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もの作りは者づくり 森政弘研究会(著/文 | 編集 | 企画/原案) - 佼成出版社
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もの作りは者づくり (モノヅクリハモノヅクリ) ~ロボット博士の伝授録~ (ロボットハカセノデンジュロク)

社会科学
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発行:佼成出版社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ22mm
352ページ
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-333-02826-9   COPY
ISBN 13
9784333028269   COPY
ISBN 10h
4-333-02826-4   COPY
ISBN 10
4333028264   COPY
出版者記号
333   COPY
Cコード
C0030  
0:一般 0:単行本 30:社会科学総記
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年10月30日
書店発売日
登録日
2020年3月13日
最終更新日
2023年9月7日
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紹介

本書は、「ロボット・コンテスト」の生みの親であり、仏教研究者としても高名な東京工業大学名誉教授の森政弘氏に近しく薫陶を受けた教え子や、知遇を得た人々への取材を通し、森氏がもつ人間力と創造力に迫った一冊です。
 
研究者としてはロボット工学の世界をけん引し、また教育者として創造性開発のためのユニークな手法で多くの人を育ててきた森氏。東京工業大学で森氏に学んだ学生、森氏が設立したシンクタンク「自在研究所」で知遇を得た方など11人が、森氏との鮮烈な思い出とともに、創造の営みから人間の生き方にまで通じる普遍的な智慧の学びを語っています。
 
森氏の過去の著作や論文、また森氏本人への取材から得られた情報も盛り込み、時代や分野を超えて発揮される森氏の人間力と創造力を明らかにしているのも本書の特徴です。

新興分野だった機械工学の先駆者でありながら、工業デザイナーの榮久庵憲司氏や建築家の池邊陽氏などと親交をもち、異分野から学ぶことで感性を鍛えてこられた森先生ですが、本書では、ものづくりに夢中だった少年期を経て工学者となり、やがて仏教の世界に足を踏み入れる至った経緯など、ものづくりと教育に捧げてきた森氏の半生についても丁寧に記述しています。

このほか、ヒューマノイドロボットの業界にいまなお多大な影響を与えている「不気味の谷」理論や、ロボコンの源流である東工業大の「乾電池コンテスト」の様子など、ロボット博士・森政弘のものづくり哲学の真髄に迫っています。

目次

〈目次〉
◆ガイダンス 本書をお読みいただくにあたって

◆登場人物プロフィール

◆第1章 創造力の鍛え方
1.慧眼を持つ
おにぎりよりも柿の種/見方一つで、すべては教材になる/あたりまえを疑うことで問いが立つ/変わった、ものの見方をする/考えをまとめることが訓練になる

2.感性を育てる
心の中のとらわれを捨ててみる/他人と違う考え方を心がける/異分野に飛び込む/異分野にこそ斬新な学びがある/感性を鍛える/他人の心理もアイディアの種/自由な発想の源泉

3.モノを作る
進歩一辺倒に「退歩」の智慧/モノをきちんと扱う/モノが発する声が聞こえる/「ものづくりは人づくり」のロボットコンテスト/モノを作り、モノにつくられる/映像化してシミュレーションする/モノに学び、モノを味わう/意識と無意識の調和が本物の創造を生む/「二元性一原論」と「三性の理」

◆第2章 人間という生き物
1.内に秘める豊かな感受性
付いて離れて朗らかに/先のことは誰にもわからない/自然は発想の宝庫/「不思議」に惹かれる/閃いた! 人間の動作を考えていて/人間を知るためにロボットを作る/流行には流されない/人生を楽しむ

2.思考と忘却と想起
夢中が人をつくる/我を忘れるほど考える/混沌・整理・醸成/「ミル」ということ/正解は、一つとは限らない/自在眼を持つ

3.創造を楽しむ生き物
率直さが育む主体性/心で師を仰ぐ/固定観念の打破で〝ノーベル賞級〟の発想/灯された火が照らす未来/師は意思決定のシミュレータ/恩師のスピリッツを感じる/自分の頭で考える/ここ掘れワンワン/創造と破壊で深まる議論/創造や説得に威力を発揮するデザイン双六/あれやこれやと思案を重ねる/最小不満足という考え方

◆第3章 人間力を生かすために
1.真理を求める
森先生と仏教の関係/森先生が仏教を学び始めたきっかけ/ロボット工学と仏教の融和

2.自在さを発揮する
師の教えはまるごと受け取る/本当に知っている人は、知らないことは、ハッキリと「知らない」と答える/実際に試してみる/来るもの拒まずで開く世界/欲を制御する心を育てる/自主的に課題を探して解決に取り組む/原点に立ち返って仕事を見つめ直す/継続して実りを待つ領域にとらわれない/頭を柔らかくすると楽しくなる/言葉は葉っぱ

3.次元を上げる
敵も味方も「一つ」になれる/不運を好運と受け取る/知識と智慧の違い/直観と理性を併用する/分析的思考と包括的思考

◆第4章 そうであって、そうでないものになる
1.「即非」という表現
人生境涯の極致/非僧非俗/即非の論理/本当の生徒、本当の教師/我慢の限界を超えたところでも我慢できるかどうか/紛失と即非の論理

2.不気味の谷
似て非なる存在に対する違和感/この十年間で最も読まれた論文ベスト百の第六位/一九七〇年に発表された論文「不気味の谷」/二〇〇五年の森先生のコメント/「不気味の谷」が示唆するもの/草間さんからのメール/物事を根本に戻って考えることが大切

◆あとがきに代えて

◆付録 道元禅師『学道用心集』

◆『特別コラム わが掘っ立て小屋―ロボコンの根源が培われた、戦前から戦後まで10年間の物語』(改訂版)

著者プロフィール

森政弘研究会  (モリマサヒロケンキュウカイ)  (著/文 | 編集 | 企画/原案

東京工業大学名誉教授で仏教学者としても名高い森政弘氏の功績を研究する会。

上記内容は本書刊行時のものです。