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連帯の哲学Ⅰ 重田 園江(著/文) - 勁草書房
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連帯の哲学Ⅰ (レンタイノテツガク) フランス社会連帯主義 (フランスシャカイレンタイシュギ)

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発行:勁草書房
四六判
320ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-326-35154-1   COPY
ISBN 13
9784326351541   COPY
ISBN 10h
4-326-35154-3   COPY
ISBN 10
4326351543   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3031  
3:専門 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2010年10月
書店発売日
登録日
2016年3月27日
最終更新日
2016年3月27日
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紹介

究極のエゴイストでも聖人でもない人たちの、ありうる結びつきとは? 彼らに力を与え、「生きる術」となる連帯について考える。

連帯は、一方に国家の介入を拒否する自由放任主義、他方に革命を標榜する社会主義という深刻な社会分断の中で、自由と社会性の両立を目指す中庸を指す言葉として流行した。社会保障の理念的基礎となった連帯の思想は、実は20世紀福祉国家を再考するための視座をも提供する。思想誕生の現場に分け入り、その現代的意義を探る。

目次

謝辞

はじめに

序章 友愛と連帯――錯綜する同一性と差異
 はじめに
 1 友愛から連帯へ
 2 友愛における差異と相互性
 3 連帯の問い

第一章 エミール・デュルケム(Emile Durkheim 1858-1917)
 はじめに
 1 「分業」という視座――スミスとデュルケム
 2 分業の超経済的性格
 3 機械的連帯と有機的連帯
 4 アノミーと異常形態
 5 自発的な協働の社会
 6 職業組合と機会の平等は両立するか?

第二章 レオン・ブルジョア(Leon Bourgeois 1851-1925)
 はじめに
 1 自然の連帯と人間社会の連帯
 2 準契約quasi-contratと自由な合意
 3 「社会への負債」の真意――衡平の確保
 4 平等と均衡のための諸方策
 5 相互性の向かう先
 6 能力の不平等について

補章一 ピエール-ジョセフ・プルードンと連帯の哲学
 はじめに
 1 プルードンにおける相互性
 2 相互主義の例としての保険――政府の役割
 3 自己利益と相互性
 おわりに

第三章 レイモン・サレイユ(Raymond Saleilles 1855-1912)
 はじめに
 1 産業社会と事故の変容
 2 民事責任におけるフォート
 3 フォートからリスクへ
 4 社会はリスクに満ちている
 5 誰がリスクを引き受けるべきか?
 6 リスクの理論と連帯

補章二 連帯社会における「正常と異常」
 はじめに
 1 デュルケムとブルジョア
 2 サレイユの刑法理論におけるリスク
 おわりに

第四章 シャルル・ジッド(Charles Gide 1847-1932)
 はじめに
 1 ニーム派消費協同組合の形成
 2 協同組合運動史におけるニーム派
 3 ブルジョア消費組合
 4 社会主義組合
 5 ニーム派とロッチデール原則
 6 ジッドと連帯主義
 おわりに

補章三 相互扶助組織の歴史と連帯
 はじめに
 1 連帯の哲学におけるmutualiteの語義
 2 相互扶助組合と職人組合
 3 相互扶助組合とパトロナージュ
 4 相互扶助組合の性格
 5 労災、疾病、失業、老齢の保障――義務か任意か?
 おわりに

終章 贈与と連帯
 はじめに
 1 『贈与論』を取り上げる意図
 2 彼らは奇妙なまでに贈りあう
 3 未開人は合理主義者か?
 4 贈与は自由か?――全体的給付の体系
 5 連帯と贈与
 6 連帯の二側面

おわりに――次なるテーマへ

あとがき
引用・参考文献
事項索引
人名・書名索引

著者プロフィール

重田 園江  (オモダ ソノエ)  (著/文

重田 園江(おもだ そのえ)
1968年兵庫県西宮市生まれ. 早稲田大学政治経済学部卒業, 日本開発銀行を経て, 東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得. 現在は明治大学政治経済学部教授. 専門分野は政治思想史, 現代思想. 著作に『フーコーの穴――統計学と統治の現代』(木鐸社, 2003年), 『連帯の哲学Ⅰ――フランス社会連帯主義』(勁草書房, 2010年), 『ミシェル・フーコー――近代を裏から読む』(ちくま新書, 2011年), 『社会契約論――ホッブズ, ヒューム, ルソー, ロールズ』(ちくま新書, 2013年), 訳書にイアン・ハッキング『偶然を飼いならす――統計学と第二次科学革命』(共訳, 木鐸社, 1999年)ほか.

上記内容は本書刊行時のものです。