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歴史認識問題とメディアの政治学 三谷 文栄(著/文) - 勁草書房
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歴史認識問題とメディアの政治学 (レキシニンシキモンダイトメディアノセイジガク) 戦後日韓関係をめぐるニュースの言説分析 (センゴニッカンカンケイヲメグルニュースノゲンセツブンセキ)

社会科学
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発行:勁草書房
A5判
276ページ
定価 5,000円+税
ISBN
978-4-326-30303-8   COPY
ISBN 13
9784326303038   COPY
ISBN 10h
4-326-30303-4   COPY
ISBN 10
4326303034   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3031  
3:専門 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2021年5月12日
最終更新日
2023年12月8日
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紹介

歴史認識はいかに形成され、日韓関係で何が「問題」とされてきたのか? 政治エリート・メディア・世論の相互作用から解明する。

日韓国交正常化交渉、歴史教科書、慰安婦問題…。戦後日韓関係において歴史認識問題は潜在化と顕在化を繰り返し、幾度も争点化されてきた。我々の歴史認識の構築にメディアと世論はいかに関与しているのか。政治コミュニケーションのフレーム概念を駆使し、政治エリート・メディア・世論が相互作用する争点化過程を鮮やかに析出する。

目次

序 文

第Ⅰ部 外交政策の政治コミュニケーションに関する理論的考察

第1章 政治コミュニケーション論の展開
 1 政治コミュニケーションとは何か
 2 政治コミュニケーション研究の発展
 3 意味づけをめぐる政治と政治コミュニケーション

第2章 政治コミュニケーション論における外交政策・メディア・世論の研究
 1 メディアと世論の役割の再検討
 2 外交政策をめぐる政治コミュニケーション研究の展開
 3 プロパガンダ論の展開
 4 CNN効果論とメディアの「自律性」の再発見
 5 カスケード・モデルの登場とメディアと世論の役割の再検討
 6 外交政策の政策過程におけるメディアと世論の役割の再評価に向けて

第3章 外交政策の政治エリート・メディア・世論の「相互作用モデル」──メディア・フレームの再構成を通じて
 1 フレーム概念の再検討
 2 フレーム研究におけるカスケード・モデルの位置づけ──フレーミングの効果論
 3 メディア・フレーム論の系譜
 4 言説分析としてのフレーム分析
 5 新たな分析枠組みの構築に向けて

第Ⅱ部 戦後日韓関係における歴史認識問題とマス・メディア報道

第4章 日韓国交正常化交渉をめぐるメディア言説の変遷──メディア・フレーム分析の観点から
 1 日韓国交正常化交渉と意味づけをめぐる政治
 2 日韓国交正常化交渉に関する先行研究
 3 日韓国交正常化交渉とメディア・フレーム
 4 日韓国交正常化交渉をめぐる新聞報道の言説分析──一九五一年─一九六五年
 5 メディア・フレームの変容の要因
 6 国際環境と争点連関

第5章 日韓歴史教科書問題の外交問題化とメディア・フレームの競合
 1 歴史認識問題の争点化
 2 歴史教科書問題とメディア・フレーム
 3 メディア・フレームの構築──一九七〇年代における「加害者」意識の表面化
 4 一九八二年の歴史教科書問題におけるフレーム競合
 5 世論の変容と争点文化の形成

第6章 冷戦後の日本社会における歴史認識とメディア・フレームの変容──一九九〇年代の慰安婦問題を事例に
 1 慰安婦問題と意味づけをめぐる政治
 2 言説とメディア・フレーム
 3 一九九〇年代の慰安婦問題をめぐるメディア言説の変容
 4 『読売』の「正当化」フレーム適用の背景
 5 国際環境の変容と世論との文化的共鳴

第7章 第一次安倍政権における慰安婦問題とメディア・フレームの競合
 1 慰安婦問題の争点化
 2 慰安婦問題のメディア・フレーム(二〇〇七年)
 3 第一次安倍政権における慰安婦問題のフレーム競合
 4 「反省」フレームの優位性と世論
 5 メディア・フレームの優位性と国際環境

第8章 第二次安倍政権における慰安婦問題をめぐるメディア言説の編成
 1 複雑化する慰安婦問題
 2 慰安婦問題のメディア・フレーム(二〇一三年─二〇一五年)
 3 橋下市長の慰安婦問題発言をめぐるメディア言説の編成(二〇一三年)
 4 第二次安倍政権と慰安婦問題のメディア言説・世論
 5 二極化するメディアと慰安婦問題
 6 メディア言説の変容と意味づけをめぐる政治

終 章 日韓歴史認識問題をめぐるジャーナリズムの今後の展望


あとがき
初出一覧
引用・参考文献
索 引

著者プロフィール

三谷 文栄  (ミタニ フミエ)  (著/文

三谷 文栄(みたに ふみえ) 日本大学法学部新聞学科准教授。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学。博士(法学)。 主要業績:カリン・ウォール=ヨルゲンセン著『メディアと感情の政治学』(共訳、勁草書房、2020 年)、Routledge International Handbook on Electoral Debates(共著, Routledge, 2020)、「ジャーナリズムと『感情の政治』」(『法学研究』93(12)、2021 年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。