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出版者情報
Newton別冊 微分と積分 改訂第3版
- 雑誌コード
-
6688849
- 初版年月日
- 2022年4月5日
- 書店発売日
- 2022年3月16日
- 登録日
- 2022年2月10日
- 最終更新日
- 2022年2月15日
紹介
「微分・積分」を高校で学んだ方も多いでしょう。しかし,内容をすっかり忘れてしまい,「dy/dx」や「∫」といった記号だけは何となくおぼえているという人もいるかもしれません。いったい,微分・積分とは何なのでしょうか?
微分・積分を端的に説明すれば,それは「変化」を計算するための数学ということになります。位置の変化,速度の変化,株価の変化など,さまざまな変化を計算するときに微分・積分はとても役に立つのです。それどころか,不可欠といってもよいでしょう。
本書はそんな微分・積分をわかりやすく解説した一冊です。まず1章では,知識“ゼロ”からでも楽しく読み進められるよう,微分・積分のエッセンスをやさしく解説しています。
つづく2章では,“ゼロ”を切り口に,微分・積分とは何かをあらためて考えます。先ほど,微分・積分は変化を計算する数学といいましたが,実は,「0(ゼロ)」と「無限」の“正しいあつかい方”を示してくれた数学でもあるのです。
3章では,この微分・積分が生まれ,「微積分学」として一つの学問にまとまるまでの歴史を追います。一見すると複雑な微分・積分の記号や計算方法に秘められた,「意味」や「威力」が,さらに実感できるでしょう。
最後の4章は応用編として,微分・積分の計算問題に実際に取り組みます。また,物理学や金融工学と行った幅広い分野で,微分・積分がどのように役立っているかを紹介します。
本書は,好評いただいたNewton別冊『微分と積分 改訂第2版』(2020年刊行)の改訂版です。異なる切り口を導入することで,よりわかりやすく理解できる内容に改訂しました。むずかしい数学の代名詞のようにいわれることもある微分・積分ですが,この本をきっかけに,身近に感じていただければ幸いです。
目次
プロローグ
1 はじめてでもわかる微分と積分
実はやさしい微分と積分
微分と積分は何の役に立つ?
微分と「瞬間の速度」①~③
微分と「接線の傾き」①~②
微分で変化をとらえる
積分と「グラフの面積」①~②
微分と積分は表裏一体
記号の意味
column1 積分するとあらわれる積分定数「C」とは?
微分積分学の基本定理を実感
2 「ゼロ」でわかる微分と積分
PART1 ゼロと無限
数としてのゼロ
0での割り算
極限
無限大
PART2 ゼロと微分積分
瞬間の速度 ①~③
偏微分
テイラー展開
無限につづく足し算 ①~③
ゼロの足し算
極限と積分
3 微分と積分の発展史
PART1 微分と積分の誕生前夜
砲弾の軌道
column2 既成概念を疑い,観測事実を信じた
「近代科学の父」ガリレオ
座標の発明
column3 夢でひらめいた デカルト,微積分の先駆者 フェルマー
曲線上を動く点
瞬間の進行方向
Topics アイザック・ニュートンの生涯
PART2 微分と積分の統一
アルキメデスの求積法
ケプラーの求積法
カヴァリエリの原理
column4 積分を発展させたガリレオの弟子たち
column5 「カヴァリエリの原理」を使ってみよう
column6 トリチェッリのトランペット
微分と積分の統一
微積分の威力
PART3 創始者をめぐる争いとその後の発展
発見したのは誰か?
Topics 微積分の創始者をめぐる争い
column7 あらゆる分野で才能を発揮した ライプニッツ
Topics 17世紀以降の微積分の発展
4 微分と積分を使ってみよう
微分の実践
微積分で問題解決 ①~②
微積分と物理学
数値解析
Topics 微分と自然現象
Topics 微積分と力学
column8 微積分は何の役に立つ? 新たな楽器や奏法をつくる
column9 微積分は何の役に立つ? 微積分が飛行機を飛ばす
column10 微積分は何の役に立つ? 地震に耐える建築設計
column11 微積分は何の役に立つ? 確率論から金融工学まで
column12 “最も美しい"偏微分方程式「ボルツマン方程式」
Topics 数値微分の実際
微分と積分 重要公式
上記内容は本書刊行時のものです。