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経済学の哲学入門 ダニエル・ハウスマン(著/文) - 勁草書房
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経済学の哲学入門 (ケイザイガクノテツガクニュウモン) 選好、価値、選択、および厚生 (センコウカチセンタクオヨビコウセイ)

社会科学
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発行:勁草書房
A5判
240ページ
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-326-50492-3   COPY
ISBN 13
9784326504923   COPY
ISBN 10h
4-326-50492-7   COPY
ISBN 10
4326504927   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3033  
3:専門 0:単行本 33:経済・財政・統計
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2022年4月12日
最終更新日
2022年4月28日
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紹介

「選好」という言葉で、経済学は何を考えているのか?経済学について従来の語りとは一線を画して科学哲学的に迫る、初の経済学入門。

ミクロ経済学、厚生経済学やゲーム理論における基本概念「選好」を取り上げながら、コンパクトに経済学的な考え方を解説し、「経済学的な説明とは何か?」を問いかける。そもそも選好は経済学でどう理解されているのか、また、されるべきなのか。経済学に軸足をおきつつ、心理学や哲学との比較を行うなど、経済学の幅を広げる1冊。【原著】Daniel M. Hausman,Preference, Value, Choice, and Welfare (Cambridge University Press, 2011)

目次

はじめに

第1章 選好、比較評価、理由
 1.1 選好とは何だろうか
 1.2 総括的比較評価と総比較評価
 1.3 選好、理由、日常心理学
 1.4 選好をめぐる誤解
 1.5 結論

Ⅰ 実証経済学における選好

第2章 選好の諸公理とその含意
 2.1 序数的効用理論の諸公理
 2.2 選好を理解するうえで諸公理の含意するところ
 2.3 合理性と選好
 2.4 選好と自己利益

第3章 顕示選好理論
 3.1 現実的な顕示選好理論と顕示定理
 3.2 現実的な顕示選好理論批判
 3.3 選好を選択の観点から再規定しないのはなぜか
 3.4 仮想的顕示選好
 3.5 信念に依存する顕示選好
 3.6 結論

第4章 選好、意思決定理論、および帰結主義
 4.1 総主観的比較評価
 4.2 選択の予測や説明に選好を用いること:標準モデル
 4.3 期待効用理論
 4.4 期待効用理論で何ができるか
 4.5 帰結主義と標準選択理論
 4.6 属性と選好
 4.7 結論

第5章 ゲーム理論と帰結主義
 5.1 ゲームと結果
 5.2 ゲーム理論における帰結主義
 5.3 デフォルト原則
 5.4 結論:帰結主義の帰結

第6章 制約と選好に反する選択
 6.1 共感とコミットメント
 6.2 コミットメントと選好に反する選択
 6.3 制約と選好に反する選択
 6.4 選好の概念は複数あるのか、一つだけなのか
 6.5 ゲーム理論と選好に反する選択
 6.6 コミットメントと意図
 6.7 結論

Ⅱ 選好、厚生、規範経済学

第7章 選好の充足と厚生
 7.1 厚生と選好
 7.2 なぜ厚生は選好の充足ではないのか
 7.3 厚生と浄化ずみの選好:近似という論拠
 7.4 近似になるという考え方が成り立たない理由
 7.5 結論

第8章 厚生経済学における選好
 8.1 選好と厚生:選好は証拠だという考え方
 8.2 選好を証拠とする考え方と費用便益分析の適用範囲
 8.3 選好の歪曲とパターナリズム
 8.4 結論

Ⅲ 心理学、合理的評価、そして選好の形成

第9章 選択の心理学
 9.1 損失回避、フレーミング、保有効果
 9.2 逆転、変化、調整
 9.3 信念-欲求心理学
 9.4 選好と選択を説明し、予測する

第10章 選好の構築
 10.1 人は選択肢をどう評価しているか
 10.2 本来なら選択肢はどう評価してしかるべきか
 10.3 一例:健康状態の価値
 10.4 情動と理性による評価
 10.5 ヒュームの難問
 10.6 整合性
 10.7 結論:選好形成の諸理論

第11章 結論

参考文献
監訳者あとがき 経済を哲学するために
索引

著者プロフィール

ダニエル・ハウスマン  (ダニエル ハウスマン)  (著/文

ダニエル・ハウスマン(Daniel M. Hausman) 1947年生まれ。米国の哲学者。主に経済学と哲学の境界領域を研究。ウィスコンシン大学マディソン校ハーバート A. サイモン名誉教授。

橋本 努  (ハシモト ツトム)  (監修

橋本 努(はしもと つとむ) 北海道大学大学院経済学研究科教授。専門は、経済社会学、社会哲学。著書に『消費ミニマリズムの倫理と脱資本主義の精神』(筑摩選書、2021年)、『自由原理:来るべき福祉国家の理念』(岩波書店、2021年)、『解読 ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』』(講談社選書メチエ、2019年)など、編著書に『ロスト欲望社会』(勁草書房、2021年)、『ナッジ!?』(共編、勁草書房、2020年)など、共訳書にR・メイソン『顕示的消費の経済学』(名古屋大学出版会、2000年)など。

ニキ リンコ  (ニキ リンコ)  (翻訳

ニキ リンコ  翻訳者。訳書にR・デサール、I・タッターソル『ビールの自然誌』(勁草書房、2020年)、I・K・ゾラ『ミッシング・ピーシズ』(生活書院、2020年)、M・バーンバウム『アノスミア わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語』(勁草書房、2013年)、T・キーダ『ヒトは賢いからこそだまされる』(生活書院、2011年)、S・ソルデン『片づけられない女たち』(WAVE出版、2000年)、C・アースキン『モッキンバード』(明石書店、2013年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。