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メディアと感情の政治学 カリン・ウォール=ヨルゲンセン(著/文) - 勁草書房
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メディアと感情の政治学 (メディアトカンジョウノセイジガク)

社会科学
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発行:勁草書房
四六判
288ページ
定価 3,500円+税
ISBN
978-4-326-35180-0   COPY
ISBN 13
9784326351800   COPY
ISBN 10h
4-326-35180-2   COPY
ISBN 10
4326351802   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3031  
3:専門 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2020年10月27日
最終更新日
2021年6月5日
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書評掲載情報

2025-02-08 日本経済新聞  朝刊
評者: 佐藤卓己(上智大学教授)
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紹介

怒り、愛情、恐怖……。感情がメディアを駆けめぐる。SNSや、一見「客観的」なニュースにさえもあふれる「感情」を鋭く分析する! 

ポピュリスト政治家がソーシャルメディアを通じてあおる「怒り」、災害報道に私たちが寄せる「共感」。メディアを通じて喚起され、共有される感情をどうとらえればいいのか。記者が取材する中で行う感情労働から、SNSが気づかぬうちに私たちの感情を管理するメカニズムまで、新たな視点でメディアと感情の関係に斬り込む。

目次

日本語版への序文
謝辞

序章 メディア化された公的生活における感情を理解する
 感情文化の変容?
 感情の定義
 感情の分析をより意味のあるものにするために
 本書の構成

第1章 感情を重視する──感情をめぐる思想の変遷
 政治的生活における感情の軽視──合理性の称揚
 情動論的転回
 メディア政治における感情の研究
 感情とジャーナリズム
 結論

第2章 遍在する感情──ジャーナリズムにおける感情をめぐる戦略的儀礼
 戦略的儀礼としての客観性
 ジャーナリズムにおける感情の位置づけを理解する
 感情をめぐる戦略的儀礼の研究
 感情をめぐる戦略的儀礼を記述する
 ジャーナリズム、感情知能、感情労働
 結論

第3章 真正性、共感、そして個人による語り
 個人による語りが持つ真正性
 感情面で普通であることは政治的生活における真正性の証しとなる
 感情、真正性、個人による語り
 共感、そして個人による語り
 結論

第4章 メディアを介した怒りの類型化に向けて
 公的言説の中の怒り
 メディアを介した怒りをめぐる類型論の展開
 抗議活動の報道におけるメディアを介した怒りの研究
 メディアを介した怒りを解釈する
 結論

第5章 感情のレジームの変容──ドナルド・トランプ 怒りのポピュリズム
 ポピュリズムと政治的怒りの理論化
 感情のレジームの変容と怒りのポピュリズム
 怒りのポピュリズムの台頭の研究
 怒りのトランプ大統領 就任一〇〇日
 結論

第6章 愛情の政治学──政治的ファンダムと社会の変革
 ファンダムと政治
 ミリファンダムと若者による投票の活性化
 レディットのトランプファン、そして政治的コミュニティの創造
 結論

第7章 感情をめぐるソーシャルメディアのアーキテクチャ
 仮想世界における感情的生
 感情労働の商品化──肯定的で向社会的な表現の促進
 感情をめぐるアーキテクチャと公的議論──フェイスブックにおける絵文字のリアクションの歴史
 結論

終章 感情・メディア・政治に関する九つの命題

原注
訳者あとがき
文献・索引

著者プロフィール

カリン・ウォール=ヨルゲンセン  (カリン ウォール ヨルゲンセン)  (著/文

カリン・ウォール=ヨルゲンセン(Karin Wahl-Jorgensen) 
イギリス、ウェールズのカーディフ大学ジャーナリズム・メディア・文化学部教授。主な著書に Journalism, Citizenship and Surveillance Society(共編著, Routledge, 2020)、The Handbook of Journalism Studies(共編著, Routledge, second edition 2020, first edition 2009)、Digital Citizenship in a Datafied Society(共著, Polity Press, 2018)、Disasters and the Media(共著, Peter Lang, 2012)など。

三谷 文栄  (ミタニ フミエ)  (翻訳

三谷 文栄(みたに ふみえ) 日本大学法学部新聞学科准教授。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学。博士(法学)。 主要業績:カリン・ウォール=ヨルゲンセン著『メディアと感情の政治学』(共訳、勁草書房、2020 年)、Routledge International Handbook on Electoral Debates(共著, Routledge, 2020)、「ジャーナリズムと『感情の政治』」(『法学研究』93(12)、2021 年)など。

山腰 修三  (ヤマコシ シュウゾウ)  (翻訳

山腰 修三(やまこし しゅうぞう)
慶應義塾大学法学部教授。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績:『コミュニケーションの政治社会学─メディア言説・ヘゲモニー・民主主義』(ミネルヴァ書房、2012年)、『戦後日本のメディアと原子力問題─原発報道の政治社会学』(編著、ミネルヴァ書房、2017年)、ニック・クドリー『メディア・社会・世界─デジタルメディアと社会理論』(監訳、慶應義塾大学出版会、2018年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。