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学力格差の拡大メカニズム 数実 浩佑(著/文) - 勁草書房
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学力格差の拡大メカニズム (ガクリョクカクサノカクダイメカニズム) 格差是正に向けた教育実践のために (カクサゼセイニムケタキョウイクジッセンノタメニ)

教育
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発行:勁草書房
A5判
240ページ
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-326-25168-1   COPY
ISBN 13
9784326251681   COPY
ISBN 10h
4-326-25168-9   COPY
ISBN 10
4326251689   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3037  
3:専門 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2022年12月16日
最終更新日
2023年1月19日
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紹介

なぜ学力格差は生まれ、拡大していくのか。また、その拡大をいかにして食い止めることができるのか。調査を通して実証的に検証する。

「子どもの貧困」という社会問題に関連して注目されるのが、子どもの家庭環境による学力格差である。本書は、いわゆる「マタイ効果」を援用しつつ、格差の拡大メカニズムを検討。学力の不平等が持続・拡大するメカニズムを実証的に明らかにする。さらには、公教育における学力格差、低学力の子どもが抱える困難を解決する方途を探る。

目次

まえがき

序章 学力格差のメカニズム解明に向けて
 1.学力格差という社会問題
 2.学力格差の先行研究
 3.学力格差が維持・拡大するのはなぜか
 4.本書の構成

1章 マタイ効果を学力格差研究に援用する
 1.問題設定――学力格差研究における理論的関心の欠如
 2.メカニズムという概念
 3.先行研究の課題と解決方策
 4.マタイ効果の概念整理
 5.マタイ効果を学力格差の文脈へ
 6.まとめと考察

2章 双方向因果による格差の拡大メカニズム
 1.問題設定――学力が先か,学習意欲が先か
 2.理論枠組みの整理
 3.分析手法
 4.データと変数
 5.分析結果――学力と学習意欲の双方向因果
 6.自尊感情に着目した分析
 7.まとめと考察

3章 悪循環に苦しむのは誰か
 1.問題設定――成績が下がると学習を諦めるか
 2.学習時間の先行研究
 3.リサーチクエスチョンと理論的根拠
 4.分析手法
 5.データと変数
 6.分析結果――学力(成績)低下と学習時間の変化の関係
 7.進学意欲に着目した分析
 8.まとめと考察

4章 「二つの平等」を目指す学校文化
 1.問題設定――実質的平等の概念を深掘りする
 2.平等概念の理論的検討
 3.調査概要と対象校の位置づけ
 4.A中の教育理念と格差・貧困問題への認識
 5.低学力層への着目と「下に手厚い」実践
 6.集団づくりの理念と実際
 7.まとめと考察

5章 なぜ学力格差は是正すべきなのか
 1.問題設定――学力格差の規範的問い
 2.何の平等か――なぜ学力は重要なのか
 3.なぜ平等でなければならないか――何のために学力格差を是正するか
 4.まとめと考察

終章 学力格差とマタイ効果
 1.なぜ学力格差は維持・拡大するのか
 2.学力格差研究におけるマタイ効果の含意
 3.効果のある学校研究の展開に向けて
 4.いかにして学力格差の拡大を食い止めるか
 5.今後の課題と展望

参考文献
あとがき
人名索引
事項索引
初出一覧

著者プロフィール

数実 浩佑  (カズミ コウスケ)  (著/文

数実 浩佑(かずみ こうすけ)
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。現在: 宝塚大学東京メディア芸術学部専任講師。主著:『 教育格差の診断書』(共著,岩波書店,2022)。主論文 :「学力格差の維持・拡大メカニズムに関する実証的研究」『教育社会学研究』101,(2017,第8 回日本教育社会学会奨励賞〈論文の部〉受賞),「学業成績の低下が学習時間の変化に与える影響とその階層差」『理論と方法』34(2)(2019)。

上記内容は本書刊行時のものです。