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私たちはいつまで危険な場所に住み続けるのか 木村 駿(著/文) - 日経BP
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私たちはいつまで危険な場所に住み続けるのか (ワタシタチハイツマデキケンナバショニスミツヅケルノカ) 自然災害が突き付けるニッポンの超難問 (シゼンサイガイガツキツケルニッポンノチョウナンモン)

社会一般
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発行:日経BP
A5判
400ページ
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-296-11085-8   COPY
ISBN 13
9784296110858   COPY
ISBN 10h
4-296-11085-3   COPY
ISBN 10
4296110853   COPY
出版者記号
296   COPY
Cコード
C0051  
0:一般 0:単行本 51:土木
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2021年9月8日
最終更新日
2021年10月8日
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書評掲載情報

2021-12-11 日本経済新聞  朝刊
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紹介

気候変動で激甚化が予想される水害や土砂災害。
私たちはどこに住み、働くか。もはや災害リスクに無自覚ではいられません。
長年にわたって被災地の取材を担当してきた建築・住宅・土木分野の専門記者が「気候変動の世紀」を生き抜くための手掛かりを提供します。

■こんな人におすすめです。
建築・住宅・土木の専門家、自治体・企業の防災担当者、家づくりを考えている人、自宅や自分の土地が抱える災害リスクに関心がある人、防災分野で事業を考えているビジネスパーソンなど

■主な内容
はじめに 5メートル浸水した場所で進む住宅再建
第1章 水害事件簿
第2章 狙われた臨海部
第3章 土砂災害頻発列島
第4章 危険な土地からの撤退
第5章 耐水都市への挑戦
第6章 防災テックに商機

目次

第1章 水害事件簿
1.タワマン浸水の衝撃、都市部を蹂躙する内水氾濫
「住みたい街」が水没した夜/内水氾濫による浸水被害は10年間で21万棟/住人が特定した意外な浸水経路/他人事ではないマンションの水害対策
◎武蔵小杉の浸水対策、行政の対応は?

2.ミュージアムに濁流、市民の共有財産が水浸し
市民の財産を守れない公共建築/収蔵品水没で20億円の賠償請求/再建は災害リスクの少ない場所で
◎公共事業が白紙に、浸水リスクに住民がNO

3.バックウオーターで都市水没、外水氾濫の破壊力
複数の堤防が決壊、街の大半が水没/「ハザードマップは見たことがなかった」/水害への安全度は地形で決まる
◎堤防はこうして決壊する

4.繰り返される高齢者施設の悲劇
特別養護老人ホームで14人が死亡/繰り返される高齢者の逃げ遅れ
◎「津波並み」の流れがグループホームを襲った

5.我が家が浮いて流された!
船のように200メートル移動した?/「高気密」「ベタ基礎」は浮きやすい/省エネ対策が裏目に

6.工業団地から企業が逃げ出す
独自に防水ゲートを設置していたが/パナソニックは復旧までに2カ月以上/全国570団地に浸水リスク

7.「リスクの説明を怠った」自治体に衝撃の判決
「土地の売り主」としての市を提訴/ハザードマップだけでは説明が不十分
インタビュー:行政の水害リテラシー向上を

第2章 狙われた臨海部
1.関空水没を引き起こした高波・高潮
世界初の海上空港がまさかの孤立/高潮の「吸い上げと吹き寄せ」/大きな被害がなかったのは「たまたま」/地震リスクは認識も「想定が甘かった」/対策費もけた違いの約540億円
◎誰がインフラの防災対策費用を負担する?

2.憧れのウオーターフロントが水浸し
芦屋の高級臨海住宅街が浸水/お粗末なハザードマップ「浸水しない」は誤記/分譲などを手掛ける住宅会社の対応/防潮堤で眺望を損なわないよう工夫
◎海水が川をさかのぼって市街地へあふれる

3.高潮対策、空白の「堤外地」
コンテナが2カ月も炎上/民間事業者を巻き込む「エリア減災計画」/民間開放された高潮予報で事前の備え

第3章 土砂災害頻発列島

第4章 危険な土地からの撤退

第5章 耐水都市への挑戦
1.おざなりだった建築の耐水性能、産官学が動く
土木に治水を「丸投げ」してきた建築界/日本建築学会が重い腰を上げる/タワマン浸水を受けて国交省がガイドライン/復旧工事費の「相場」を調査
インタビュー:「防災も」街づくりという意識を 東京大学生産技術研究所教授 加藤孝明氏
インタビュー:建物の「穴」を把握し、徹底的に塞げ 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授 清家剛氏

2.浸水しても大丈夫「耐水住宅」が続々
一条工務店の「耐水害住宅」がヒット/家を「係留」しておく/被災後も自宅で生活できる/浸水対策の費用対効果は?/耐水化の「コスパ」を試算
◎床下浸水も侮れない

3.重要設備を死守、浸水対策の先進メニュー
「災害に強い病院」の耐水設計を徹底解剖/「水防ライン」を2重に設定/地階を減らし、重要設備は2階以上に/地震・水害対策の両立で「街の非常電源」を守る/容積率の緩和をインセンティブに
◎公立6374校で浸水対策が不十分

4.「首都水没」を乗り越える街づくり
目前に迫っていた首都水没/浸水しても受け流す都市/民間企業への補助制度も検討/甘くなかった「費用負担ゼロ」の高台造成/広域避難は本当に可能なのか?
◎国と都が進める「高台まちづくり」って何だ?
インタビュー:「ここにいてはダメ」の真意 東京大学大学院情報学環特任教授 片田敏孝氏

第6章 防災テックに商機
資料編 最近の水災害データ集

著者プロフィール

木村 駿  (キムラ シュン)  (著/文

日経クロステック・日経アーキテクチュア副編集長。2007年京都大学大学院工学研究科建築学専攻修了。同年に日経BP入社。建設産業のDXや災害、原発事故などの取材を担当。著書に「すごい廃炉」(18年)、「建設DX」(20年)など

真鍋 政彦  (マナベ マサヒコ)  (著/文

日経クロステック・日経コンストラクション副編集長。2004年九州大学大学院工学府都市環境システム工学専攻修了、大阪市入庁。07年に日経BP入社。災害や土木分野の取材を担当。編書に「新設コンクリート革命」(17年)、「実践版!グリーンインフラ」(20年)など

荒川 尚美  (アラカワ ナオミ)  (著/文

日経クロステック・日経アーキテクチュア記者。日本女子大学大学院住居学専攻修了。日経BPに入社し、住宅分野や自然災害の取材を担当。編著に「なぜ新耐震住宅は倒れたか」(2016年)、「100の失敗に学ぶ結露完全解決」(19年)など

上記内容は本書刊行時のものです。