版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
増補新装版 他者への自由 井上 達夫(著/文) - 勁草書房
..
【利用不可】

増補新装版 他者への自由 (ゾウホシンソウバンタシャヘノジユウ) 公共性の哲学としてのリベラリズム (コウキョウセイノテツガクトシテノリベラリズム)

社会科学
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:勁草書房
A5判
308ページ
定価 3,000円+税
ISBN
978-4-326-40391-2   COPY
ISBN 13
9784326403912   COPY
ISBN 10h
4-326-40391-8   COPY
ISBN 10
4326403918   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3032  
3:専門 0:単行本 32:法律
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2021年3月11日
最終更新日
2021年4月15日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

『共生の作法』につづいて紡がれた「リベラリズムの哲学的再生を図る」挑戦の書。初版から20余年、「公共」が改めて問われる。

文化的同質性やコンセンサスの仮構を引き裂く価値対立の下で公共性はいかにして可能か。このアポリアを引き受けるリベラリズムは、公共性の哲学によって自由を自己中心性の檻から解放する。それは権力からの自由も権力への自由も陥る「他者からの自由」の陥穽を抜け出て、「他者への自由」の地平を開く。増補論考を加え、新装版へ!

目次

まえがき

第一章 序説──なぜリベラリズムが問題なのか
 一 「リベラル・ブーム」を超えて
 二 正統性危機の位相転換
 三 共同体論の批判
 四 ポスト共同体論的リベラリズムの問題状況

第一部 リベラリズムの秩序構想

第二章 自由への戦略──アナキーと国家
 一 ハヴェルの懐疑
 二 リベラリズム
 三 階級的国家論
 四 アナキズム
 五 国家の内在的超越

第三章 公共性の哲学としてのリベラリズム
 一 価値対立と公共性
 二 公共的価値としての正義

第二部 共同体論との対話

第四章 共同体論の諸相と射程
 一 社会的背景
 二 多面性と統一性
 三 意義と限界

第五章 共同体と自己解釈的存在
 一 法の限界問題とリベラリズム
 二 共同体論のリベラリズム批判
 三 解釈的自律性
 四 自己解釈的存在と共同性

第三部 自由の試練

第六章 「自由世界」のディレンマ
 一 「自由世界」は勝ったのか?
 二 ディレンマ
 三 二つの道

第七章 自由の逆説──リベラリズムの再定位
 一 二重の逆説
 二 自由の権力性
 三 他者性の政治──闘争的敬意から正義へ
 四 自由の試練

[増補]浮かれし世界が夢の跡──リベラリズムの哲学的再構築
 一 「折り返し点」の総括
 二 時代背景──ポスト冷戦時代の夢の崩壊
 三 幻滅のあとに──リベラリズムへの帰責
 四 リベラリズムの再定義──自由に対する正義の優位
 五 ロールズとの対峙──黙殺された普遍主義的正義理念の復権
 六 サンデルとの対峙──リベラリズムにおける公共性志向の根源性
 七 「一階の公共性」から「二階の公共性」へ
 八 「他者からの自由」から「他者への自由」へ

〈追記〉 「井上戯画」の歪みを正す


索引(人名・事項)

著者プロフィール

井上 達夫  (イノウエ タツオ)  (著/文

井上 達夫(いのうえ たつお) 
1954年、大阪生まれ。東京大学法学部卒業後、東京大学助手、千葉大学助教授を経て、1991年東京大学大学院法学政治学研究科助教授、1995年より2020年3月まで同教授。現在、東京大学名誉教授。本書以外の主な著作に、『法という企て』(東京大学出版会、2003年、和辻哲郎文化賞受賞)、『現代の貧困――リベラリズムの日本社会論』(岩波現代文庫、2011年)、『世界正義論』(筑摩選書、2012年)、『自由の秩序――リベラリズムの法哲学講義』(岩波現代文庫、2017年)、『立憲主義という企て』(東京大学出版会、2019年)、『普遍の再生――リベラリズムの現代世界論』(岩波現代文庫、2019年)、『生ける世界の法と哲学――ある反時代的精神の履歴書』(信山社、2020年)、『増補新装版 共生の作法――会話としての正義』(勁草書房、2021年)、『増補新装版 他者への自由――公共性の哲学としてのリベラリズム』(勁草書房、2021年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。