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系統体系学の世界 三中 信宏(著/文) - 勁草書房
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系統体系学の世界 (ケイトウタイケイガクノセカイ) 生物学の哲学とたどった道のり (セイブツガクノテツガクトタドッタミチノリ)

自然科学
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発行:勁草書房
四六判
512ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-326-15451-7   COPY
ISBN 13
9784326154517   COPY
ISBN 10h
4-326-15451-9   COPY
ISBN 10
4326154519   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C1045  
1:教養 0:単行本 45:生物学
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2018年3月7日
最終更新日
2018年4月21日
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書評掲載情報

2018-06-30 日本経済新聞  朝刊
評者: 野家啓一(東北大学総長特命教授)
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紹介

生物多様性を研究対象とする生物体系学は、20世紀に入り根本理念や哲学的基礎をめぐる論争を関連分野各地で繰り広げてきた。「体系学曼荼羅」絵師の異名をもつ著者は、本書で生物学哲学との相互関係の歴史に焦点をあてる。その“風景”をたどりつつ、変貌していく科学と科学哲学の関係という一般論まで読者を誘う、満を持しての集大成。

目次

まえがき─では、トレッキングに出発しましょうか

プロローグ 科学という営みを生き続けること─自分史をふりかえりつつ
(1) 夜明け前のこと─一九八〇年まで
(2) 結界に踏み込む─一九八〇年から
(3) いま生きている科学とともに
第1章 第一幕:薄明の前史─一九三〇年代から一九六〇年代まで
(1) 活劇としての生物体系学がたどった現代史
(2) 体系学曼荼羅〔1〕を歩く

第2章 第二幕:論争の発端─一九五〇年代から一九七〇年代まで
(1) ザ・ロンゲスト・デイ─進化体系学と数量分類学と分岐学の闘争
(2) 体系学曼荼羅〔2〕を歩く

第3章 第三幕:戦線の拡大─一九七〇年代から現代まで
(1) 生きている科学の姿を捉えること
(2) 体系学曼荼羅〔3〕を歩く

第4章 生物学の哲学はどのように変容したか:科学と科学哲学の共進化の現場から
(1) 統一科学運動とグローバルな生物学哲学の伝統─ジョセフ・ウッジャーとジョン・グレッグの公理論的方法[一九五九年以前]
(2) ローカルな個別科学への生物学哲学の適応─モートン・ベックナーの系譜とカール・ポパーの登場[一九五九年~一九六八年]
(3) 現代的総合の残響のなかでの胎動─マイアー、ギゼリン、ハル[一九六九年]
(4) 生物学哲学のローカル化は体系学に何をもたらしたか─学派間論争の時代を経て[一九七〇年~現在]

第5章 科学と科学哲学の共進化と共系統
(1) 序奏:科学者と科学哲学者のある対話から
(2) 主題:多様な科学のスペクトラムは連続している
(3) 変奏:三つのケース・スタディー
(4) コーダ:科学は科学哲学を利用し、科学哲学も科学を利用した

エピローグ 科学の百態─生まれて育って変容し続ける宿命のもとに
(1) 科学の本質をめぐる論争─スティーヴン・ジェイ・グールドvsディヴィッド・ハル
(2) 科学の系譜が問われるとき─ある歴史の蹂躙から学ぶべきこと
(3) クオ・ヴァディス?─“May you live in interesting times”

あとがき─とある曼荼羅絵師ができあがるまで

謝辞/文献リスト/事項索引・人名索引

著者プロフィール

三中 信宏  (ミナカ ノブヒロ)  (著/文

三中 信宏(みなか のぶひろ)
国立研究開発法人農研機構・農業環境変動研究センター専門員/東京農業大学客員教授. 1958年, 京都市生まれ. 東京大学大学院農学系研究科修了. 農学博士. 専門は, 生物統計学・生物体系学. さまざまな事物の分類と知識の体系化を人間がどのように実行してきたのかを科学・科学史・科学哲学そして情報可視化の観点から研究 している. 著書に『統計思考の世界』(技術評論社), 『思考の体系学』(春秋社), 『みなか先生といっしょに統計学の王国を歩いてみよう』(羊土杜), 『系統樹曼荼羅』(NTT出版), 『文化系統学への招待』(共編著, 勁草書房)など, 訳書にエリオット・ソーバー『過去を復元する』(勁草書房), マニュエル・リマ『The Book of Trees―系統樹大全』『THE BOOK OF CIRCLES―円環大全』(ビー・エヌ・エヌ新社), キャロル・キサク・ヨーン『自然を名づける』(共訳, NTT出版)などがある.

上記内容は本書刊行時のものです。