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合理性と自由 上 アマルティア・セン(著/文) - 勁草書房
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合理性と自由 上 (ゴウリセイトジユウ)

社会科学
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発行:勁草書房
A5判
408ページ
定価 4,600円+税
ISBN
978-4-326-10239-6   COPY
ISBN 13
9784326102396   COPY
ISBN 10h
4-326-10239-X   COPY
ISBN 10
432610239X   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3010  
3:専門 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2015年8月13日
最終更新日
2015年8月13日
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紹介

経済学や哲学、さらには社会科学全般で基礎的な概念である「合理性」と「自由」。あまり精査されてこなかったこれらの概念を、さまざまな学問に影響を与えてきたセンが吟味し、その有効性と限界、そしてその功罪をも解明していく。社会的選択論、厚生経済学、そして哲学にも多大な問題を提起する、ノーベル賞受賞者による渾身の大作。

目次

はしがき

第Ⅰ部 導入
  第1章 序論:合理性と自由
    1. 主題と概念
    2. 相補的な関係
    3. 自由の位置
    4. 自由:機会とプロセス
    5. 選好と自由
    6. 福祉、達成物、自由
    7. 合理性と「選択の内的整合性」
    8. 自己利益の最大化
    9. 合理的選択理論
    10. 自我の四つの特徴
    11. 最大化とその超克
    12. 合理性は何の役に立つのか
    13. 結語

  第2章 社会的選択の可能性
    1. 社会的選択理論
    2. 社会的選択理論と構成に関する悲観主義の起源
    3. 厚生経済学と死亡記事
    4. 形式的方法と非形式的な推論との相補性
    5. 可能性と不可能性の近接性
    6. 多数決と整序性
    7. 情報的拡大と厚生経済学
    8. 個人間比較の情報的基礎
    9. 貧困と飢饉
    10. 相対的剥奪とジェンダー不平等
    11. リベラル・パラドックス
    12. 結語

第Ⅱ部 合理性:形式と実質
  第3章 選択の内的整合性
    1. 動機
    2. 選択、対応性、整合性
    3. 選択の内的整合性の難点はなにか
    4. 社会的選択と個人の選好
    5. パレート派リベラルの不可能性
    6. アローの不可能性定理における整合性公理
    7. 内的整合性または社会的合理性なしのアローの不可能性の帰結
    8. 結語

  第4章 最大化と選択行為
    1. 選択行為
    2. 直接的関心 対 道具的説明
    3. 責任、選択者依存性、メニュー依存性
    4. 受託者の責任、規範、戦略的高潔さ
    5. 最大化と最適化
    6. 選好と自己賦課的制約
    7. 結語
    補論

  第5章 目標、コミットメント、アイデンティティ
    1. はじめに
    2. 目標、知識、囚人のジレンマ
    3. アイデンティティ:厚生、目標、選択
    4. 目標優先性と道理に基づいた選択
    5. 結語

  第6章 合理性と不確実性
    1. 整合性と利益
    2. 推論と対応
    3. 不確実性と推論
    4. 独立性と合理性
    5. 結語

  第7章 非二項選択と選好
    1. はじめに
    2. 選択関数と二項関係性
    3. カンガーの新機軸
    4. なぜ背景依存なのか
    5. 結語

第Ⅲ部 合理性と社会的選択
  第8章 合理性と社会的選択
    1. 難問の数々
    2. 社会的厚生判断とアローの不可能性定理
    3. 社会的選好、社会的選択、不可能性
    4. 理性的な社会的厚生判断について
    5. 社会的決定メカニズムについて
    6. 手続きと帰結
    7. 自由、権利、選好
    8. 価値評価と個人の選択
    9. 結語

  第9章 社会的選択の基礎としての個人的選好
    1. はじめに
    2. 社会的選択を選好に依拠させることに対する数々の批判
    3. 定理と定式化の基礎としての選好
    4. 解釈上の多様性と文脈的な明細化
    5. 個人の優位性を査定する際の選好の限界
    6. 選好形成、対話、交換
    7. 手続き、権利、ゲーム形式
    8. 結語

  第10章 社会的選択と正義
    1. はじめに
    2. 不可能性定理:内容、文脈、重要性
    3. 出口と入口
    4. 動機と達成したもの

  第11章 規範的選択における情報と不変性
    1. はじめに
    2. 情報制約と不変性
    3. アローの不可能性定理について
    4. 社会的選択における不変性条件
    5. 状態、効用、情報に基づく合理性
    6. 普遍化可能性と客観性
    7. 結語

著者・訳者紹介

著者プロフィール

アマルティア・セン  (アマルティア セン)  (著/文

アマルティア・セ ン (Amartya Sen) 1933年インド・ベンガル地方生まれ。59年にケンブリッジ大学でPh.D.(経済学)を取得。1998年ノーベル経済学賞を受賞。デリー大学教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授、オックスフォード大学教授などを経て、現在:ハーヴァード大学教授(経済学・哲学) 主著:『正義のアイデア』(明石書店, 2011年)、『アイデンティティと暴カ-運命は幻想である』(勁草書房, 2011年)、『自由と経済開発』(日本経済新聞社, 2000年)など。

若松 良樹  (ワカマツ ヨシキ)  (監修

若松良樹(わかまつ よしき)  京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。同大学院で博士(法学)を取得。成城大学法学部教授などを経て、現在:学習院大学法務研究科教授(法学) 主著:『センの正義論-効用と権利の間で』(勁草書房, 2003年)、『政治経済学の規範理論』(勁草書房, 2011年,共著)など。

須賀 晃一  (スガ コウイチ)  (監修

須賀晃一(すが こういち)  一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。同大学院で博士(経済学)を取得。福岡大学経済学部教授などを経て、現在:早稲田大学政治経済学術院教授(経済学) 主著:『政治経済学の規範理論』(勁草書房, 2011年, 共編著)、『公共経済学』(勁草書房, 2006年, 共編著)など。

後藤 玲子  (ゴトウ レイコ)  (監修

後藤玲子(ごとう れいこ)  一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。同大学院で博士(経済学)を取得。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授などを経て、現在:一橋大学経済研究所教授(経済哲学, 経済政策) 主著:『正義の経済哲学-ロールズとセン』(東洋経済新報社, 2002年)、『アマルティア・セン-経済学と倫理学』(実教出版, 2002年, 共著)など。

上記内容は本書刊行時のものです。