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これならわかる微積分学 島 弘幸(著/文) - コロナ社
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【利用不可】

これならわかる微積分学 (コレナラワカルビセキブンガク)

工業・工学
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発行:コロナ社
A5判
縦210mm 横148mm
288ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-339-06126-0   COPY
ISBN 13
9784339061260   COPY
ISBN 10h
4-339-06126-3   COPY
ISBN 10
4339061263   COPY
出版者記号
339   COPY
Cコード
C3041  
3:専門 0:単行本 41:数学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年8月19日
書店発売日
登録日
2022年6月8日
最終更新日
2022年6月21日
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紹介

【読者対象】
大学初年次の学生、または高校/高専の上級生。理系・文系問わず。

【著者からのメッセージ】
数学は、イマジネーション(=想像力)の学問です。…と聞くと、驚くでしょうか?
僕は、数学を学ぶ際に一番大切なのは、頭の中にイメージを描くことだと思っています。特に、なにか初めて見聞きする物事を学ぶ際は、それがおよそどんなものなのか、イメージを持つことが大切です。
たとえば、初めて分数を学ぶ際には、「まるいケーキを5人で分けると…」というような例え話から始めるでしょう。実際にケーキの絵を描いて、それを5等分する様子を見せれば、ゴブンノイチ(=1/5)という分数のイメージが伝わります。
もし初めて分数を学ぶときに、横棒の上下に1と5という数字を書き込んで、「これが分数だよ」とだけ説明されたとしたら…。たちまち分数が嫌いになるかもしれません。
大学で学ぶ数学も、うえと全く同じことが言えます。どんなに難しい概念が現れたとしても、それに対するイメージを頭に描くことができれば、ある程度までは理解できるはずです。しかし大学で数学を学ぶ場では、こういう「おおざっぱなイメージ」があまり重視されません。ついつい、定義→定理→証明→練習問題という無味乾燥なサイクルを、ただ淡々と繰り返すスタイルに陥りがちです。そうした著者の経験と反省から、今回この本を執筆しました。

【本書の特徴】
本書は、イメージを大切にした、微積分学のテキストです。
読者のみなさんが、読んだ物事を頭の中でイメージしやすいよう、親しみのあるイラストやグラフを多用しました。また、大学初年次の読者が疑問を抱きやすい題材についても、かなり細かく説明してあります。たとえば、
・無限大∞とはなにか? (§1.2)
・対数は何のためにあるのか? (§2.2)
・なぜ微分の逆操作で面積が求まるのか? (§9.3)
など、他の類書ではスッと通り過ぎてしまいがちな題材も、豊富な例とイラストを用いて詳細に説明してあります。

難易度としては、高校で習得する数学3(数III)から少しだけ背伸びした、いわば「数学3.5」に相当するテキストとなっています。微積分学とはどういう学問なのか、その大まかなイメージを本書によって掴めた読者は、より程度の高い他の良書にぜひ挑戦してください。イメージを持つ前と後では、理解の進め方が全然違うことに気づくはずです。

本書のところどころには、コーヒーブレイク(=コラム)という見出しで、様々な学問にまつわる豆知識を載せてあります。数学に関するトリビアを含め、生物学・化学・文学など、多彩な分野の豆知識を詰め込みました。本書の本題である微積分学とは別の観点で、読者の興味に沿う話題があれば、うれしく思います。

目次

☆発行前情報のため,一部変更となる場合がございます

1. 無限とはなにか
1.1 微積分学は「無限」の数学である
1.2 無限大∞とはなにか
1.3 x=0とx→0の違いとは
1.4 極限とはなにか
章末問題

2. 対数とはなにか
2.1 対数のもつ意味
2.2 対数はなぜ必要か
2.3 底の条件,真数条件
2.4 自然対数の底e
2.5 自然対数と常用対数
章末問題

3. いろいろな関数
3.1 関数とはなにか
3.2 逆関数とは
3.3 逆関数があるための条件とは
3.4 fの値域はf^-1の定義域
3.5 指数関数
3.6 対数関数
3.7 三角関数を定義する3種類の方法
3.8 三角関数のグラフの大事な性質
3.9 双曲線関数
3.10 双曲線関数の名前の由来
3.11 逆三角関数
3.12 逆三角関数と単位円の意外な関係
3.13 逆三角関数の定義域と値域
3.14 増加関数の速さ比べ
章末問題

4. 関数のグラフ表示
4.1 グラフの全体像を把握せよ
4.2 定義域を調べよ
4.3 軸との交点を探せ
4.4 対称性はあるか
4.5 漸近線はあるか
4.6 グラフの描き方実践編
4.7 グラフの平行移動
4.8 グラフの拡大と縮小
4.9 極座標のグラフ
章末問題

5. 関数の微分簡単編
5.1 微分の定義
5.2 x^nの微分
5.3 \sqrt[n]{x}の微分
5.4 e^xの微分
5.5 logxの微分
5.6 微分の記号の使い分け
章末問題

6. 関数の微分ちょいムズ編
6.1 積の微分
6.2 商の微分
6.3 cosxの微分
6.4 sinxの微分,tanxの微分
6.5 合成関数の微分
6.6 合成関数の微分公式の「大雑把な」証明
6.7 逆関数の微分
6.8 逆三角関数の微分
章末問題

7. 微分計算の応用
7.1 対数微分法
7.2 陰関数
7.3 陰関数の微分
7.4 関数の最大最小
7.5 たがいに相関する変化率
章末問題

8. 関数の展開
8.1 関数を展開するとはどういうことか
8.2 関数を1次式で近似する
8.3 関数を2次式で近似する
8.4 関数を多項式で近似する
8.5 マクローリン展開とテイラー展開
8.6 展開の次数を無限にとると
8.7 収束半径とは
8.8 関数の展開の応用(1)極限の計算
8.9 関数の展開の応用(2)積分の計算
章末問題

9. 積分とはなにか
9.1 積分は二つの顔をもつ
9.2 区分求積法
9.3 逆微分と面積の関係
9.4 原始関数とは
9.5 積分定数がどんな値でもよいわけ
9.6 不定積分と定積分
9.7 積分に関するいくつかの注意
9.8 手で解ける積分の例
9.9 1/xの積分に絶対値がつくわけ
9.10 手で解けない積分の例
章末問題

10. 初等関数の積分
10.1 置換積分
10.2 形式的な約分(du/dx)dx=du
10.3 置換積分の具体例
10.4 部分積分
10.5 部分積分の連続技
章末問題

11. 面積・体積・曲線の長さ
11.1 立体の体積
11.2 回転体の体積
11.3 曲線の長さ
11.4 曲線の長さ(陰関数表示の場合)
11.5 回転面の面積
11.6 円筒か,円錐台か
章末問題

付録
A.1 常用対数表の使い方
A.2 複素数と三角関数のつながり

上記内容は本書刊行時のものです。