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人生の歩みを追跡する 石田 浩(編集) - 勁草書房
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人生の歩みを追跡する (ジンセイノアユミヲツイセキスル) 東大社研パネル調査でみる現代日本社会 (トウダイシャケンパネルチョウサデミルゲンダイニホンシャカイ)

社会科学
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発行:勁草書房
A5判
292ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-326-60326-8   COPY
ISBN 13
9784326603268   COPY
ISBN 10h
4-326-60326-7   COPY
ISBN 10
4326603267   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3036  
3:専門 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年12月28日
最終更新日
2024年2月1日
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紹介

若年者・壮年者を10年以上追跡した「働き方とライフスタイルの変化に関する全国調査」から格差・不平等の問題を明らかにする。

ひとびとはこの10年の間にどのような経験を積み、その経験にはひとびとの間にどのような違いがあるのか。さらに、このような経験の違いは、どのような要因によって生じ、またどのような帰結を生み出すのか。これらの問題を「就業・キャリア・貧困」「生活」「家族」「社会・政治に対する意識・態度」の4つのトピックから総合的に検討する。

目次

序章 パネル調査によるひとびとの「人生の歩み」の追跡[藤原翔・石田浩・有田伸]

 1.ひとびとの人生の歩みを追跡する意義と方法
 2.「働き方とライフスタイルの変化に関する全国調査」(JLPS)
 3.パネルデータを用いた社会学的研究
 4.本書の構成
 参考文献

第1部 就業・キャリア・貧困

第1章 誰が所得上昇を果たしているのか?─21世紀日本社会の「右肩上がりの人生」─[有田伸]
 1.年齢と所得の関係
 2.個人所得の変化傾向
 3.大きな所得上昇を果たしているのは誰か?
 4.対象期間中のイベントが所得上昇にもたらす影響
 5.「右肩上がりの人生」とその格差のゆくえ
 参考文献

第2章 若年・壮年期の貧困─世帯形成と世帯の収入源からみた動態分析─[林雄亮]
 1.日本社会の貧困問題と本章の目的
 2.貧困の定義と基礎分析
 3.貧困の動態分析
 4.ライフコースのなかに潜む貧困とその課題
 参考文献

第3章 ライフコースにおける男女間収入格差の生成─不平等と階層に着目して─[大久保将貴]
 1.日本における男女間収入格差
 2.格差指標としての不平等と階層
 3.方法とデータ
 4.男女間収入格差の分析結果
 5.男女間収入格差の「見える化」に向けて
 補遺
 参考文献

第2部 生活・健康

第4章 健康格差はいかに生成されるのか?─ライフコースの流れに着目して─[石田浩]
 1.健康の格差を考える
 2.健康の格差に関する研究
 3.健康格差をパネル調査から考える
 4.主観的健康感の推移
 5.健康格差が生じる要因
 6.健康格差のゆくえ
 参考文献

第5章 誰が持家に移行するのか─階層と家族に注目して─[村上あかね]
 1.「持家社会」日本の成立と変容
 2.日本型住宅システムの特徴と歴史
 3.住宅所有の実態
 4.ライフコースと住宅所有
 5.ポスト「住宅すごろく」時代のライフスタイルと住宅
 参考文献

第6章 社会的孤立を生み出す2段階の格差─友人関係の獲得と喪失の過程に着目して─[石田賢示]
 1.社会的孤立と友人関係
 2.社会的孤立状態の格差の背景と孤立リスクの動態への着目
 3.分析に用いるデータ・変数
 4.友人不在の状態と動態
 5.社会的孤立を生み出す2段階の格差
 参考文献

第3部 家族

第7章 どのような「婚活」が結婚へと導くのか[三輪哲・田中茜]
 1.「婚活」の時代
 2.「婚活」への計量的アプローチ
 3.「婚活」の実相
 4.「婚活」により生まれたカップルのその後
 5.「婚活」の現在とその後
 参考文献

第8章 職場のワーク・ライフ・バランス環境とパートナー関係[不破麻紀子]
 1.職場のワーク・ライフ・バランス環境とパートナー関係
 2.WLB環境の変動
 3.配偶者間のコミュニケーション
 4.パートナー関係の概念
 5.データと分析方法
 6.WLB環境の効果の分析
 7.WLB環境の効果は限定的?
 参考文献

第9章 高学歴志向の差異と変化─ライフイベントに注目して─[藤原翔]
 1.教育意識から社会を読み解く
 2.高学歴志向の差異
 3.結婚による高学歴志向の変化
 4.子どもによる高学歴志向の変化
 5.高学歴志向のゆくえ
 参考文献

第4部 社会・政治に対する意識・態度

第10章 希望と満足は政治を動かしたか?─社会・政治意識と政治状況の相互作用の解明─[田辺俊介]
 1.日本社会における希望と満足
 2.希望と満足の語られ方
 3.2000年代日本における希望と満足の実態:社会・政治意識との関連
 4.社会・政治的環境とひとびとの意識の相互作用
 参考文献

第11章 福祉国家に対する支持の変容─雇用・家族リスクの拡大は何をもたらすか─[永吉希久子]
 1.新たなリスクと福祉国家
 2.日本型福祉国家への支持はどのように変化したか
 3.福祉国家支持を変えるもの
 4.福祉国家のゆくえ
 参考文献

終章 人生の歩みの追跡からみる現代日本社会[有田伸・藤原翔・石田浩]
 人は変わっていく
 パネル調査データが明らかにしてくれるもの
 リスクの経験比率は案外高い
 格差の生成メカニズムを特定する
 根本のフレームは変わりづらい
 現代日本社会へのインプリケーション
 参考文献

あとがき
索引

著者プロフィール

石田 浩  (イシダ ヒロシ)  (編集

石田 浩(いしだ ひろし)

1954年生まれ.ハーバード大学大学院博士課程修了.Ph. D.(社会学).現在:東京大学社会科学研究所特別教授.主著:『人生の歩みを追跡する──東大社研パネル調査でみる現代日本社会』(2020,勁草書房,共編著)『少子高齢社会の階層構造1 人生初期の階層構造』(2021,東京大学出版会,共編著).

有田 伸  (アリタ シン)  (編集

有田 伸(ありた しん) 
1969年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在:東京大学社会科学研究所教授。主著:『危機対応学――明日の災害に備えるために』(2018、勁草書房、共編著)、『就業機会と報酬格差の社会学――非正規雇用・社会階層の日韓比較』(2016、東京大学出版会)。

藤原 翔  (フジハラ ショウ)  (編集

藤原 翔(ふじはら しょう) 
1981年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。現在:東京大学社会科学研究所准教授。主著:『格差社会の中の高校生――家族・学校・進路選択』(2015、勁草書房、共編著)、『計量社会学入門:社会をデータでよむ』(2015、世界思想社、共編著)。

上記内容は本書刊行時のものです。