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ブロックチェーンと法
〈暗号の法〉がもたらすコードの支配
- 書店発売日
- 2020年11月26日
- 登録日
- 2020年10月8日
- 最終更新日
- 2020年10月14日
紹介
国家の法は、〈暗号の法〉を飼いならせるか
デジタル通貨を支えるテクノロジーとして注目され、国のインフラから企業活動、さらには私たちの日常生活にいたるまで広範な利活用が期待されているブロックチェーン(分散型台帳技術)。高度な復元力を有し、透明性がありながら改ざんに強いという性質から、自動的・自律的に執行されるスマートコントラクトしかり、国境を越えた迅速な決済や金融商品売買の円滑化を媒介者なしで実現する、社会的・経済的活動の新たなインフラとなることが期待されています。しかしブロックチェーン技術を応用したサービスや活動が既存の法律や規制に必ずしも適合するわけではなく、国境を越えた犯罪行為にも悪用されることも容易に予想され、さらにその先には、国家を超えた「アルゴクラシー」すなわちアルゴリズムによる支配をどう規制するかという、国家の統治システムにかかわる本質的な問題が控えています。刷新し続ける情報技術をいかに飼いならし、社会実装していくか――本書は、ブロックチェーンの光と闇を、技術的な基礎から説き起こしつつ法的に探究することを通して、これからの〈情報社会と法〉を考えるための視座を提供します。
(※本書は、2018年にハーヴァード大学出版局から刊行された Blockchain and the Law: The Rule of Code の全編翻訳です。)
目次
はじめに
Part1 ブロックチェーンのテクノロジー
Chapter1 ブロックチェーン、ビットコイン、非中央集権型コンピュータ・プラットフォーム
Chapter2 ブロックチェーンの特徴
Part2 ブロックチェーンと金融・契約
Chapter3 デジタル通貨と分散型決済システム
Chapter4 法的契約としてのスマートコントラクト
Chapter5 スマート証券・デリバティブ
Part3 ブロックチェーンと情報システム
Chapter6 耐改竄性のある、真正で、信頼のできるデータ
Chapter7 復元力と耐改竄性のある情報システム
Part 4 組織と自動化
Chapter8 組織の未来
Chapter9 自律分散型組織
Chapter10 ブロックチェーン・オブ・シングス
Part5 分散型ブロックチェーン・ベースのシステムと規制
Chapter11 規制の態様
Chapter12 法としてのコード
結論
上記内容は本書刊行時のものです。