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死の自己決定権のゆくえ 児玉 真美(著/文) - 大月書店
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死の自己決定権のゆくえ (シノジコケッテイケンノユクエ) 尊厳死・「無益な治療」論・臓器移植 (ソンゲンシムエキナチリョウロンゾウキイショク)

社会一般
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発行:大月書店
四六判
224ページ
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-272-36069-7   COPY
ISBN 13
9784272360697   COPY
ISBN 10h
4-272-36069-8   COPY
ISBN 10
4272360698   COPY
出版者記号
272   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2015年8月13日
最終更新日
2015年8月13日
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紹介

無駄な延命を拒否する尊厳死とその制度化の問題点を考え、安楽死・自殺幇助・医師による一方的な治療の停止などの合法化によって、死の自己決定権がはく奪され、「いのちの選別」がすすめられている世界各国の驚くべき事実を告発。

目次

はじめに

第1章 死の自己決定権をめぐる議論
 1 日本の尊厳死議論
  ●良い死に方●尊厳死法案●尊厳死が法制化されることの意味●自由な選択の保障●ガイドライン●医療費削減のねらい?●終末期の定義●すべり坂●本当の願い●「なぜ日本ではできないのか」
  2 安楽死・自殺幇助が合法化された国や地域
  ●PAS=医師による自殺幇助●スイス●オレゴン州、ワシントン州●オランダ●ベルギー●英国●免罪符となる介護実績●「社会で支える」視点の欠落

第2章 「無益な治療」論と死の決定権
  1 医療側の決定権
  ●「無益な治療」とは何か●ゴンザレス事件とテキサスの事前指示法●「無益な治療」論をめぐる議論●一方的DNR指定●看取りプロトコルの機械的適用問題●医師が慣れれば例外はルーティーンになる●コスト論と共に拡大する対象者の範囲●「どうせ」の共有を広げていく生命倫理学者らの問い
  2 「意識がある」ことの発見
  ●ザック・ダンラップ●〝可逆的脳死報告〟●スティーブン・ソープ●相次ぐ睡眠剤による「覚醒」事例●オウェンによる植物状態患者の意識の発見●「意識があると証明できない」は「意識がないと証明された」ではない●「分かっていない人」を「分かっている人」に変えるもの●「窓を閉じて立ち去ってしまおう」との提案
  3 それは臓器移植へとつながっていく
  ●ナヴァロ事件●ケイリー事件●心臓死後臓器提供(DCD)●デンバー子ども病院の「75秒観察プロトコル」論争●小児の脳死判定、14項目すべて満たしたのはたった一人●臓器提供安楽死

第3章 いのちの選別と人間の尊厳
  1 科学万能主義とグローバル経済
  ●科学、テクノロジーと結びつく市場経済●〝コントロール幻想〟と差別の再生産
  2 医療と障害のある人びと
  ●私たち親子の体験●マークとマーティンの『無関心による死』●米国NDRN『障害者の市民権を侵す医療』●「暗黙のパーソン論」と無関心●医療と患者のあいだの溝●二者択一の議論が取りこぼしていくもの●認知症の人に関心を向け、理解するアプローチ●こういう約束をしてくれる医療を受けたい●本当の「自己決定」ができるための英から●弱者の権利を守るための仕組み
  3 社会で支えるという視点
  ●介護支援●「死の自己選択」は通苦の責を患者に負わせ、社会を免責する●「どのような社会であろうとするのか」という問題
  4 いのちへの畏怖と祈り
  
おわりに
資料 尊厳死法案

著者プロフィール

児玉 真美  (コダマ マミ)  (著/文

1956年生まれ、翻訳・著述業。長女に重症心身障害がある(現在25歳)。主な著書 『アシュリー事件 メディカル・コントロールと新・優生思想の時代』(生活書院)、『海のいる風景 重症心身障害のある子どもの親であるということ』(生活書院)。

上記内容は本書刊行時のものです。