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俳句のルール
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年3月
- 書店発売日
- 2017年3月10日
- 登録日
- 2017年2月6日
- 最終更新日
- 2017年8月24日
書評掲載情報
2017-06-28 |
山陽新聞
評者: 小畑誠氏 |
2017-04-30 |
岩手日報
評者: 新刊寸評欄 |
2017-04-30 |
日刊ゲンダイDIGITAL
評者: ここで一句…俳句本特集 |
2017-04-15 |
東京新聞/中日新聞
夕刊 評者: 文化面「佐藤文香の俳句月評」 |
2017-04-03 |
読売新聞
評者: 読売俳壇・枝折欄にて紹介 |
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紹介
これだけ知れば楽しく読める/詠める10の俳句のルールをやさしく説明 !
高校の教科書に載っている作品を中心に、俳句の魅力を味わうのに十分な10のルールを選びました。初めて俳句を読む人々を思い浮かべて書かれた、わかりやすくて本格的な俳句案内書です。
俳句の面白さとは、わずかな素材と、たった一つのレトリックに込めた「感じ」を読み取るところにあると言っていいでしょう。そのためには、多少のルールを了解しておくことが不可欠です。
本書を読まれた方は、読む以前よりも、この小さな詩を自力で読み解く視点を確実に得られるでしょう。そして、たとえ俳句を詠まなくても、場合によっては写真を撮ろうとする衝動に駆られることでしょう。
よりよい写真を撮ったり、人の心を動かす文章を書いたりすることへの大切なヒントをも、本書は内蔵しています。そうした「視点」を得られることこそ、本書の「ねらい」です。
執筆は、井上泰至/片山由美子/浦川聡子/井上弘美/石塚 修/中岡毅雄/深沢眞二/岸本尚毅/青木亮人/木村聡雄/森澤多美子。
目次
●はじめに
俳句―そのルールに潜む「日本らしさ」のプログラム
▼井上泰至
・俳句占い
・技巧のない句にもあるルール
・しっかりと観察し繊細に言葉を選ぶ
・リズムと文字が交錯する美の世界
・ルールを知れば俳句はますます楽しい
・俳句という「器」の日本らしさ
第1章●季語(きご)
―俳句にはなぜ季語が必要なのでしょう?
▼井上泰至
・季節感―豊かでドラマチックな四季
・安定感があるから連想が働く
・なぜ、ルールとしての「季語」は生まれたか?
・人間くさい季語たち
・俳句の生み出す時間
第2章●定型・字余り(ていけい・じあまり)
―なぜ俳句は五七五なのでしょう?
▼片山由美子
・俳句は五・七・五
・五・七・五というリズム
・五・七・五を成り立たせているもの
・字余り
・字足らず
・定型と破調
第3章●省略・連想(しょうりゃく・れんそう)
―短い俳句は何を省略すれば効果的なのでしょう?
▼浦川聡子
・省略―想像の翼を広げるために
・省略は日本の伝統芸能にも見られる
・短い俳句に「説明」は要らない
・一点に焦点を絞り、あとは潔く捨てる
・当たり前すぎる形容詞や動詞を再点検する
・「理由」や「経過」は述べなくていい
・こういう省略をしてはならない
・連想を磨く……究極の省略
・何を削り、何を残すか
第4章●切字・切れ(きれじ・きれ)
―俳句にはなぜ「切れ」があるのでしょう?
▼井上弘美
・切字「や」のはたらき
・切字「かな」のはたらき
・切字「けり」のはたらき
・その他の「切字」
第5章●句会(くかい)
―俳句はどうして集団で作り、批評しあうのでしょう?
▼石塚 修
・作者が読者と入りまじる文学
・句会のすすめ方
・句会の歴史的な変遷
・句会の教育的な意義
第6章●文語と口語(ぶんご と こうご)
―俳句も現代の詩なのに、どうして文語で詠むのでしょう?
▼中岡毅雄
・口語で表現する現代詩
・高浜虚子の「大根の葉」の句
・文語表現の魅力を体験してみよう
・韻文としての俳句の性質
・文語表現には格調がある
・文語表現は省略が効く①
・文語文体は省略が効く②
・例以外としての口語俳句
第7章●滑稽・ユーモア(こっけい・ゆーもあ)
―俳句はどうしてユーモアの詩と言われるのでしょう?
▼深沢眞二
・スローガンと俳句
・思いを、ユーモアにくるんで
・日本語の詩の展開
・『古今和歌集』仮名序の説明する和歌
・和歌から連歌が派生すること
・連歌が長く続けられてゆくこと
・俳諧が連歌から分かれた事情
・俳句にユーモアが必要なわけ
・現代、古典の俳諧を読む際に注意したいこと
第8章●写生と月並(しゃせいとつきなみ)
―俳句はなぜ実際にモノを見ることを重視するのでしょう?
▼岸本尚毅
・写生句とはどんな句か
・写生と近代
・「見たまま」「ありのまま」の意味
・「写生」一本やりでは限界がある
第9章●無季・自由律(むき・じゆうりつ)
―季語も定型もない俳句とはどういうものなのでしょう?
▼青木亮人
・俳句の条件
・俳句史の流れ
・「俳句的」とは?
・中村草田男を例に
・「万緑」をあえて使ったワケ
・『もののけ姫』のような自然が「万緑」
・「俳句」とは
・自由律における「俳句」
・無季句における「俳句」
・自由律や無季句を貫く「俳句」性とは
第 10 章●国際俳句(こくさいはいく)
―世界中でハイクが詠まれているのはなぜでしょう?
▼木村聡雄
・俳句の二十一世紀
・至るところ俳句
・三行自由詩
・自然とそのほかの主題
・日本発、世界へ
・短さが意味すること
・極東の島国への興味
・俳句への憧れ
・国際俳句とは何か
●おわりに
どうすれば、俳句はおもしろく読めるのか、楽しく学べるのか
▼井上泰至
・俳句的視点を身につける
・日本語表現のエッセンス
●俳句用語解説
森澤多美子
●執筆者一覧
上記内容は本書刊行時のものです。