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音声音響信号処理の基礎と実践 田中 聡久(監修) - コロナ社
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次世代信号情報処理シリーズ 2

音声音響信号処理の基礎と実践 フィルタ,ノイズ除去,音響エフェクトの原理

工業・工学
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発行:コロナ社
A5判
縦210mm 横148mm
220ページ
定価 3,300円+税
ISBN
978-4-339-01402-0   COPY
ISBN 13
9784339014020   COPY
ISBN 10h
4-339-01402-8   COPY
ISBN 10
4339014028   COPY
出版者記号
339   COPY
 
Cコード
C3355
専門 全集・双書 電子通信
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年4月30日
書店発売日
登録日
2021年3月1日
最終更新日
2021年3月3日
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紹介

信号処理の講義は,座学が中心であることに加え,応用範囲が音声,画像,電波など多岐にわたるため,信号処理の基礎理論と応用技術の関連性を受講者がイメージしにくい面がある。このような背景から,応用をイメージした信号処理の学習ができれば効果的であるという考えのもと,音声・音響に焦点を絞り,信号処理の基礎理論と応用技術について,読者ができるだけ現場ですぐに活用できる形,かつ平易に解説することを心がけ,以下の構成で執筆した。
1章では,音を題材として信号処理技術の基礎を復習する。最初に,ディジタルフィルタの基礎を解説し,低域通過フィルタ,高域通過フィルタ,帯域通過フィルタ,ノッチフィルタの設計方法を述べる。次に,ディジタル信号を分析する際に不可欠となる,離散フーリエ変換などの信号変換技術について解説。更に,音の信号処理で頻繁に利用される窓関数とオーバラップ加算について説明する。
2章では,音声の発声原理について述べ,簡単な発声モデルとして音声の分析,合成に有用なソース・フィルタモデルを説明。更に,ソース・フィルタモデルを利用した,線形予測分とケプストラム分析について解説。
3章では,音の周波数成分の時間的な変化を,視覚的に確認することができるスペクトログラムのつくり方について述べる。また,スペクトログラムの応用技術として,画像から音を生成する方法と,その適切な位相スペクトルの生成法,そして,音で任意のスペクトログラムを描画する方法について述べる。
4章では,STFT(短時間フーリエ変換)を用いた周波数分析に基づき,不要な信号を除去する方法について述べる。最初に,マイクロホンを一つとし,統計的性質が変化しないノイズを,音声から除去する方法を説明する。最も単純な方法として,スペクトル減算法を説明し,ついで,ウィーナーフィルタ,MAP(事後確率最大化)推定法について述べる。次に,マイクロホンを二つ用いて,二つの音声を分離する方法を説明する。ここでは,バイナリマスキングと呼ばれる単純な手法により,音源のスペクトルを分離する。
5章では,システム同定を題材として,適応アルゴリズムを導出する。更に,適応フィルタのノイズ除去への応用について説明する。
6章では,エコーをはじめとする各種音響エフェクトの原理と実現方法について述べる。ここで取り上げた音響エフェクトの多くは,リアルタイム処理が可能である。それぞれ比較的簡単な処理で実現できるが,その原理について理解しておくことは重要である。原理を理解しておけば自在にアレンジできるので,音楽制作や,ボイスチェンジャなど,応用範囲が格段に広がる。

【読者へのメッセージ】
信号処理に苦手意識がある学生や,音の加工技術についてより深く学びたい技術者の方に向けて,音声・音響に焦点を当てた信号処理の解説書を執筆しました。実用的なフィルタや音の加工技術について,できるだけ平易に,かつすぐに利用できる形でまとめています。本書を通して,音の信号処理,引いては信号処理全般の知識を深め,仕事や趣味に役立てていただけることを願っています。

目次

★発行前情報のため若干変更されることがございます。ご了承ください。★

1.音で復習する信号処理の基礎
1.1 ディジタル信号とフィルタ
 1.1.1 ディジタル信号
 1.1.2 確率信号の記述について
 1.1.3 ディジタルフィルタ
 1.1.4 フィルタの構成要素
 1.1.5 FIRフィルタとIIRフィルタ
 1.1.6 FIRフィルタのインパルス応答
1.2 FIRフィルタの設計
 1.2.1 直線位相FIRフィルタの設計
 1.2.2 低域通過フィルタ(LPF)の設計
 1.2.3 高域通過フィルタ(HPF)の設計
 1.2.4 帯域通過フィルタ(BPF)の設計
1.3 ノッチフィルタの設計
 1.3.1 IIRフィルタのインパルス応答
 1.3.2 IIRフィルタとFIRフィルタの接続
 1.3.3 オールパスフィルタ
 1.3.4 ノッチフィルタ
1.4 離散フーリエ変換
 1.4.1 z変換
 1.4.2 フィルタとz変換の関係
 1.4.3 離散時間フーリエ変換
 1.4.4 離散フーリエ変換
1.5 窓関数
 1.5.1 矩形窓
 1.5.2 ハン窓
 1.5.3 その他の窓関数
1.6 STFTとオーバラップ加算
 1.6.1 ハーフオーバラップ
 1.6.2 STFTの冗長性
 1.6.3 位相スペクトルの復元

2.発声モデル
2.1 ソースフィルタモデル
 2.1.1 音声の発声の仕組み
 2.1.2 音源と声道フィルタ
 2.1.3 ソース・フィルタモデル
 2.1.4 微細構造とスペクトル包絡
 2.1.5 基本周期と基本周波数
2.2 線形予測分析
 2.2.1 予測誤差フィルタ
 2.2.2 音声の合成
 2.2.3 レビンソン・ダービンアルゴリズム
 2.2.4 フォルマント
2.3 ケプストラム分析
 2.3.1 ケプストラム
 2.3.2 スペクトル包絡

3.スペクトログラム
3.1 スペクトログラムの生成
 3.1.1 オーバラップとスペクトログラム
 3.1.2 スペクトログラムの行列表現
3.2 スペクトログラムからの音合成
 3.2.1 位相スペクトルによる合成音の違い
 3.2.2 反復位相復元
3.3 画像の音変換
 3.3.1 画像音響変換
 3.3.2 画像からの合成音生成
 3.3.3 合成音のスペクトログラム
 3.3.4 オーバラップを含む場合の合成音
 3.3.5 ISTFT以外でつくる画像の音
3.4 音で画像を描く
 3.4.1 垂直線の描画
 3.4.2 水平線の描画
 3.4.3 点の描画

4.周波数分析に基づくノイズ除去
4.1 単一マイクロホンによるノイズ除去システム
 4.1.1 スペクトルゲインによるノイズ除去
 4.1.2 スペクトル減算法
 4.1.3 ウィーナーフィルタ
 4.1.4 判定指向法
4.2 事後確率最大化によるノイズ除去
 4.2.1 事後確率
 4.2.2 MAP推定法
 4.2.3 MAP推定によるウィーナーフィルタの導出
 4.2.4 その他のMAP推定によるスペクトルゲイン
 4.2.5 ノイズ除去結果の比較
4.3 音源の分離
 4.3.1 音源位置と観測信号の関係
 4.3.2 会話音声の性質
 4.3.3 バイナリマスキング

5.適応フィルタ
5.1 システム同定
 5.1.1 システム同定の構成
 5.1.2 評価関数の設定
 5.1.3 フィルタ係数の最適値
 5.1.4 適応アルゴリズム
 5.1.5 最急降下法
 5.1.6 LMSアルゴリズム
 5.1.7 NLMSアルゴリズム
5.2 フィードバックキャンセラ
 5.2.1 音のループが生じる環境
 5.2.2 エコーキャンセラ
 5.2.3 フィードバックキャンセラ
5.3 適応線スペクトル強調器
 5.3.1 適応線スペクトル強調器の原理
 5.3.2 ALEによる音声の白色雑音除去
 5.3.3 ALEによる音声の正弦波ノイズ除去
5.4 突発ノイズ除去
 5.4.1 正弦波に対する線形予測
 5.4.2 線形予測器による正弦波信号の補間
 5.4.3 音声の突発ノイズ除去

6.音響エフェクト
6.1 エコー
 6.1.1 エコーの定式化
 6.1.2 ディレイ
 6.1.3 リバーブ
6.2 正弦波の乗算によるボイスチェンジャ
 6.2.1 正弦波の乗算
 6.2.2 正弦波乗算の効果
 6.2.3 折り返し歪みの影響
 6.2.4 音声に正弦波を乗じた結果
6.3 リングバッファによるボイスチェンジャ
 6.3.1 リングバッファ
 6.3.2 音の高さの変更
 6.3.3 音声に対するリングバッファの長さ
 6.3.4 リングバッファによるボイスチェンジャ
 6.3.5 リングバッファの不連続性を回避する方法
 6.3.6 不連続性を回避したボイスチェンジャの実現
6.4 話速変換とピッチシフタ
 6.4.1 リサンプリング
 6.4.2 もとの信号とリサンプリング後の信号の対応関係
 6.4.3 ディジタル信号から連続時間信号への変換
 6.4.4 リサンプリングの実現
 6.4.5 音声の周期を利用した話速変換
 6.4.6 話速を速くする方法
 6.4.7 話速を遅くする方法
 6.4.8 ピッチシフタ
6.5 ヘリウムボイス
 6.5.1 音速と波長
 6.5.2 声道の共鳴周波数と音速の関係
 6.5.3 スペクトル包絡の伸縮
 6.5.4 ヘリウムボイスの実現
6.6 コンプレッサ
 6.6.1 コンプレッサ
 6.6.2 ガンマ変換によるコンプレッサ
 6.6.3 ノイズゲート
 6.6.4 ディストーション
6.7 その他の音響エフェクト
 6.7.1 トレモロ
 6.7.2 ビブラート
 6.7.3 コーラス

引用・参考文献
索引

上記内容は本書刊行時のものです。