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出版者情報
カルデロンの劇芸術
聖と俗の諸相
- 初版年月日
- 2019年2月21日
- 書店発売日
- 2019年2月21日
- 登録日
- 2019年1月24日
- 最終更新日
- 2019年2月6日
紹介
シェイクスピアを凌駕するほどの技法を披露し、17世紀のバロック演劇に華をそえたカルデロン。広大無辺な想像のキャンヴァスに、聖と俗の劇世界を洗練された筆致で描出し、バロック演劇に特有の鮮やかなコントラストが織りなす百花繚乱の劇空間を創出した、カルデロン独特の劇芸術の神髄に迫る!
目次
序章
1 十七世紀のスペイン演劇
1-1 ロペ・デ・ベーガ以前の演劇
1-2 ロペ・デ・ベーガの大衆演劇
1-3 マドリードの芝居事情
1-4 宮廷芝居
1-4-1 旧王宮
1-4-2 ブエン・レティーロ宮
2 カルデロンの劇芸術
2-1 カルデロンの技法
2-2 文学と絵画
2-3 カルデロンとベラスケス
2-4 劇空間に見る絵画的技法
2-5 詩的世界──イメージ、シンボル、メタファー
3 名誉劇──名誉・嫉妬・復讐
3-1 悲劇のかたち
3-2 名誉の悲劇三部作
3-3 名誉のかたち
3-4 セルバンテスの小説空間に見る名誉の扱い
3-5 カルデロンの冷酷非道な名誉療法──名誉は命よりも大事
3-5-1 『密かな恥辱には密かな復讐を』
3-5-2 『不名誉の画家』
3-5-3 『名誉の医師』
4 〈マントと剣〉の喜劇
4-1 喜劇のかたち
4-2 夜の暗闇と秘密の隠れ場所
4-2-1 『淑女「ドゥエンデ」』
4-3 隠匿の妙味
4-3-1 『時には禍も幸いの端(はし)となる』
4-4 性格の異なる姉妹
4-4-1 『緩やかな水流にご用心』──従順な姉と自由奔放な妹
4-4-2 『愛に愚弄は禁物』──才媛と愚女
4-5 『四月と五月の朝』──捻くれた女と身勝手な男
4-6 変装の妙味
4-6-1 『白き手は侮辱にあらず』
5 人生の糸
5-1 運命と自由意志の相克
5-2 『人生は夢』──自由意志の力
5-3 『風の娘』──権力志向と傲慢さの顛末
6 宗教劇──カトリック信仰の強化
6-1 『驚異の魔術師』──改宗の妙味
6-2 『十字架の献身』──神はいかなる罪も赦される
6-3 『不屈の王子』──カトリック信仰の高揚
7 歴史的背景
7-1 歴史を背景とする作品
7-2 『イングランド国教会分裂』
7-3 アメリカ新大陸(インディアス)の話題性
7-3-1 『コパカバーナの黎明(れいめい)』
8 聖体劇
8-1 聖体劇とは
8-2 聖体劇の起源
8-3 聖体劇の終焉
8-4 カルデロンの聖体劇
8-4-1 『世界大劇場』
8-4-2 『人生は夢』
おわりに
参考文献
年譜
作者名・作品名索引
上記内容は本書刊行時のものです。