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出版者情報
信頼を考える
リヴァイアサンから人工知能まで
- 書店発売日
- 2018年7月31日
- 登録日
- 2018年6月8日
- 最終更新日
- 2018年7月26日
目次
はじめに
第Ⅰ部 信頼研究の始まり
第1章 ホッブズにおける信頼と「ホッブズ問題」[稲岡大志]
1.信頼研究の源泉としてのホッブズ
2.ホッブズにおける信頼と信頼性
3.自然状態から社会契約へ
4.信頼と社会契約
5.むすび
第2章 ヒュームとカントの信頼の思想[永守伸年]
1.はじめに
2.ヒューム
3.カント
4.結論
第3章 エスノメソドロジーにおける信頼概念[秋谷直矩]
1.はじめに
2.社会秩序はいかに可能か
3.ガーフィンケルにおける信頼
コラム1 信頼研究の系譜[小山虎]
第Ⅱ部 秩序問題から行動科学へ
第4章 行動科学とその余波─ニクラス・ルーマンの信頼論[酒井泰斗・高史明]
1.はじめに─本章の課題
2.例と規定
3.モートン・ドイッチの信頼研究
4.ニクラス・ルーマンの信頼論
5.おわりに
第5章 政治学における信頼研究[西山真司]
1.はじめに
2.政治学における信頼研究の問題構成
3.行動科学時代の政治文化論
4.制度はいかにして信頼関係を醸成するのか
5.政治学における信頼研究の可能性
第6章 社会心理学における信頼[上出寛子]
1.はじめに
2.社会的認知
3.説得とリスクマネジメント
4.情報技術に関する信頼
5.信頼に値すること(trustworthiness)と信頼すること(trust/trustfulness)
6.信頼に関するその他の研究
コラム2 信頼の多様性[小山虎]
第Ⅲ部 信頼研究の多様化
第7章 ビジネスにおけるステークホルダー間の信頼関係─経営学での組織的信頼研究の整理とその含意[杉本俊介]
1.本章の目的と概要
2.組織的信頼のタイプ分け
3.信頼がない場合,ビジネスのなかでいかに作られるか?
4.組織的信頼がもたらすパフォーマンスの研究
5.企業や経営者はいかにして信頼関係を構築すべきか
第8章 教育学における信頼─非対称的人間形成力としての信頼[広瀬悠三]
1.はじめに
2.教育における信頼の芽生え─18世紀を中心に
3.信頼の現出─生の肯定と学びの促進
4.教育の基盤をなす信頼─教育人間学と子どもの人間学の視点から
5.これからの教育における信頼
第9章 医療における信頼[菅原裕輝]
1.導入
2.医療においてどのような実践が行われているか
3.医療実践のなかにはどのような関係性が存在するか
4.医療実践のなかからどのようにして信頼関係が構築されるか
5.概念整理
6.結論
第10章 機械・ロボットに対する信頼[笠木雅史]
1.本章のねらい
2.機械・ロボットに対する信頼を論じる前に
3.機械・ロボットに対する信頼研究の背景
4.機械・ロボットに対する信頼の定義と測定方法
5.機械に対する信頼に影響する諸ファクター
6.機械に対する信頼と人間に対する信頼の相違
コラム3 信頼と安心[小山虎]
第Ⅳ部 信頼研究の明日
第11章 障害者福祉における信頼[永守伸年]
1.はじめに
2.障害者福祉における「自律」
3.情動的態度としての「信頼」
4.信頼と相互理解
5.信頼のコストとその削減
6.おわりに
第12章 ヘイト・スピーチ─信頼の壊しかた[和泉悠・朱喜哲・仲宗根勝仁]
1.はじめに
2.ヘイト・スピーチとは何か
3.ヘイト・スピーチと信頼
4.信頼の壊しかた
5.おわりに
第13章 高等教育における授業設計と信頼[成瀬尚志]
1.二つの事例
2.大学では信頼関係は問題になりにくい─信頼よりも授業手法
3.アクティブラーニング型授業の効果と問題点─ディープ・アクティブラーニング
4.指示と主体性のパラドックス
5.学生をいかに信頼するか
6.事例の検討
7.まとめ
第14章 人工的な他者への信頼─HAI 研究における信頼[大澤博隆]
1.信頼を生みだす人工物とは
2.ヒューマンエージェントインタラクション研究とは何か
3.エージェント研究における信頼生成の技術例
4.おわりに
あとがき
索引
執筆者略歴
上記内容は本書刊行時のものです。