
  「最終兵器」をめぐる議論/世界の終わりの想像力/科学技術への愛憎

第3章 ラジウムは万能薬か? あるいは毒か?
  ラジウムへの熱狂/生命に関する神話/
  光線をめぐる信仰/不安を凌駕したラジウムへの期待

第4章 秘密・全能者・怪物
  禁断の秘密への接触/科学者と怪物の同一性/ステレオタイプ化された科学者たち

第5章 世界の破壊者
  核分裂の発見とマンハッタン計画/原爆投下への経緯/史上初の核実験

第6章 広島からのニュース
  原爆投下の衝撃/原爆の身体的・心理的影響/原子科学者たちの戦後構想/核を管理せよ!

第7章 国防
  民間防衛への取り組み/国防の手段としての水爆開発

第8章 平和のための原子力
  初の水爆実験/科学技術のユートピア/実業家たちの動向

第9章 良い原子力、悪い原子力
  平和利用キャンペーンの内実/キャンペーンの物語構造

第10章 新たな冒涜
  核実験と放射性降下物/核の恐怖と特撮映画/巨大生物とマッド・サイエンティスト

第11章 死の灰
  日本の反核運動/遺伝子損傷の不安/放射性降下物のリスク/恐怖の「置き換え」

第12章 生存の想像力
  『渚にて』と世界の終わり/廃墟のイメージと田園風景への憧憬/核戦争を描いたフィクション

第13章 生存の政治学
  反核運動の再高揚/シンクタンクと核戦略の狂気

第14章 シェルターを求めて
  核シェルターの「ブーム」/キューバ危機/関心の急激な低下

第15章 フェイル・セイフ
  小説『フェイル・セイフ』/原子炉の管理/高速増殖炉への期待と不安

第16章 原子炉の恩恵と弊害
  原発設置反対運動/多様な原発PR

第17章 過熱する論争
  ABM論争/原子炉から出る放射性物質をめぐる論争
  核兵器の恐怖から原発の恐怖へ/環境保護運動の台頭

第18章 エネルギーの選択
  リスクとベネフィット/原発と他産業との比較/
  若者たちの異議申し立て/ヴィ―ル原発反対闘争

第19章 文明か解放か
  対立が二極化する要因/スリーマイル島での原発事故

第20章 時代の転換
  新冷戦と反核運動/スター・ウォーズ計画/チェルノブイリ

第21章 第二の核時代
 「原子力ルネッサンス」と最終処分場/退潮する核のテーマ
  フクシマがもたらしたもの/原発と原爆

第22章 核兵器の脱構築
  継承された核の物語/核のリアリティーの希薄化
  ポストモダンの核イメージ

第23章 暴君とテロリスト
  独裁者によるテロリスト集団への支援
  冷戦終戦後の新たな敵/テロリストとスパイ
  九・一一の衝撃/「大量破壊兵器」の嘘とイラク侵攻

第24章 現代の秘薬
  秘薬となった核エネルギー/UFO現象が意味したもの
  核エネルギーを表す様ざまなシンボル

第25章 美的な元素転換
 「不安の時代」の到来/地球温暖化という新たな不安

訳者あとがき
著者の個人的ノート
原注
索引

著者プロフィール

スペンサー・R・ワート  (スペンサー アール ワート)  (著/文

スペンサー・R・ワート(Spencer R. Weart)1942年生れ。科学史家、元アメリカ物理学協会(AIP)物理学史センター長。訳書に、『シラードの証言 核開発の回想と資料1930–1945年』(共編著、伏見康治、伏見諭訳、みすず書房、1982年)、『歴史をつくった科学者たち1・2』(共編著、西尾成子、今野宏之訳、丸善、1989年)、『温暖化の〈発見〉とは何か』(増田耕一、熊井ひろ美訳、みすず書房、2005年)がある。

山本 昭宏  (ヤマモト アキヒロ)  (翻訳

山本 昭宏(やまもと・あきひろ) 1984年、奈良県生れ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、神戸市外国語大学総合文化コース准教授。著書に、『核エネルギー言説の戦後史1945~1960 「被爆の記憶」と「原子力の夢」』(人文書院、2012年)、『核と日本人 ヒロシマ・ゴジラ・フクシマ』(中公新書、2015年)、『教養としての戦後〈平和論〉』(イースト・プレス、2016年)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。