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出版者情報
共生社会とナショナルヒストリー
歴史教科書の視点から
発行:勁草書房
四六判
224ページ
定価
2,700円+税
- 書店発売日
- 2013年7月12日
- 登録日
- 2015年8月13日
- 最終更新日
- 2015年8月13日
紹介
新課程の教科書がみちびく歴史認識とは。「共に生きる力」を要請する社会と、呼応して変わりゆく歴史教科書。今、その可能性を問う。
多くの人にとって、歴史を学ぶ入り口となる教科書。その記述には独特の枠組みがあり、歴史認識をめぐる社会的葛藤の原因にもなる。1950年代以来の教科書問題の論点と教科書内容の変遷をたどることで、国家・国民を単位とした歴史の語り口の特徴と限界を解き明かす。共生の概念を資源とした新たな教育のあり方を理解するために。
目次
はじめに
第一章 二〇〇八─〇九年の学習指導要領改訂がもたらしたもの
1 二〇一〇年代の教科書の刷新
2 「沖縄戦」の描かれ方
3 「琉球史」の描かれ方
4 「倭国」と「日本」の扱い
5 「世界史」の新たな特徴
6 ナショナルヒストリーという語り口
第二章 歴史教科書問題の論点の推移
1 「台湾出兵と琉球領有」の記述の変遷
2 一九五〇年代の歴史教科書問題
3 世界社会への接続
4 国民社会の相対化と再定位をめぐるせめぎあい
第三章 リスクとしての歴史教科書問題
1 「沖縄戦」記述の発端
2 二〇〇七年の社会的議論の帰結
3 問題の所在
4 リスクとしての歴史教科書問題
5 アメリカにおける歴史教科書問題
6 「国民」カテゴリの存在
7 ナショナルな枠組みを支える社会制度
第四章 共生社会におけるナショナルヒストリーの位置
1 学校教育への「共に生きる力」の登場
2 教育資源としての共生概念
3 社会的カテゴリの更新としての共生
4 共生社会意識とナショナリズムの関係
第五章 歴史の社会的な成り立ちを理解するための資源
1 歴史叙述の枠組みの対象化
2 沖縄史に関する教育的知識の展開
おわりに
参考文献
索引
上記内容は本書刊行時のものです。