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脱ぎ去りの思考 横田 祐美子(著/文) - 人文書院
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脱ぎ去りの思考 (ヌギサリノシコウ) バタイユにおける思考のエロティシズム (バタイユニオケルシコウノエロティシズム)

哲学・宗教
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発行:人文書院
四六判
縦192mm 横135mm 厚さ25mm
300ページ
定価 4,500円+税
ISBN
978-4-409-03108-7   COPY
ISBN 13
9784409031087   COPY
ISBN 10h
4-409-03108-2   COPY
ISBN 10
4409031082   COPY
出版者記号
409   COPY
Cコード
C3010  
3:専門 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年3月23日
書店発売日
登録日
2020年1月28日
最終更新日
2021年10月14日
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紹介

終わりなき思考の運動

バタイユが唱えた「非‐知」とは知の否定ではなく、概念のヴェールを絶えず脱ぎ去っていく、積極的な独自の哲学であった。本書では、思考の運動そのものともいうべき「非‐知」をバタイユ思想の核心に据える。彼の代名詞であった「死とエロティシズム」のヴェールを剝ぎ取り、この思想家を哲学史のなかに位置づけ直すことで、バタイユ研究に決定的な哲学的転回をもたらす新鋭の力作。

「本書は二〇世紀のフランスを代表する思想家のひとりであるジョルジュ・バタイユの思想を、思考のエロティシズムという観点から論じるものである。それはバタイユにおける知や思考の問題を、性愛としてのエロティシズムにではなく、哲学的なエロティシズムに、すなわち「知を愛し求める」というエロスの運動に結びつけることで、彼の思想を古代ギリシャから連綿とつづく哲学の営みのうちに位置づけようとする試みである。」(本書より)

目次

序章 哲学する者としてのバタイユ
 1 日本のバタイユ受容
 2 哲学する者としてのバタイユ 
 3 非‐知と哲学  
 4 知とエロス  
 5 本書の構成について  

第一章 非‐知と概念知――知ること、認識すること、見ること
 1 概念把握に基づく知、「として」に制限された視覚  
 2 非‐知、あるいは思考の死  
 3 非‐知は裸にする――絶えざる概念知の無効化としての知

第二章 非‐知の萌芽を求めて――『ドキュマン』期における低次唯物論  
 1 「かたち」という主題――在るべき姿からの逃走
 2 低い低い唯物論
 3 脱ぎ去りの思考と裸の退隠  

第三章 非‐知と絶対知――ヘーゲル、コジェーヴを介して  
 1 絶対知を必要とする非‐知
 2 なぜの問い、さらに先へと進んでいくこと
 3 コジェーヴ経由のヘーゲル受容
 4 用途なき否定性  

第四章 思考の表象――女性的な思考と娼婦のフィギュール
 1 ドレスを脱ぐ思考――ニーチェ・女性・真理
 2 誰のものにもならない娼婦
 3 「淫奔な鍵」が隠された場面
 4 黒衣の娼婦と脱ぎ去りの思考――『マダム・エドワルダ』再考

第五章 脱ぎ去りの思考と哲学的エロス
 1 限りなき愛知=哲学――プラトンとバタイユを結ぶナンシー
 2 バタイユにおける「哲学すること」
 3 「哲学すること」の流れのなかに  

終章 哲学というひとつの事象、複数の名  

あとがき
  
参考文献

著者プロフィール

横田 祐美子  (ヨコタユミコ)  (著/文

横田 祐美子(よこた・ゆみこ) 1987年生まれ。高知県高知市出身。2017年4月から2019年3月にかけて日本学術振興会・特別研究員DC。2019年3月に立命館大学大学院文学研究科人文学専攻哲学専修博士後期課程修了。博士(文学)。2019年4月より立命館大学衣笠総合研究機構・専門研究員(任期付常勤)ならびに早稲田大学総合人文科学研究センター「イメージ文化史」部門・招聘研究員。専門はジョルジュ・バタイユの思想ならびに現代フランス哲学。論文に「黒衣の娼婦と脱ぎ去りの思考――『内的体験』の鍵としての『マダム・エドワルダ』――」(『関西フランス語フランス文学』第24号、2018年)、「実存とその表現をめぐる問い――ジョルジュ・バタイユにおける実存主義批判と生の言語について――」(『立命館大学人文科学研究所紀要』第118号、2019年)など。近年は哲学エッセイ「結婚式のデモクラシー」(『現代思想』2019年6月号)を起点にフェミニズムや政治思想にも議論の幅を広げている。

上記内容は本書刊行時のものです。