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ゼロからの最速理解 プラスチック材料化学 佐々木 健夫(著/文) - コロナ社
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ゼロからの最速理解 プラスチック材料化学 (ゼロカラノサイソクリカイプラスチックザイリョウカガク)

工業・工学
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発行:コロナ社
A5判
縦210mm 横148mm
256ページ
定価 3,400円+税
ISBN
978-4-339-06655-5   COPY
ISBN 13
9784339066555   COPY
ISBN 10h
4-339-06655-9   COPY
ISBN 10
4339066559   COPY
出版者記号
339   COPY
Cコード
C3043  
3:専門 0:単行本 43:化学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年4月21日
書店発売日
登録日
2021年2月18日
最終更新日
2021年3月26日
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紹介

 プラスチックと聞くと、安くて大量生産ができて環境破壊につながる軽薄なイメージが思い浮かぶかもしれません。しかし、プラスチックが誕生したことで様々なことが可能になり、われわれの生活は大きく変わりました。プラスチックは軽くて丈夫で床に落としても割れず、自由に曲げることもできます。バッグやケース、各種コンテナ、自動車部品もプラスチック製品に置き換わって軽くなり、少ないエネルギー消費で遠くまで運べるようになりました。パソコンやプリンターも金属部品が少なく軽くなり、手軽に移動ができるようになっています。薄くしても水や空気を通さず、それでも丈夫なフィルムができたことによって、食品の長期保存も可能になりました。ゴムや熱可塑性エラストマーによって気密を保つことができるようになり、潜水艇や宇宙船も実現されました。割れない食器や衣類の繊維、ペンキ、接着剤もプラスチックです。
 なんだプラスチック製か、とひとことで済ませてしまわれがちですが、プラスチック素材には様々なものがあります。しなやかなものや硬いもの、熱で溶けるもの、熱で溶けないもの、透明なもの、透明でないものなど、数多くの種類のプラスチックがあります。身近なプラスチック製品が具体的にどんな化合物でできていて、またその化合物がなぜ選ばれているのでしょう。考えてみると非常に興味深いものです。
 この100年くらいで一気に発展してきたプラスチックですが、それらの発明・発見にはそれぞれにストーリーがあります。この本では、身のまわりのプラスチックがどんなもので、そしてそれらがどのように開発されてきたのかを解説します。大学や高等専門学校で化学や材料を学んでいる人たちだけでなく、プラスチックに関心を持つ多くの人たちが読み進められるように内容を選んであります。
 地球環境を護るためにプラスチックとどう付き合っていくべきなのか、単純で明快な答えを出すことは難しいですが、そういった問題を考えるための基本知識を本書から得ることができるでしょう。

目次

序.身のまわりのプラスチック
0.1 よく見かけるプラスチック
0.2 プラスチックの見分け方
0.3 フィルムの素材
0.4 リサイクルマーク
0.5 プラスチックと環境負荷

1.ポリマーとプラスチック
1.1 ポリマーの発見とプラスチックの利用
1.2 ポリマーの特徴,ポリマーの構造と物性
 1.2.1 ポリマーの重合度,分子量
 1.2.2 ポリマーの分子量の測定
 1.2.3 ポリマーの混合・相分離
 1.2.4 ポリマーアロイ
1.3 プラスチックの特性評価
 1.3.1 プラスチック素材の耐熱性
 1.3.2 プラスチックの硬さ
 1.3.3 プラスチックの強度
 1.3.4 プラスチックの特性
 1.3.5 プラスチックの耐衝撃性
 1.3.6 物性値からプラスチックの特性を読みとる
1.4 プラスチックの成形
 1.4.1 射出成形
 1.4.2 押出成形
 1.4.3 プラスチックの延伸
 1.4.4 押出ブロー成形
章末チェック

2.プラスチック材料の誕生
2.1 生体ポリマーの利用
2.2 プラスチック材料の登場
 2.2.1 セルロイド~半合成プラスチック
 2.2.2 ベークライト~人工プラスチック
2.3 ポリエステルとナイロンの登場
章末チェック

3.ポリマーの合成
3.1 合成ポリマー
 3.1.1 逐次反応によるポリマーの生成
 3.1.2 連鎖反応によるポリマーの生成
3.2 工業的重合方法
章末チェック

4.逐次反応でできるプラスチック材料
4.1 ポリエステル
 4.1.1 ポリエチレンテレフタレート
 4.1.2 ポリトリメチレンテレフタレート
 4.1.3 ポリブチレンテレフタレート
 4.1.4 ポリエチレンフタレートとアルキド樹脂
 4.1.5 ポリエチレンナフタレート
 4.1.6 ポリブチレンナフタレート
 4.1.7 不飽和ポリエステル
4.2 全芳香族ポリエステル
 4.2.1 ポリヒドロキシ安息香酸
 4.2.2 非晶性ポリアリレート
 4.2.3 液晶ポリマー
4.3 天然物を原料とするポリエステル
4.4 脂肪族ポリアミド
 4.4.1 ポリアミド66
 4.4.2 ポリアミド610
 4.4.3 ポリアミド46
 4.4.4 MXD6
 4.4.5 ポリアミドx
 4.4.6 ポリアミド6
 4.4.7 ポリアミド11
 4.4.8 ポリアミド12
4.5 芳香族ポリアミド
 4.5.1 パラ系アラミド
 4.5.2 テクノーラ
 4.5.3 メタ系アラミド
章末チェック

5.連鎖反応でできるプラスチック材料
5.1 ポリエチレン
 5.1.1 低密度ポリエチレン(高圧法ポリエチレン)
 5.1.2 高密度ポリエチレン(チーグラー・ナッタ触媒)
 5.1.3 直鎖状低密度ポリエチレン
 5.1.4 超高分子量ポリエチレン
5.2 ポリプロピレン
5.3 均一系シングルサイト触媒で合成されるポリマー
 5.3.1 メタロセン触媒
 5.3.2 環状オレフィン共重合体
5.4 塩素置換エチレンのポリマー
 5.4.1 ポリ塩化ビニル
 5.4.2 ポリ塩化ビニリデン
5.5 スチレンのポリマー
5.6 アクリル樹脂
 5.6.1 ポリメチルメタクリレート
 5.6.2 メタクリル酸メチル・スチレン共重合体
5.7 ニトリル基を持つビニルポリマー
 5.7.1 ポリアクリロニトリル
 5.7.2 アクリロニトリル・スチレン共重合体
 5.7.3 ABS樹脂
 5.7.4 シアノアクリレート
5.8 フッ素樹脂
 5.8.1 ポリテトラフルオロエチレン
 5.8.2 テフロン繊維
5.9 ポリ酢酸ビニル系ポリマー
5.10 アセタール化ポリビニルアルコール
5.11 ピロリドン置換エチレンのポリマー
5.12 オレフィンと二酸化硫黄との共重合ポリマー
章末チェック

6.ポリウレタンとエポキシ,メラミン樹脂
6.1 ウレタン樹脂
6.2 エポキシ樹脂
 6.2.1 エポキシドの反応
 6.2.2 エポキシ樹脂
 6.2.3 エポキシ樹脂塗料の電着塗装
 6.2.4 ファイバー強化エポキシ樹脂
6.3 メラミン樹脂
章末チェック

7.エンジニアリングプラスチック
7.1 ポリカーボネート
7.2 ポリオキシメチレン
7.3 ポリエーテルエーテルケトン
7.4 ポリイミド
7.5 ポリスルホン
7.6 ポリフェニレンサルファイド
7.7 変性ポリフェニレンエーテル
章末チェック

8.エラストマー
8.1 熱硬化性エラストマー
 8.1.1 天然ゴムの歴史
 8.1.2 天然ゴム(NR)とイソプレンゴム(IR)
 8.1.3 ブタジエンゴム(BR)
 8.1.4 クロロプレンゴム(CR)
 8.1.5 スチレン・ブタジエンゴム(SBR)
 8.1.6 ニトリルゴム(NBR)
 8.1.7 ブチルゴム(IIR)
 8.1.8 エチレン・プロピレンゴム(EPDM)
 8.1.9 フッ素ゴム
 8.1.10 ゴムを複合して作られる高耐久性製品
8.2 熱可塑性エラストマー
8.3 シリコーン系エラストマー
 8.3.1 シリコーン
 8.3.2 シリコーンゴム
章末チェック

付録
A.1 プラスチックの商品名
A.2 プラスチックの略号

参考文献
索引

上記内容は本書刊行時のものです。