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聴覚 日本音響学会(編集) - コロナ社
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音響学講座 5

聴覚

工業・工学
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発行:コロナ社
A5判
縦210mm 横148mm
330ページ
定価 4,500円+税
ISBN
978-4-339-01365-8   COPY
ISBN 13
9784339013658   COPY
ISBN 10h
4-339-01365-X   COPY
ISBN 10
433901365X   COPY
出版者記号
339   COPY
 
Cコード
C3355
専門 全集・双書 電子通信
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年4月26日
書店発売日
登録日
2021年2月25日
最終更新日
2021年3月23日
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紹介

人間にとって聴覚とは、環境を把握し、コミュニケーションを成り立たせるために欠かせない情報処理機構であるとともに、感情に直結する感覚世界を構成する重要な要素でもある。
本書は、環境音や音声から有益な情報を抽出する情報処理システムとして聴覚をみなし、主に生理学・心理物理学的な切り口でその概要を解説する。

特に基本的な項目を12の章にわたって説明している。それぞれの章は独立に読むこともできるが、全章を相互に参照しながら読むことで、聴覚研究全体に通底する基本的な考え方や枠組みを理解できるようにした。こうして体系化された知識は、聴覚のメカニズムを知りたい、特性を知りたい、技術的な応用可能性を知りたい…いずれの読者にとっても有益であろう。

■本書が対象とする読者
・感覚・知覚の心理学・生理学、音響・音声工学に興味を持つ学生、初学者
・音響技術やオーディオ技術の設計・評価に携わるエンジニア
・聴覚障害・補償に関連する熱心な臨床関係者、技術者

■章構成と主な項目
第1章 聴覚系の生理学・解剖学
聴覚末梢、聴覚中枢
第2章 周波数分析機能
聴覚フィルタの特性、聴覚フィルタの推定とモデル、マスキング、励起パターン、周波数間統合
第3章 検出閾値・ラウドネス・強度弁別
最小可聴値、ラウドネスの特性とモデリング、ウェーバーの法則、ダイナミックレンジ
第4章 時間情報処理
時間分解能、変調スペクトル、変調フィルタバンク、時間微細構造
第5章 空間知覚・両耳聴
音像定位と音源定位、頭部伝達関数、方向知覚、距離知覚、両耳マスキング、両耳聴モデル
第6章 ピッチ
ピッチの知覚現象、知覚のモデルと生理メカニズム、心理物理学と音楽
第7章 知覚体制化
聴覚情景分析、同時的群化、継時的群化、知覚的補完
第8章 音色
音色の定義、音色の性質、音色を決める音の物理的特徴、音色・音質の客観評価
第9章 音声知覚
音声学の基礎、音声知覚の問題、音声知覚の頑健性、脳内メカニズム
第10章 注意
注意の諸相、カクテルパーティ効果、周波数への注意、空間的注意、聴覚物体への注意
第11章 感覚間相互作用
聴覚・視覚・触覚の空間的・時間的処理、聴覚と視覚の相互作用、聴覚と触覚の相互作用、感覚間相互作用のモデル
第12章 聴覚異常・補償技術
難聴の分類、聴覚検査、聴覚の異常、高次脳機能障害、補聴器・人工内耳

目次

1.聴覚系の生理学・解剖学
1.1 聴覚末梢
 1.1.1 外耳・中耳
 1.1.2 内耳
 1.1.3 内耳における情報表現
1.2 聴覚中枢
 1.2.1 求心性経路の概要
 1.2.2 求心性経路の機能
 1.2.3 遠心性経路
引用・参考文献

2.周波数分析機能
2.1 聴覚における周波数分析機能
2.2 聴覚フィルタの特性
 2.2.1 振幅周波数特性
 2.2.2 聴覚フィルタの帯域幅と周波数軸
 2.2.3 音圧依存性と入出力特性
2.3 聴覚フィルタの推定とモデル
 2.3.1 マスキング現象と心理物理学的実験
 2.3.2 臨界帯域の測定
 2.3.3 マスキングのパワースペクトルモデル
 2.3.4 ノッチ雑音マスキング法によるフィルタ形状の推定
 2.3.5 聴覚フィルタのモデル
2.4 マスキングパターンと励起パターン
 2.4.1 マスキングパターン
 2.4.2 励起パターン
 2.4.3 正弦波音の励起パターン
 2.4.4 調波複合音の励起パターン
 2.4.5 時間応答のある聴覚フィルタバンク出力
2.5 周波数間統合
2.6 非同時マスキングによる末梢系特性の推定
 2.6.1 抑圧特性の推定
 2.6.2 聴覚フィルタの推定
 2.6.3 圧縮特性の推定
引用・参考文献

3.検出閾値・ラウドネス・強度弁別
3.1 検出閾値
 3.1.1 最小可聴値
 3.1.2 時間積分
3.2 ラウドネス
 3.2.1 ラウドネスの定義
 3.2.2 ラウドネスレベル
 3.2.3 ラウドネスを表す感覚尺度
 3.2.4 ラウドネスを直接求める実験
 3.2.5 ラウドネスの特性
 3.2.6 ラウドネスのモデル
 3.2.7 ラウドネスのそのほかの特性
3.3 強度弁別,ダイナミックレンジ
 3.3.1 ウェーバーの法則
 3.3.2 ウェーバーの法則からのニアミス
 3.3.3 広いダイナミックレンジを支えるメカニズム
引用・参考文献

4.時間情報処理
4.1 聴覚の時間情報処理
4.2 時間分解能
 4.2.1 ギャップ検出
 4.2.2 非同時マスキングと時間窓
 4.2.3 時間変調伝達関数
 4.2.4 周波数間の時間変動比較
 4.2.5 時間軸上の情報統合
4.3 変調スペクトル
 4.3.1 変調スペクトル
 4.3.2 変調フィルタバンク
 4.3.3 より一般的な時間・スペクトル表現
4.4 時間微細構造
引用・参考文献

5.空間知覚・両耳聴
5.1 音像定位と音源定位
5.2 頭部伝達関数
5.3 方向知覚
 5.3.1 左右方向の知覚
 5.3.2 前後上下方向の知覚
 5.3.3 方向知覚の弁別閾
 5.3.4 複数の入射音に対する方向知覚
 5.3.5 騒音下での方向知覚
5.4 距離知覚
 5.4.1 音源距離と音像距離
 5.4.2 距離知覚の手掛かり
5.5 両耳マスキング
5.6 両耳聴の緩慢さ
5.7 両耳聴モデル
引用・参考文献

6.ピッチ
6.1 音響学におけるピッチ
6.2 ピッチの知覚現象
 6.2.1 場所説と時間説
 6.2.2 基本周波数欠落音
 6.2.3 成分の分解性とピッチの支配領域
 6.2.4 二分法を超えて
6.3 ピッチ知覚のモデルと生理メカニズム
 6.3.1 ピッチ導出のモデル
 6.3.2 ピッチの神経表現
6.4 ピッチの心理物理学と音楽
引用・参考文献

7.知覚体制化
7.1 知覚体制化とは
 7.1.1 知覚体制化と聴覚オブジェクト
 7.1.2 情報処理課題としての知覚体制化
7.2 同時的群化
 7.2.1 基本周波数と調波性
 7.2.2 立ち上がりの同期
 7.2.3 振幅もしくは周波数の変化の共通性(コヒーレンス)
 7.2.4 空間定位の共通性
7.3 継時的群化
 7.3.1 周波数の近接性
 7.3.2 音響特徴の近接性
 7.3.3 継時的群化における注意の役割
7.4 知覚的補完
 7.4.1 知覚的補完とは
 7.4.2 知覚的補完の生起条件
 7.4.3 知覚的補完と知覚的属性の決定
引用・参考文献

8.音色
8.1 音色の定義
 8.1.1 timbreとtone color
 8.1.2 音色と音質
8.2 音色の性質
 8.2.1 音色の二つの側面
 8.2.2 印象的側面
 8.2.3 識別的側面
8.3 音色を決める音の物理的特徴
 8.3.1 音色を規定する物理的特徴の概観
 8.3.2 静的音色を決める要因(1)振幅スペクトル
 8.3.3 静的音色を決める要因(2)位相スペクトル
 8.3.4 準静的音色を決める要因:波形の包絡線の時間変化
 8.3.5 動的音色を決める要因:波形の包絡線とスペクトルの時間変化
 8.3.6 準動的音色を決める要因:スペクトルの時間変化
 8.3.7 総合的音色を決める要因:音の特徴に関する要約統計量
8.4 音色・音質の客観評価
 8.4.1 音色の客観評価指標
 8.4.2 音質の客観評価指標
引用・参考文献

9.音声知覚
9.1 音声学の基礎
 9.1.1 音声連鎖
 9.1.2 言語学的分節単位の種類と音声記号
 9.1.3 音声の生成過程
9.2 音声知覚の問題
 9.2.1 音響信号の分節境界と不変量の欠如
 9.2.2 音響信号の変動や劣化の要因
9.3 音声知覚の頑健性
 9.3.1 周波数領域での頑健性
 9.3.2 時間領域での頑健性
 9.3.3 文脈への適応
 9.3.4 トップダウン処理
9.4 音声知覚の脳内メカニズム
 9.4.1 音声知覚の運動理論
 9.4.2 知覚と生成の独立性
 9.4.3 知覚と生成の関連性
 9.4.4 二重経路モデル
引用・参考文献

10.注意
10.1 注意とは
10.2 注意の諸相
 10.2.1 注意の分類
 10.2.2 定位
 10.2.3 物体に基づく注意
10.3 カクテルパーティ効果
 10.3.1 両耳分離聴課題
 10.3.2 初期選択
 10.3.3 後期選択
10.4 周波数への注意
 10.4.1 理想的観察者と周波数不確定性
 10.4.2 偽装
 10.4.3 手掛かり提示
 10.4.4 信号弁別
 10.4.5 単一帯域モデルと複数帯域モデル
10.5 空間的注意
 10.5.1 右耳優位性
 10.5.2 耳への注意
 10.5.3 聴空間への注意
 10.5.4 復帰抑制
 10.5.5 聴空間探索
10.6 聴覚物体への注意
 10.6.1 聴覚物体
 10.6.2 音脈
 10.6.3 情報マスキング
 10.6.4 聴覚探索
引用・参考文献

11.感覚間相互作用
11.1 感覚間相互作用の意義
11.2 聴覚・視覚・触覚の空間的・時間的処理
11.3 聴覚と視覚の相互作用
 11.3.1 空間的な相互作用
 11.3.2 時間的な相互作用
 11.3.3 時空間的な相互作用(運動知覚)
 11.3.4 感覚モダリティ間対応
11.4 聴覚と触覚の相互作用
 11.4.1 空間的・時間的な相互作用
 11.4.2 振動感覚
 11.4.3 聴覚と触覚(体性感覚)のそのほかの相互作用
11.5 感覚間相互作用のモデル
引用・参考文献

12.聴覚異常・補償技術
12.1 難聴の分類
 12.1.1 外耳・中耳性難聴(伝音難聴)
 12.1.2 内耳性難聴(感音難聴)
 12.1.3 後迷路性難聴(感音難聴)
12.2 聴覚検査
 12.2.1 純音聴力検査
 12.2.2 インピーダンスオージオメトリ
 12.2.3 耳音響放射
 12.2.4 SISI検査
 12.2.5 ABLB検査
 12.2.6 自記オージオメトリ
 12.2.7 語音聴力検査
 12.2.8 不快閾値
 12.2.9 聴性誘発反応
12.3 聴覚の異常
 12.3.1 難聴
 12.3.2 耳鳴
 12.3.3 聴覚過敏
 12.3.4 耳閉感
 12.3.5 自声強調
 12.3.6 複聴
12.4 高次脳機能障害
 12.4.1 聴覚情報処理障害
 12.4.2 発達障害
 12.4.3 失語症
12.5 補聴器・人工内耳
 12.5.1 補聴器の構造
 12.5.2 補聴器の種類
 12.5.3 補聴器の特性
 12.5.4 補聴器の機能
 12.5.5 補聴器のフィッティング
 12.5.6 補聴器適合と装用効果の測定
 12.5.7 人工内耳の適応と原理
引用・参考文献

索引

上記内容は本書刊行時のものです。