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ドイツ文学と映画 山本佳樹(編集) - 三修社
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ドイツ文学と映画 (ドイツブンガクトエイガ)

芸術
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発行:三修社
A5判
418ページ
定価 3,500円+税
ISBN
978-4-384-06072-0   COPY
ISBN 13
9784384060720   COPY
ISBN 10h
4-384-06072-6   COPY
ISBN 10
4384060726   COPY
出版者記号
384   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年11月30日
書店発売日
登録日
2024年9月19日
最終更新日
2024年10月24日
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紹介

ドイツ文学と映画の関係を、アダプテーション研究の視点から深く読み解く一冊。映画監督たちは、文学作品にどのように向き合い、それを映像として表現したのかを検討。『ニーベルンゲン』や『ファウスト』、『ベニスに死す』、『変身』、『ブリキの太鼓』、『愛を読むひと』など、ドイツ語圏の名作を厳選し、その映画化作品を分析します。

目次

はしがき

『ニーベルンゲンの歌』(13世紀初頭)
同時代的神話の創造
フリッツ・ラング監督『ニーベルンゲン』(1924):中世英雄叙事詩の戦間期におけるアダプテーション
山本 潤

ハインリヒ・フォン・クライスト『О侯爵夫人』(1808/10)
眼に映る天使と見えない悪魔
エリック・ロメール監督『О侯爵夫人』(1976)における性暴力と公共圏
西尾宇広

ヨーハン・ヴォルフガング・ゲーテ『ファウスト』(1808/1832)
権力者ファウストの物語
アレクサンドル・ソクーロフ監督『ファウスト』(2011)
山本賀代

ゲオルク・ビューヒナー『ヴォイツェク』(1836執筆)
貧しい民衆のドラマ
ヴェルナー・ヘルツォーク監督『ヴォイツェク』(1979)
市川 明

テオドーア・フォンターネ『エフィ・ブリースト』(1894)
プロイセン社会の硬直性を描く
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督『フォンターネ エフィ・ブリースト』(1974)
竹田和子

トーマス・マン『ヴェネツィアに死す』(1912)
海辺の写真機
ルキノ・ヴィスコンティ監督『ベニスに死す』(1971)
山本佳樹

フランツ・カフカ『変身』(1912執筆)
演劇と映画のあいだで「虫けら」を表現する
ヴァレーリー・フォーキン監督『変身』(2002)
川島 隆

アルトゥア・シュニッツラー『夢小説』(1925)
機械のまなざしが顔に出会うとき
スタンリー・キューブリック監督『アイズ・ワイド・シャット』(1999)
満留伸一郎

ベルトルト・ブレヒト/クルト・ヴァイル『三文オペラ』(1928)
音楽劇『三文オペラ』の映画化
ゲオルク・ヴィルへルム・パプスト監督『3文オペラ』(1931)
市川 明

アルフレート・デーブリーン『ベルリン・アレクサンダー広場』(1929)
ファスビンダーにおける文学映画化の特殊性
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督『ベルリン・アレクサンダー広場』(1979-80)を例に
渋谷哲也

エーリヒ・ケストナー『エーミールと探偵たち』(1929)ほか
映画化とリメイクの力学
ケストナー児童文学の映画化にみる社会学
山本佳樹

アンナ・ゼーガース『トランジット』(1944)
トランジット空間に生きる人々
クリスティアン・ペツォルト監督『未来を乗り換えた男』(2018)
香月恵里

フリードリヒ・デュレンマット『老貴婦人の訪問』(1956)
アフリカ版『老貴婦人の訪問』
ジブリル・ジオップ・マンベティ監督『ハイエナ』(1992)
増本浩子

ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』(1959)
オスカルはなぜ子どものまま、成長しなかったのか?
フォルカー・シュレンドルフ監督『ブリキの太鼓』(1979):文学と映画の対話
依岡隆児

クリスタ・ヴォルフ『引き裂かれた空』(1963)
分断が消滅する映像的瞬間
コンラート・ヴォルフ監督『引き裂かれた空』(1964)
宮崎麻子

ペーター・ハントケ『不安 ペナルティキックを受けるゴールキーパーの……』(1970)
ブロッホは何を見たか
ヴィム・ヴェンダース監督『ゴールキーパーの不安』(1972)
山本佳樹


エルフリーデ・イェリネク『ピアニスト』(1983)
ピアノ教授に一本の赤い薔薇は手渡されない
ミヒャエル・ハネケ監督『ピアニスト』(2001)
中込啓子

パトリック・ジュースキント『香水 ある人殺しの物語』(1985)
嗅覚を視覚化する試み
トム・ティクヴァ監督『パフューム ある人殺しの物語』(2006)
増本浩子

ベルンハルト・シュリンク『朗読者』(1995)
ミヒャエルは「愛」を読んだのか?
スティーヴン・ダルドリー監督『愛を読むひと』(2009)
松永美穂

著者プロフィール

山本佳樹  (ヤマモトヨシキ)  (編集

山本佳樹(やまもと よしき)  *はしがき、第6章、第11章、第16章
大阪大学大学院人文学研究科教授。共著書に『交錯する映画―アニメ、映画、文学』(ミネルヴァ書房、2013)、『映画とジェンダー/エスニシティ』(ミネルヴァ書房、2019)、訳書にザビーネ・ハーケ『ドイツ映画』(鳥影社、2010)、ゼバスティアン・ハイドゥシュケ『東ドイツ映画―デーファと映画史』(鳥影社、2018)、共訳書にクラウス・クライマイアー『ウーファ物語(ストーリー)―ある映画コンツェルンの歴史』(鳥影社、2005)などがある。

市川 明  (イチカワアキラ)  (編集

市川明(いちかわ あきら)  *第4章、第9章
大阪大学名誉教授。編著書に『ブレヒト 詩とソング』(花伝社、2008)、『ブレヒト 音楽と舞台』(花伝社、2009)、共著書に『ナチスと闘った劇場―精神的国土防衛とチューリヒ劇場の「伝説」』(春風社、2021)、訳書にマックス・フリッシュ『アンドラ』(松本工房、2018)、共訳書にフォルカー・ブラウン『本当の望み』(三修社、2002)などがある。2024年1月逝去。

香月恵里  (カツキエリ)  (編集

香月恵里(かつき えり)  *第12章
岡山商科大学経営学部教授。共著書に『〈悪の凡庸さ〉を問い直す』(大月書店、2023)、訳書にイェルク・フリードリヒ『ドイツを焼いた戦略爆撃1940-1945』(みすず書房、2011)、ベッティーナ・シュタングネト『エルサレム〈以前〉のアイヒマン』(みすず書房、2021)、共訳書に『デュレンマット戯曲集 第一巻』(鳥影社、2012)、『デュレンマット戯曲集 第三巻』(鳥影社、2015)などがある。

増本浩子  (マスモトヒロコ)  (編集

増本浩子(ますもと ひろこ)  *第13章、第18章
神戸大学大学院人文学研究科教授。著書に『フリードリヒ・デュレンマットの喜劇』(三修社、2003)、訳書にフリードリヒ・デュレンマット『失脚/巫女の死』(光文社古典新訳文庫、2012)、フリードリヒ・デュレンマット『ギリシア人男性、ギリシア人女性を求む』(白水社、2017)、共訳書にミハイル・ブルガーコフ『犬の心臓・運命の卵』(新潮社文庫、2015)、ダニイル・ハルムス『ハルムスの世界』(白水社、2023)などがある。

山本潤  (ヤマモトジュン)  (著/文

山本潤(やまもと じゅん)  *第1章
東京大学大学院人文社会系研究科准教授。著書に『記憶の変容―『ニーベルンゲンの歌』と『哀歌』に見る口承文芸と書記文芸の交差』(多賀出版、2015)、共著書に『カタストロフィと人文学』(勁草書房、2014)、『固有名の詩学』(法政大学出版局、2019)、『モルブス・アウストリアクス』(法政大学出版局、2023)などがある。

西尾宇広  (ニシオタカヒロ)  (著/文

西尾宇広(にしお たかひろ)  *第2章
慶應義塾大学文学部准教授。共編著書に『ハインリッヒ・フォン・クライスト――「政治的なるもの」をめぐる文学』(インスクリプト、2020)、共著書に『ドイツ語圏のコスモポリタニズム――「よそもの」たちの系譜』(共和国、2023)、共訳論文にヴェルナー・ハーマッハー「《共に》について/から離れて――ジャン=リュック・ナンシーにおける複数の変異と沈黙」(『多様体』第2号、2020)などがある。

山本賀代  (ヤマモトカヨ)  (著/文

山本賀代(やまもと かよ)  *第3章
慶應義塾大学経済学部教授。共著書に『晩年のスタイル――老いを書く、老いて書く』(松籟社、2020)、論文に「『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』の改作過程――作品構成の改編作業に注目して」(『藝文研究』第125号、2023)、共訳書にヨッヘン・クラウス『シャルロッテ・フォン・シュタイン――ゲーテと親しかった女性』(鳥影社、2006)などがある。

竹田和子  (タケダカズコ)  (著/文

竹田和子(たけだ かずこ)  *第5章
大阪音楽大学短期大学部教授。編著書に『時代を映す鏡としての雑誌――18世紀から20世紀の女性・家庭雑誌に現れた時代の精神を辿る』(日本独文学会研究叢書 第124号、2017)、論文に「フォンターネと『ドイチェ・ルントシャウ』――19世紀後半の雑誌文化に関する考察」(『ドイツ文学論攷』第46号、2004)、「E. マルリット作品に描かれた「家」の崩壊とその社会的背景――『商業顧問官の家』と『石榴石の髪飾りの女』を中心に」(『ドイツ文学論攷』第61号、2019)などがある。

川島 隆  (カワシマタカシ)  (著/文

川島隆(かわしま たかし)  *第7章
京都大学大学院文学研究科教授。著書に『カフカの〈中国〉と同時代言説』(彩流社、2010)、『カフカ 変身――「弱さ」という巨大な力(「100分de名著」ブックス)』(NHK出版、2024)、共著書に『図説 アルプスの少女ハイジ』(河出書房新社、2022)、訳書にカフカ『変身』(角川文庫、2022)、共訳書に『ポケットマスターピース01 カフカ』(集英社文庫、2015)などがある。

満留伸一郎  (ミツドメシンイチロウ)  (著/文

満留伸一郎(みつどめ しんいちろう)  *第8章
東京藝術大学、横浜国立大学等非常勤講師。著書に『散文へのプロセス』(Dの3行目、2021)、訳書にヴォルフガング・ウルリヒ『不鮮明の歴史』(ブリュッケ、2006)、ヴォルフガング・ウルリヒ『芸術とむきあう方法』(ブリュッケ、2008)、共訳書に『ムージル伝記』(法政大学出版局、2012/2015)などがある。

渋谷哲也  (シブタニテツヤ)  (著/文

渋谷哲也(しぶたに てつや)  *第10章
日本大学文理学部教授。著書に『ドイツ映画零年』(共和国、2015)、編著書に『ストローブ=ユイレ―シネマの絶対に向けて』(森話社、2018)、共編著書に『ファスビンダー』(現代思潮新社、2005)、『ナチス映画論―ヒトラー・キッチュ・現代』(森話社、2019)、訳書にライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『ブレーメンの自由』(論創社、2005)、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『ゴミ、都市そして死』(論創社、2006)などがある。

依岡隆児  (ヨシオカリュウジ)  (著/文

依岡隆児(よりおか りゅうじ)  *第14章
徳島大学総合科学部教授。著書に『ギュンター・グラスの世界―その内省的な語りを中心に』(鳥影社、2007)、『ギュンター・グラス―「渦中」の文学者』(集英社、2013)、論文に、Günter Grass nach der Wende: Zu seinem Schatten-Motiv (Neue Beiträge zur Germanistik, 139, 2009)、「日独文学にみる『核』の表象についての比較考察」(『比較文化研究』第124号、2016)、訳書にギュンター・グラス『玉ねぎの皮をむきながら』(集英社、2008)などがある。

宮崎麻子  (ミヤザキアサコ)  (著/文

宮崎麻子(みやざき あさこ)  *第15章
立教大学文学部准教授。著書にBrüche in der Geschichtserzählung. Erinnerung an die DDR in der Post-DDR-Literatur (Königshausen & Neumann, 2013)、共編著書に『ドイツ文化事典』(丸善出版、2020)、論文に「文学における東ドイツの想起の語り―アイデンティティの政治とは別のところへ」(『ドイツ研究』第55号、2021年)などがある。

中込啓子  (ナカゴメケイコ)  (著/文

中込啓子(なかごめ けいこ)  *第17章
大東文化大学名誉教授。著書に『ジェンダーと文学―イェリネク、ヴォルフ、バッハマンのまなざし』(鳥影社、1996)、訳書にクリスタ・ヴォルフ『カッサンドラ』(恒文社、1997)、エルフリーデ・イェリネク『死と乙女 プリンセスたちのドラマ』(鳥影社、2009)、エルフリーデ・イェリネク『ピアニスト(新訳版)』(鳥影社、2021)、共訳書にエルフリーデ・イェリネク『したい気分』(鳥影社、2004)、エルフリーデ・イェリネク『死者の子供たち』(鳥影社、2011)などがある。

松永美穂  (マツナガミホ)  (著/文

松永美穂(まつなが みほ)  *第19章
早稲田大学文学学術院教授、翻訳家。訳書にベルンハルト・シュリンク『朗読者』(新潮社、2003)、ヘルマン・ヘッセ『車輪の下で』(光文社古典新訳文庫、2007)、インゲボルク・バッハマン『三十歳』(岩波文庫、2016)、マルレーン・ハウスホーファー『人殺しは夕方やってきた』(書肆侃侃房、2024)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。