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交差する辺野古 熊本 博之(著/文) - 勁草書房
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書店員向け情報

交差する辺野古 問いなおされる自治

社会科学
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発行:勁草書房
四六判
368ページ
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-326-65427-7   COPY
ISBN 13
9784326654277   COPY
ISBN 10h
4-326-65427-9   COPY
ISBN 10
4326654279   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3036
専門 単行本 社会
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2021年1月12日
最終更新日
2021年1月30日
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紹介

当事者は誰なのか、誰が決定権を持っているのか、政府による自治への介入は許容され得るのか……複層する自治をめぐる争い。

辺野古の人々を20余年にわたって翻弄してきた普天間基地移設問題。辺野古区民、建設反対運動、そして日本政府が交差する中で、なぜ辺野古は生活環境悪化につながる「条件付き受け入れ容認」の立場をとることになったのか。辺野古区民の経験を通し、普天間基地移設問題は日本のどこでも起こりうる、普遍的な社会問題であることを描き出す。

目次

序 章 辺野古から普天間基地移設問題を捉える
 第1節 本書の目的と問いの意義
 第2節 調査手法
 第3節 本書の構成
 第4節 建設される基地の呼称について

第Ⅰ部 普天間基地移設問題の経緯

第1章 問題の発端─普天間基地返還合意から一九九八年名護市長選挙まで
 第1節 普天間基地返還合意
 第2節 名護市民投票
 第3節 比嘉名護市長による受け入れ表明と辞任
 第4節 一九九八年名護市長選挙

第2章 移設計画の進展─沖合案からV字型案へ
 第1節 名護市の条件つき受け入れ表明
 第2節 沖合案での合意
 第3節 建設反対運動による抵抗
 第4節 普天間代替施設建設案の確定

第3章 政権交代がもたらした期待と諦念
 第1節 政府の強硬姿勢と沖縄の抵抗
 第2節 民主党政権の誕生と迷走
 第3節 反対派市長の誕生と辺野古の「条件つき容認」

第4章 再びの自公政権による建設作業の強行
 第1節 仲井眞知事による埋め立て承認
 第2節 翁長知事の誕生と冷遇される沖縄
 第3節 埋め立て承認をめぐる政府との争訟
 第4節 容認派市長の誕生と翁長知事の死
 第5節 示される反対の民意と止まらない建設工事
 第6節 終わりの見えない普天間基地移設問題
 第7節 四半世紀の意味─第Ⅰ部のまとめ

第Ⅱ部 辺野古にとっての普天間基地移設問題

第5章 シュワブと辺野古
 第1節 シュワブ建設前の辺野古
 第2節 シュワブ受け入れの経緯
 第3節 シュワブ建設後の辺野古

第6章 条件つき受け入れ容認の意味
 第1節 移設先に選ばれた頃の辺野古
 第2節 受け入れを前提とした条件交渉へ
 第3節 容認決議と条件交渉
 第4節 辺野古の地位の相対的な低下
 第5節 条件つき受け入れ容認の内在的な要因

第7章 反対派住民の苦悩
 第1節 「命を守る会」代表としての活動
 第2節 反基地運動組織への違和感
 第3節 再びの代表への就任
 第4節 区行政の民主化に向けて
 第5節 運動は終わらない

第Ⅲ部 自治をめぐる争い──辺野古で交差する住民、反対運動、日本政府

第8章 辺野古集落と建設反対運動──対立を超えるために
 第1節 辺野古に流れる三つの時間
 第2節 辺野古区民にとっての「政治の時間」と「運動の時間」
 第3節 ある容認派住民の見解
 第4節 建設反対運動との対立
 第5節 「生活の時間」を不可視化させているもの
 第6節 「生活の時間」の可視化と共有がもたらす「政治の時間」への抗い

第9章 運動の論理、辺野古の論理
 第1節 ルーマンのリスク論
 第2節 リスク論の観点からみた普天間基地移設問題
 第3節 「被影響者」としての辺野古区民─辺野古が「反対」するために

第10章 補完性原理の濫用と振興事業の報奨金化がもたらす地方自治の危機
 第1節 「国防は国の専管事項」論理の批判的検討
 第2節 報奨金化する振興事業
 第3節 沖縄における自治のゆくえ

終 章 普天間基地移設問題を終わらせるために
 第1節 得られた知見
 第2節 それぞれに求められるもの

あとがき
参考文献
索引

著者プロフィール

熊本 博之  (クマモト ヒロユキ)  (著/文

熊本 博之(くまもと ひろゆき) 
1975年宮崎県生まれ。2006年早稲田大学文学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得退学、博士(文学)。現在:明星大学人文学部人間社会学科教授。著書:『米軍基地文化』(共著、新曜杜)、「政治が沖縄にもたらしたもの」(『社会学評論』67巻4号)、「カギ括弧を取り外した辺野古を描き出す」(『現代思想』2017年11月号)、「辺野古に積み重ねられた記憶について」(『世界』2019年4月号)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。