版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
生物群集の理論 Mark Vellend(著/文) - 共立出版
..
【利用不可】

生物群集の理論 (セイブツグンシュウノリロン) 4つのルールで読み解く生物多様性 (ヨッツノルールデヨミトクセイブツタヨウセイ)

自然科学
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:共立出版
A5判
288ページ
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-320-05788-3   COPY
ISBN 13
9784320057883   COPY
ISBN 10h
4-320-05788-0   COPY
ISBN 10
4320057880   COPY
出版者記号
320   COPY
Cコード
C3045  
3:専門 0:単行本 45:生物学
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年1月22日
最終更新日
2019年2月9日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

本書は,群集生態学と生物多様性科学に関する理論やモデル,実証研究のうち,特に「水平群集」と呼ばれる共通の栄養段階にある生物グループに関するものを体系的に整理し,理解するための枠組みを示した本である。

【これまでの群集生態学の教科書と比べて新しい点】
1. 従来理論の体系化
多様な群集生態学と生物多様性の理論をたった4つのルール(選択,浮動,分散,種分化)をもとに整理し,群集生態学を体系的に学ぶことを可能にした。
2. 分かりやすい
難解な数式はなるべく避け,簡潔な文章で解説されている。さらに,読者自身が理論を再現・独習できるように,必要なR言語のコードとその解説も提供されている。
3. 最新の情報
原著が刊行されたのが2016年であり,最新の理論と豊富な実証例が掲載されている。近年の研究トレンドが把握できる。

こうした点から,本書はこれから群集生態学を学ぼうとする大学院生や実務者を含め,幅広い読者に役立つ内容となっている。

(原題:The Theory of Ecological Communities)

目次

第1章 はじめに
1.1 本書について


第I部 群集生態学のアプローチ,アイデア,理論

第2章 生態学者はどのように群集を研究しているのか
2.1 生物群集の区切り方
2.2 スケールに関する普遍的な課題
2.3 本書で取り扱う生物群集の特性について

第3章 群集生態学におけるアイデアの発展の歴史
3.1 野外で観察される群集のパターンを理解する
3.2 相互作用する種に関する数理モデル
3.3 広いスケールにおけるパターンとプロセス
3.4 群集生態学の最近50 年の動向
3.5 群集生態学におけるアイデアの増加とその集約


第II部 生物群集の理論

第4章 生態学と進化生物学における一般性の追求
4.1 生態学的群集における一般的な(そしてそこまで一般的ではない)パターン
4.2 生物群集のパターンを生み出しているプロセス
4.3 集団遺伝学の理論:高次のプロセス
4.4 群集生態学における高次プロセスと低次プロセス
4.5 群集生態学における一般理論への道のり

第5章 生物群集における高次プロセス
5.1 一般理論
5.2 生態的浮動
5.3 選択
5.4 分散
5.5 種分化
5.6 生態―進化動態に関するメモ
5.7 群集生態学における構成的理論とモデル
5.8 生物群集の理論の意義

第6章 生物群集動態のシミュレーション
6.1 モデリングの準備
6.2 局所群集動態:浮動
6.3 局所群集動態:選択
6.4 分散によって結ばれた群集の集まり
6.5 種分化に関するモデル
6.6 要約
付録6.1 適応度と頻度の関係


第III部 実証的な証拠

第7章 実証研究の性質
7.1 実証研究論文の現状
7.2 実証研究の科学的な動機
7.3 実証的なアプローチの基本-観察と実験― 
7.4 解析レベルと観察単位
7.5 交絡変数と因果関係の推測における注意点
7.6 広大で不均一に広がる文献の世界

第8章 実証的証拠:選択
8.1 仮説1:一定選択と空間的に異なる選択は群集構造や動態を決定づける重要な要因である
8.2 仮説2:負の頻度依存選択は群集構造と動態の重要な決定要因である
8.3 仮説3:時間的に異なる選択は群集構造と動態の重要な決定要因である
8.4 仮説4:正の頻度依存選択は群集構造と動態の重要な決定要因である
8.5 選択についての実証研究のまとめ

第9章 実証的証拠:生態的浮動と分散
9.1 仮説5:生態的浮動は群集構造や動態を決定づける重要な要因である
9.2 分散
9.3 浮動と分散に関する実証研究のまとめ

第10章 実証的証拠:種分化
10.1 種分化,種プール,スケール
10.2 実証研究の実際,種分化=種分化+持続
10.3 種分化が群集パターンに与える影響
10.4 仮説7.1:種多様性の空間変異は種分化率の違いによって形成される
10.5 仮説7.2:局所多様性は,局所的な選択や浮動ではなく,結局のところ種分化のような地域多様性を決定づけるプロセスによって決定される
10.6 生物群集における種分化に関する実証研究のまとめ


第IV部 結論と将来の展望

第11章 プロセスからパターンへ,そしてパターンからプロセスへ
11.1 高次プロセスの相対的重要性
11.2 群集生態学におけるプロセス先行型アプローチとパターン先行型アプローチ
11.3 マクロ生態学の興味深い事例
11.4 生物群集の理論は(ほとんど)なんでもカバーする

第12章 群集生態学の未来
12.1 今後取り組むべきメタ解析
12.2 一体化した多地点配置実験(もしくは観察研究)
12.3 (有効な)群集サイズの帰結についての実験的検証
12.4 野外において移入を低下させる実験
12.5 多種共存と種多様性の研究を統合する
12.6 複雑適応系としての群集と生態系:群集特性と生態系機能をつなぐ
12.7 相対的重要性の定量的評価
12.8 高次プロセスに基づく核となる群集モデルの開発
12.9 群集生態学の統合の統合? 

参考文献

索引

上記内容は本書刊行時のものです。