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脳のなかの自己と他者 日本認知科学会(編集) - 共立出版
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脳のなかの自己と他者 (ノウノナカノジコトタシャ) 身体性・社会性の認知脳科学と哲学 (シンタイセイシャカイセイノニンチノウカガクトテツガク)

自然科学
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発行:共立出版
四六判
306ページ
定価 3,400円+税
ISBN
978-4-320-09461-1   COPY
ISBN 13
9784320094611   COPY
ISBN 10h
4-320-09461-1   COPY
ISBN 10
4320094611   COPY
出版者記号
320   COPY
Cコード
C3311  
3:専門 3:全集・双書 11:心理(学)
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年7月25日
最終更新日
2019年8月8日
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紹介

 本書の特徴は,「自己」と「他者」の脳内表現について,脳機能イメージング研究や脳損傷患者の症例,また心理実験のデータなど,最新の認知脳科学の知見を多数紹介している一方で,古くからの「自己」と「他者」についての哲学についても知ることができる点である。最新の認知脳科学と古典的な哲学とのエキサイティングな融合が展開される。
 第1章から第3章は「自己」に関する章,第4章から第6章は「他者」に関する章であり,身体所有感や運動主体感,感情,ミラーシステム,「心の理論」,共感,we-mode認知などの最新の興味深いテーマについて知ることができる。また第1章から第6章の議論は「身体」がベースに据えられているが,最後の第7章では,この「身体からの飛躍」としての「意識」についての考察を加えている。ここではプロジェクションや物語的自己などのトピックが出てくる。
 「自己」と「他者」について探求することは,身体性と社会性の脳メカニズムに迫ることである。身体性とは,人間の持つ認識能力が身体の構造や機能に深いレベルで結びつけられていることを意味しており,社会性は,他者とのコミュニケーションや協調作業など,他者を認識し,他者と相互作用する能力と関係している。この一見異なる二つの機能が脳のなかでどのように結びついているのか,本書を通じて読者は知ることができるだろう。

目次

第1章 自己とは何か
1.1 自己とは何か
1.2 脳のなかの自己身体
1.3 ラバーハンド錯覚
1.4 フルボディ錯覚
1.5 自己身体認識のモデル
参考文献

第2章 世界のなかの自己―“I can, therefore I am”
2.1 自己と世界の関係
2.2 運動主体感
2.3 運動主体感とポストディクション
2.4 運動主体感の脳メカニズム
2.5 運動主体感と身体所有感の関係性
参考文献

第3章 感じる自己―自己の「存在感」はどこから来るのか
3.1 アンリの「情感性」
3.2 情動と感情
3.3 情動と自己の乖離
3.4 ダマシオの自己モデル
参考文献

第4章 ミラーシステム―なぜ他者とわかりあえるのか
4.1 他者とは誰か
4.2 ミラーシステム
4.3 ミラーシステムの発達
4.4 ミラーシステムの機能的モデル
4.5 ミラーシステムとは何か
参考文献

第5章 脳のなかの「他者」―それでも人の気持ちはわからない?
5.1 レヴィナスの「他者」
5.2 他者認識の脳領野
5.3 「心の理論」
5.4 ミラーシステムと「心の理論」領野
参考文献

第6章 共感からwe-modeへ―「われわれ感」の脳メカニズム
6.1 ブーバーの「我と汝」
6.2 共感
6.3 共感の二つのシステム
6.4 代理報酬と応援
6.5 We-mode認知
参考文献

第7章 プロジェクションと物語的自己―身体性の彼方へ
7.1 身体性と意識
7.2 プロジェクション
7.3 物語的自己(ナラティブ・セルフ)
参考文献

おわりに

索引

上記内容は本書刊行時のものです。