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日常からみる周縁性
ジェンダー、エスニシティ、セクシャリティ
- 初版年月日
- 2022年3月25日
- 書店発売日
- 2022年3月29日
- 登録日
- 2022年3月5日
- 最終更新日
- 2022年3月23日
紹介
本書は、ジェンダーの視点に立ち、周縁から社会を見ることを主眼とする。
「男女」や「民族」を越える立ち位置から、最も抑圧されている個人や集団の視点から社会や人々の関係性を見る。
目次
Ⅰ部 アイデンティティをめぐる物語
第1章 名前とアイデンティ
名前は人格権の1つか
在米韓国人との比較から
名前遍歴から見る問題提起
公共機関から見えてくる無意識の差別性
第2章 民族文化とアイデンティティ
文化への思い
私の「在日」文化形成の周辺
韓国の伝統舞踊と在日文化創造のはざまで
Ⅱ部 セクシャリティをめぐる出会いと記憶
第3章 セクシャリティについての想い
マイノリティとは誰のことか
民族的マイノリティと性的マイノリティの差異と同質
ジェンダー・アイデンティティは必要か
第4章 往復書簡対談 セクシャリティから考える「在日性」
第1信(李恩子→江田陽生)2021年9月10日
第1信返信(江田→李)2021年9月16日
第2信 2021年9月25日(李→江田)
第2信返信(江田→李)2021年9月30日
第3信(李→江田)2021年10月2日
第3信返信(江田→李)2021年10月21日
第4信(李→江田)2021年10月26日
第4信返信(江田→李)2021年11月23日
第5信(李→江田)2021年12月5日
第5信返信(江田→李)2021年12月16日
Ⅲ部 植民地主義がもたらしたもの
第5章
忘れられたもう1つの植民地─旧南洋群島における宗教と政治がもたらした文化的遺制
「南洋伝道団」が送られた歴史的・政治的背景
南洋群島における宗教政策
「南洋伝道団」派遣の直接的背景と目的
「南洋伝道団」の働きと文化的遺制
第6章 今私たちに問われていること
─関東大震災時朝鮮人虐殺80周年
惨事の歴史的概略─記憶の共有として
虐殺事件の背景分析の再考察
第7章 韓日条約は在日同胞に何をもたらしたか―ポストコロニアル的一視点
戦後の在日朝鮮人コミュニティの特殊性
身体的記憶としての韓日条約
1世の心情に寄り沿って
韓日条約の負の遺産―国籍問題をめぐって
ポストコロニアル視座から見た韓日条約の負の遺産
Ⅳ部 差別の現在性
第8章 日韓(朝)関係から見た在日朝鮮人の人権
ヘイト・スピーチが横行する土壌は何か?
「在特会」から見える日本社会
「民族教育」の中にある政治性
過去からの行進
第9章 日本国(家)を愛せない理由 ― かといって愛せる国(家)もない
〈語り1〉 /〈語り2〉 /〈語り3〉
Ⅴ部 民族、宗教、ジェンダー
第10章 和解の概念を考える ─差別のトラウマの視点から
没主体と無意識の差別意識
差別を内面化した者の発想
第11章 信徒と教職の権威を考える1信徒のつぶやき
権威とは何か
権威主義と教会の分裂
歴史的共同体意識の崩壊
聖書と権威
信徒の生きざまが権威
第12章 今、ドロテー・ゼレを読む意味―「共苦」する主体形成を求めて
ゼレとの出会い: 問題意識として
ゼレを読み解くコンテキスト
神学する主体とその課題
共苦と主体
第13章 「聖なる権威」への抵抗 ― 在日大韓基督教会女性牧師・長老按手プロセスにおける「民族」の位置
KCCJの略史とその特性
女性牧師:按手プロセスにおける「民族」の位置
機関誌『コゲ・峠』に見られる「民族」の位置
解放運動の主体に向けて
第14章 解放運動における〈原則〉─ 日本のバックラッシュに抗するために
問題の設定
罪の意識からの解放
現場再考─関係性の再構築に向けて
「生活の場」を神学化する─文化を分析概念にして
上記内容は本書刊行時のものです。