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都市の問診 饗庭 伸(著/文) - 鹿島出版会
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都市の問診 (トシノモンシン)

工業・工学
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発行:鹿島出版会
四六判
256ページ
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-306-07359-3   COPY
ISBN 13
9784306073593   COPY
ISBN 10h
4-306-07359-9   COPY
ISBN 10
4306073599   COPY
出版者記号
306   COPY
Cコード
C3052  
3:専門 0:単行本 52:建築
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2022年2月25日
最終更新日
2022年3月18日
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紹介

「都市をたたむ」理論の先へ。
私たちは、私たちを支える都市をどのようにつくれるのか。都市計画では何ができるのだろうか。まちの臨床で考え抜かれた、都市を読み解き、言葉をつくり、計画を組み立てる方法を伝授する。

「医療と同じように、都市の問診は専門性がとても高い技術である。目の前の相手に対して、ただ相槌を打つ、ただ共感をする、ただ「相手の立場に立って考える」だけでは意味がない。目の前にいない人たちのことを考え、土地や建物や自然の声を聞き、空間を使った解決を考え、言葉を組み立てて伝える、そこまでのことをやらなくてはならない。私なりに考えて、実践してきた都市の問診の技術をまとめたものが本書である。」

「自然と人、農地と都市、ふたつの産業と住宅地と、私たちは国土を分けて使いこなしてきた。そしてその使いこなしのための制度を発達させてきた。その分け方を少し変えてみる、ひっくり返してみると、これまで使えないと思っていた制度を使うことができるようになるかもしれない。
私たちの社会がまだ、国土をすみずみまで使い切り、国民が抱える問題の総量をできるだけ減らす、ということをめざしているのであれば、さまざまなスケールで発達した制度を理解し、それを創造的に組み合わせて使いこなしていく、まだまだそんなことができるはずだ」

「大学では建築を勉強して、この仕事を続けてきて25年ほどになる。最初は住宅のことしかわからなかった。あちこちを見て、不十分ながら勉強を重ねてきて、ここに書いたような、大ざっぱな風呂敷を広げることができるようになった。その風呂敷は穴だらけのはずである。残りの仕事の時間は25年ほどだろうか。それほど勤勉ではないので、すべてを知ることはできないだろう。このアンソロジーは、そんな穴だらけの風呂敷を伝えるものである」――本文より

目次

はじめに
序章 都市計画の仕事
 都市の問診/急ぎ仕事と気長仕事
第1章 都市の読み解き
 流体的近代と住まい/都市の恒久性と仮設性/都市縮小のレイヤーモデル
第2章 フィールドワークと言葉
 都市計画の普遍語/フィールドワークとプランニング/フィールドワークの展望/言葉の組み立て方
第3章 災害と復興の臨床
 波を読む技術/近代復興から非営利復興へ/創造的復興のジャッジ
第4章 都市計画の役割
 縮小都市のデザイン原理/プランニングのエコロジー/市民が描く都市像/都市計画の立て方
第5章 都市開発の役割
 拠点のつくり方/住宅地に混ぜ込まれたインフラストラクチャー/暮らしや仕事のスーパーストラクチャー/賢い都市計画
第6章 未来の都市計画
 ふたつの交換と都市計画/中動態の設計/都市社会のつむぎ方
あとがき

著者プロフィール

饗庭 伸  (アイバ シン)  (著/文

饗庭伸(あいば・しん)
1971年兵庫県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。博士(工学)。同大学助手等を経て、現在は東京都立大学都市環境学部都市政策科学科教授。専門は都市計画・まちづくり。主な著書に『都市をたたむ』(2015年 花伝社)、『白熱講義 これからの日本に都市計画は必要ですか』(共著 2014年 学芸出版社)、『東京の制度地層』(編著 2015年 公人社)、『津波のあいだ、生きられた村』(共著 2019年 鹿島出版会)、『素が出るワークショップ』(共著 2020年 学芸出版社)、『平成都市計画史』(2021年 花伝社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。